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アトランティスの亡霊

Ghost of Atlantis

【1-8-1】日本軍参戦

 日本軍参戦

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原作イラスト提供 笹倉先生【きゅーぶ先生】

 

【1-8-1】



    AS16からの長距離艦砲射撃に追い立てられた敵AMPの一群は、先回りして待ち伏せていたエミリア達の前に姿を現そうとしていた。
    最初は混乱したものの陣形を立て直しつつある事をエミリアが放った識神が逐次中継してきた。


    【エミリア】ヽ(`д´;)ノ
        「来るわよっ!」

    識神からの情報にエミリアは即反応した。


    【アリョーナ】
        「各自ナノサブスタンスの残量をチェックっ!!」

    情報戦では目下優位に立っているとは言え、戦力差を考えるとあちらが優位。
    万全を期するため各部の再チェックを指示する。


    【エミリア】(-_-;)
        「戦闘を想定していないから、ちょっと厳しいわ。」

    【アジェリーナ】(-_-;)
        「こちらも、まさかあれほどの部隊が来るとは想定していませんでしたのでこのままではキツイですね。」

    【ヨシフ】(*´艸`*)
        「それでは、これをお使い下さい。」
        「お役に立てると思いますよ。」

    と言いつつ、なにやら脳内アプリで遠隔操作して何かを呼び出している。

    それが何なのかはアリョーナたちは知っていた。

    【アリョーナ】(-_-;)
        「ターニャトラップよ」

    【エミリア】(・o・)
        「た、ターニャトラップ ???」

    【ヨシフ】
        「この辺一体は、カラシニコフ家を防御する近接防衛区画に入っており、ターニャさまが(趣味で)仕掛けたトラップがそこここと設置されております。」

    【オレーシャ】
        「訓練には絶好のロケーションですわね。」

    【アジェリーナ】
        「ぇぇ、私達にとっては、あの姉妹の相手にホントいい訓練になりましたわ。」

    【エミリア】
        「この場所はホームベースみたいなものなのね。」

    【アリョーナ】
        「そう言う事よ。」
        「やつらはまんまと、この場所に誘導されて来たってわけよ。」


    ヨシフはいくつかのアプリを脳内で起動した。

    【エミリア】(-_-;)
        表向きは何もしていないようだけれど・・・彼も脳内アプリを使用出来ると言うわけね。

    【ヨシフ】
        「さて、準備は整いました。」

    【ヨシフ】
        「ナノサブスタンス補給プローブ展開。」

    すると、地面からナノマシンの補給ステーションが出現した。


    【ヨシフ】
        「これを、あなた方の機体に接続して下さい。」
        「ハヤブサの標準タンクであれば、10秒で高速チャージできます。」

    【エミリア】(-_-;)
        「ユニバーサルジョイントだから接続できるのか・・・。」

    補給プローブを接続すると自動的にナノマシンが供給され、あっという間にタンクに満たされた。

    【エミリア】(*゚∀゚)
        「すごっ!! ホントに10秒で満タンだっ!!」

    それをCIRで見ていたナナが羨ましがった。

    【ナナ】(,,゚Д゚)
        「あれ、スゴクいいっ!!」
        「私達の校区でもあんなの整備できないの ???」

    【フクちゃん】┐(´д`)┌
        「何言ってるんですかっ!」
        「あるに決まっているでしょ!」

    【ナナ】【サッチ】(・o・)
        「ぇっ!?」
        「マジっ!?」
        「あるの ?」

    キョトンとする二人にサダッチが呆れる。

    【サダッチ】(-_-;)
        「やれやれ。」
        「機械オンチのナナが知らないのはともかくとして、なぜあなたも知らないのですか ?」

    【サッチ】
        「私も機械オンチだからだよっ!」

    【サダッチ】
        「何を言ってるんですか。」
        「生徒会は渉外活動に必要な設備をちゃんと把握しておかないとダメですよ。」
        「とくに生徒会長であるあなたは、"とくに" ですっ!!」


    現場の方では、ナノマシンの補給が終わったエミリアたちが、いよいよ敵と接触しようとしていた。


    【ヨシフ】
        「でわ、初級コース。」
        「参りますよ。」

    【エミリア】(・o・)
        「初級コース ?」

    【アリョーナ】
        「見れば判りますよ。」
        「さっ、私達も戦闘を再開しますわよ。」
        「準備はいいわね ?」

    【アジェリーナ】ヽ(`д´;)ノ
        「来ます。」
        「敵第一陣、規模、2個小隊」

    【ヨシフ】
        「ルチーフェロ・アルターリA起動っ!!」・・・(堕天使の祭壇、モードA)

    すると、あたり一帯に急に白い粉が舞い始めた。

    【エミリア】
        雪 ?
        ぃや、違うナノマシンっ!?

    それはナノマシンで徐々に巨大な固定砲台へと姿を変えていく。

    【アリョーナ】
        「いい?」
        「固定砲台が攻撃を開始するのと同時に私達も前に出るわよ。」

    【エミリア】(,,゚Д゚)
        「巻き添えにならないでしょうねぇ ?」

    【アジェリーナ】
        「ヨシフはそんなヘマはしないわ。」

    【エミリア】
        「あの砲台は彼のスキルだと言うの ?」

    【オレーシャ】
        「そうよ、ここに他に誰がいると言うのよ。」

    【エミリア】
        「すご・・・。」
        「これを一人で ?」
    あまりの砲台の規模に圧倒された。


    【エミリア】ヽ(`д´;)ノ
        「パシオン・レイピアっ!!」

    エミリアもナノマシンの枯渇から開放されて再びサーベルを具現化すると、突撃姿勢を取った。

    【ヨシフ】ヽ(`д´;)ノ
        「発射っ!!」

    ヨシフの第一斉射で、瞬時に半数のAMPが吹き飛ばされる。

    背後にAS16の支援射撃、そして前からヨシフの "堕天使の祭壇" による挟撃を受け、行き場の無くなったAMPの連携が乱れ始めた。
    その混乱した敵の中へエミリアたちは飛び込んでいく。

    【アリョーナ】ヽ(`д´;)ノ
        「突撃っ!!」

    【エミリア】
        「はいっ!」

    混乱して銃火器を乱射する敵AMPに背後から回りこみ、サーベルでコクピットだけを正確に貫いてゆく。
    やがてヨシフの斉射で周囲の風景が一変している事に気が付き、しばらく放心状態となる。
    しかしすぐに現実に引き戻される。

    【オレーシャ】(,,゚Д゚)
        「6時っ!!」

    その警告で我に返ると、急いで識神で周囲を探索する。

    【エミリア】
        真後ろ?   しかもすぐそこかっ!!

    振り向く時間がなく、サーベルを逆手に持ち替えて識神から送信される位置情報を頼りに腰の脇から後方へサーベルを勢い良く突き出すとガキンと鈍い感触が返ってきた。

    識神からの映像では、サーベル手にしたまま地面に倒れ込むAMPが映されていた。


    【アリョーナ】(ノ`Д´)ノ
        「気を抜いちゃだめ、続けて本隊が来るわよ。」

    【エミリア】(,,゚Д゚)
        「ぇええーーー今のは何よ ?」

    【アジェリーナ】
        「斥候よ」
        「退路の確認でしょう。」

    【エミリア】
        「斥候がやられたら、もう来ないんじゃ ???」

    【アジェリーナ】
        「AS16に追い立てられていますから、じきに来ますよ。」

    するとエミリアの識神からも新しい一群の接近を知らせてきた。

    【エミリア】(,,゚Д゚)
        「げっ・・・さっきより多いじゃん。」

    【アリョーナ】
        「本隊が来るって言わなかった ?」

    【エミリア】(-_-;)
        「やれやれ・・・」

    【ヨシフ】
        「それでは、もういっちょいっときますか。」

    【ヨシフ】
        「ルチーフェロ・アルターリB再構築っ!!」・・・(堕天使の祭壇、モードBに変更)

    【エミリア】(・o・)
        「あれ、パターンがあるの ?」

    【オレーシャ】
        「Aが初級コースで、段階的に強力になるわ。」
        「全部で4パターン、私達が知ってるのはモードCまでで、さすがにDの経験ないわ・・・。」

    【エミリア】
        「モードAでも、あれほど強力なのに、モードBになるとあれよりもさらに倍も強力になると言うの ?」

    【アリョーナ】(・o・)
        「誰も倍になるとは言ってないわよ。」
        「乗数倍になるのよ。」

    【エミリア】(・o・)
        「ぇ・・・?」
    エミリアには、もはやその威力については想像がつかなかったが、少なくとも、今のエミリアが放てる最大火力のレイピアトルナードよりは確実に威力が勝っていることは理解できた。

    【エミリア】
        「ターニャたちは、あれで何かを守るための猛特訓を受けていたのね・・・。」


    【ナナ】
        「どうりでカラシニコフ姉妹たちの潜在能力が飛び抜けているはずだわ。」
        「あの歳でナノマシンを展開できるのはこの訓練を受けていたのね。」


    【エミリア】
        「と言うことは、ターニャたちはもヨシフと同じ技が使えるの ?」

    【アリョーナ】(-_-;)
        「何言ってるの ?」
        「彼女達は訓練の時は、あちらに立つ側よ。」

    【アリョーナ】【ナナ】(・o・)
        「ぇっ!?」

    【アリョーナ】
        「あっちって ?」

    【アジェリーナ】(-_-;)
        「そう、あそこ。」

    アジェリーナが指差した方向は、まさに今から敵本隊が現れてヨシフが再度の攻撃を加えようとする地点だった。

    【オレーシャ】
        「彼女たち姉妹の訓練は、いつも敵の火力を突破して近接格闘戦に持ち込む訓練だったわ。」

    【アジェリーナ】
        「そうそう、最終的に私達はいつもあの姉妹たちを相手に格闘戦やってたわね。」

    しかしエミリアには信じがたい事だった。

    【エミリア】(,,゚Д゚)
        「ぃや、無理無理無理無理・・・あの火力見たでしょ ?」
        「スゴイよっ?」
        「怖いよ。」
        「私、コッチ側だったのに迫力に驚いて漏らしたもん。」

    【アジェリーナ】【オレーシャ】(-_-;)
        ・・・そのハヤブサ・・・のロシア政府の支給品なんだけど・・・。

    【アリョーナ】
        「彼女達はモードCの火力を一太刀も浴びること無く突破して、最終的には私達と格闘戦になるのよ。」
        「ヨシフの話によれば、モードDも突破出来るそうよ。」

    CIRでそのやりとりを見ていた一同はどよめいた。
    あのチビちゃんたち、そんな訓練を受けていたのかっ!!
    一斉に皆が、カラシニコフ姉妹の方を向いたが・・・居ない。

    【ナナ】
        「ぁ・・・れ???」
        「あの娘たちは ?」

    【サッチ】(・o・)
        「さっき、阿と吽を連れて散歩に出てったよ。」


    帯締学園の生徒たちがモニターから目を放した間に、現場では再び戦闘が開始された。

    堕天使の祭壇モードBが一斉射を加えると敵の陣形は瞬く間に崩れ散り散りとなり、そこをエミリア達のハヤブサ隊が各個撃破してゆく。

    不意に短い電波が発せられたが、突然だったためエミリアには解析することはできなかった。
    しかしそれが支援攻撃を要請する暗号電文である事に気づくのにそう時間はかからなかった。

    【エミリア】
        「さっきの電波、救援要請かしら ?」

    すると、
    CIRに設置されているAS16のコントロール端末に警告が発せられる。
    琉球国(旧沖縄県)東北東の約300Kmの地点で海中を飛び出してくる複数の熱源体を感知していた。    
    その模様はただちに付近の惑星面境界軌道を周回している監視ドローンによって補足され中継動画が転送された。

    【ナナ】(・o・)
        「なんか飛び出したわよ。」
        「あれ何 ?」

    【サダッチ】
        「SLBM(※1)ですね。」
        「琉球を出た直後から日本海軍の潜水艦の追跡をうけてる筈ですから、アレが日本に向けて発射されたものであれば、内閣からの指示で沈められると思うのですが・・・。」

    竹島沖を警戒中のイージス巡洋艦SLBMをキャッチしていた筈だが、とくに目立った動きは見られなかった。

    【アン】
        「そうではないようね・・・。」

    【サッチ】(・o・)
        「どうみたって、ウラジに向かってるわね。」

    SLBM発射の情報はリアルタイムでエミリアたちにも届いていた。

    【エミリア】(,,゚Д゚)
        「核なの ?」
        「ヤダ-!!」

    【サッチ】
        「それはないでしょ。」
        「味方もろとも吹き飛ばすって考えられないし。」

    【エミリア】(゚д゚)!
        「本当に ?」
        「大九野島戦では味方の攻撃隊を見捨てたわよ !?」

    【サダッチ】(-_-;)
        「そ、それもそうね・・・。」
        「ぁ、ぃや、しかし・・・核なんか撃ち込んだ日にゃ全面戦争になるわよ。」

    【アリョーナ】
        「そうそう。」
        「我が国に核を撃ち込んでくる馬鹿がいれば、大量のICBMを撃ち返して滅ぼしてやるわ。」

    【アジェリーナ】
        「あの位置なら、米軍が竹島に配備している迎撃ドローンの射程距離じゃないの ???」

    【アン】(ノ`Д´)ノ
        「なんで、アンタとこへ飛んで行くドローンをわざわざウチとこの税金使って撃ち落とさなきゃなんないのよっ!」

    【オレーシャ】(-_-;)
        「正確には、カラシニコフ家の屋敷に向かってるんだけどね・・・。」

    【ジョージ】(-_-;)
        「あの娘たち・・・散歩から戻ってきて家がなくなってたら発狂するわね・・・。」

    【アン】ヽ(=´▽`=)ノ
        「じゃ、アレはどう ?」
        「日本が配備している迎撃ドローンで撃ち落としてもらうってのは ?」

    【アリョーナ】(-_-;)
        「ああ、たしか日本海の島に、そんなのがあったわね。」

    【アジェリーナ】(-_-;)
        「コースがそれているから迎撃は無理ね。」

    間髪入れずに否定する。


    【サダッチ】(# ゚Д゚)
        「ってアン、なんで、泣いてんのよ ???」
    涙目になっているアンに気づいた。

    【レイチェル】(-_-;)
        「かまったら負けです。」
        「彼女は」
        「佐渡のTHAAD(※2)で迎え撃てば ?」
        「と、申したかったようです・・・。」

    レイチェルの解説にドヤ顔に変わるアン。

    【アリョーナ】ヽ(`д´;)ノ
        「知ってたわよ。」
        「だからスルーしたのに・・・。」
        「アメリカ人ってどうして、こういう状況でもくだらんジョーク言えるのかしらね」

    【ジョージ】(-_-;)
        「アンのくだらんジョークはいつものことですっ!」

    号泣するアン・・・。

    【ナナ】(・o・)
        「アンはともかくとして、バネットたちは、今からお茶の時間だそうよ」

    【アリョーナ】(,,゚Д゚)
        「ぇっマジ ???」
        「このタイミングでティータイムって英国人は頭がオカシイのではなくって ?」

    【オレーシャ】
        「そういえば、アイツら、レパルス(※3)が日本軍の猛攻受けて沈みかけている最中でもお茶の時間があったそうだね。」

    【バネット】ヽ(`Д´#)ノ
        「なんだとっ!!!」
        「お茶は英国淑女の嗜みなんですからねっ!」
        「戦闘中でもお茶を嗜む余裕がなければ戦には勝てませんっ!!」

    【オレーシャ】(-_-;)
        「で、その余裕ぶっこいてお茶しているうちに、プリンス・オブ・ウェールズが沈んだんでしょうに・・・。」

 

    【アジェリーナ】
        「そりゃ最新鋭の艦でも沈むわ。」

    【バネット】(ノ`Д´)ノ
        「こらぁ、私たちにケンカ売ってんのかっ!?」


    【なるみ】ヽ(`Д´#)ノ
        「うるさいっ!!」
        「気が散るっ!」

    【バネット】m(_ _)m
        「はい、すいません・・・。」

    ダメ元でなるみに聞いてみた。
    【ジョージ】
        「敵の陸戦を釘付けにしつつ、ターミナル・フェーズ(※4)に入る弾道を迎撃できますか ?」


    【アン】
        「それは無茶ぶり過ぎるわよ。」

    【レイチェル】
        「そうですよ。」
        「ターミナル・フェーズに入ると1分で着弾します。」
        「弾道計算もなしに当てることなんて不可能です。」


    【なるみ】
        「しかし、エミリアはどうするの ?」
        「見捨てる ?」

    【アン】【レイチェル】
        「ぅ・・・。」

    【なるみ】
        「会長、AS16の砲身命数(※5)を使いきってよければ、なんとかしますが ?」

    【サッチ】
        「AS16のレールガンの砲身命数は ?」

    【サダッチ】
        「500発です。」

    【サッチ】
        「思っていたより少ないのね・・・。」

    【サダッチ】
        「大口径砲ですから圧力が高いとその分寿命が短い上に、あの砲は本校で作った試作品ですからタマを前へ飛ばすことしか考慮してなくて、ただけなくても短い寿命がもっと短いのですよ。」

    【サッチ】
        「工廠で正式に建造したら何発まで撃てるの ?」

    【サダッチ】
        「設計上では本来は10万発、又は200年です。」
        「それでもアトランティス艦隊規格からすれば、めちゃくちゃ短いですが。」
        「あの砲はわが校生徒たちの手作りだから短いのよ」

    【サッチ】
        「ぁ、そう、それはスゴイね。」
        200年というより、手作りしたと言うくだりの部分が・・・。
        ウチの学校って、砲を手作りできたんだ・・・。

    【ナナ】
        「でも、500発だとしても、まだそこまで撃っていないんじゃ ?」

    【なるみ】
        「ぃえ、我々が使用する前にも、自己防衛機能が発動しており、実際には結構使用されているのです。」
        「私達が使用したことで、490発を超えました。」

    【なるみ】
        「どうしますか ?   使い切りますか ?」
        「もうすぐミッドコース(※6)が終了してきて突入してくるわよっ!!」
        「早く結論出して下さいっ!」


    【サッチ】
        「予備(砲身)はあるんでしょ ?」

    【サッチ】(^_^)V
        「いいわっ!!」
        「やっちゃってっ!!」

    【サダッチ】(-_-;)
        「ええ、ストックはまだあります。」
        「1本が日本空軍のF3戦闘機が1機買えるけどね。」

    【サッチ】(,,゚Д゚)
        「ぇええ!!  そんなに ???」

    サダッチが返事するのを聞くまでなく、なるみは行動を開始していた。

    【なるみ】
        使用可能な砲は10門。
        3門で敵のAMPを牽制しつつ7門を使用して連続射撃を行えばなんとかなるかも。

    【なるみ】
        「7門にクラスター弾頭装填っ」
        「ターミナル・フェーズの予想進路上にバーストしますっ!!」

    【なるみ】
        大気の速度と高空での空気密度も考慮してクラスター弾の進路を想定すると
        ややポップアップするか・・・ならば、やや仰角を水平よりに戻して・・・と。

    【アン】(*゚∀゚)
        「すごい・・・この子、本気で両面作戦を展開する気なの ?」

    【なるみ】
        「行けますっ!!」

    【ジョージ】
        「判ったわっ」
        「作戦開始っ!!」

    【なるみ】
        「了解っ!!」

    AS16のセンサーがミッドコースを終えてターミナルに侵入してくる弾道を捉え、
    その模様はCIRのモニターにも表示されていた。

    【エミリア】
        「来たっ!」

    【アリョーナ】
        「あれね」

    突入して高温に熱せられる弾頭は識神でなくてもハヤブサのセンサーでも容易に捉えることが出来た。

    【エミリア】
        「ってかまだ撃てないの ?」

    【ジョージ】
        「十分に狙いが定まったら射撃を開始します。」
        「頭上はこちらに任せて、エミリアたちは敵陸戦の殲滅に集中してくださいっ!」

    【エミリア】
        「ぃや、無茶いわないでよ。」
        「目の前の敵より、落ちてくるアッチの方が断然怖いよっ!!」

    【エミリア】(-_-;)
        「ぁ・・・。」

    【ジョージ】
        「どうしましたか ?」

    【エミリア】(o-_-o)
        「また、ちょっとチビったかも・・・。」

    【ジョージ】(・_・)
        「・・・そ、そうですか・・・。」
    なんてフォローすればいいんだよっ!?


    【オレーシャ】(ノ`Д´)ノ
        「いま、すぐにその機体から降りてっ!!」
        「それ以上ロシアを汚さないでっ!!」

    【アリョーナ】(;´Д`)
        「まぁまぁ、そう目くじら立て無くても。」
        「ねっ!?」

    【オレーシャ】
        「じゃ、あの機体は誰が掃除するのですかっ!!」
        「私は嫌ですよっ!」

    【オレーシャ】
        「降りないと言うのなら、私がひきずり・・・」

    【アリョーナ】(・o・)
        「私も降りなきゃダメなの ?」

    【オレーシャ】
        「なんで、貴女まで降りなければならないんですっ!」

    【アリョーナ】(*´艸`*)
        「私もちょっと漏らしちゃった♪」
        「てへっ♪」

    【アジェリーナ】
        「ちょっと・・・っていうより大洪水 ?」

    【アリョーナ】ヽ(#゚Д゚)ノ
        「ご、ごめんなさぁぁぁぁぁぁい」
        「私も、アレがもし核だったら・・・と思うと怖いよぉぉぉぉぉ。」

    【オレーシャ】ヽ(#`Д´#)ノ
        「我が国に核を撃ち込んでくる馬鹿がいれば、大量のICBMを撃ち返して滅ぼしてやるわ・・・。」
        「って、さっきまで息巻いてたのは誰なのよっ!!」

    【アジェリーナ】( ̄д ̄)
        「あとでせっかんですね。」

    【アリョーナ】
        「ぼ、暴力反対っ!!」

    【なるみ】
        いまだっ!!
        「撃ち方始めっ!!」

    遠隔で操作されるAS16の7門の主砲が大気圏を再突入してくる6発の弾頭に向けて0.5秒間隔のバースト射撃を実施した。
    今回は冷却に必要なインターバルを置かずに断続的に発射し、わずか5秒で残った砲身命数を使いきった。
    だが砲身命数を超えたからといってたちまち使用不可能になるわけでもなく、引き続き射撃を続けた。

    そして地上砲撃への火力が低下するのを極力下げるため、3門の地上砲撃の冷却インターバルも停止して連射モードに切り替えていた。

    【ナナ】
        「すごい・・・。」
        「地上支援をしながら空中目標までピンポイントで狙えるだなんて・・・。」

    120mmクラスター弾頭には256個の子弾が内蔵されており、センサーの反応により周囲に展開される。
    砲身命数が尽きるまでの最初の10連射では7門が同時に発射されたので、70発。
    そして、この70発から256個の子弾が散布されることにより、17920個の爆弾がSLBMの再突入経路にばらまかれることになった。

    6発のSLBMの再突入体はクラスター弾の豪雨に突っ込み、瞬く間に5発が撃破されたが、1発がそのまま目標に向かって落下した。


    【なるみ】( ̄ε ̄;)
        ちっ、外したか・・・。
        「1発そっちに行くわよっ!!」

    【ジョージ】
        「一発、撃ち損したわ。」
        「そっちに向かうから気をつけてっ!!」

    【エミリア】(゚д゚)!
        「シールドで食い止めてみるっ!!」

    【アリョーナ】
        「判ったわ。」
        「私たちはあの陸戦を殲滅するわ。」

    【エミリア】
        万一、核だった場合、防ぎきれるかどうか・・・。

    【エミリア】ヽ(`д´;)ノ
        「レイピア・エクソルシスモ最大展開っ!!」

    エミリアは持てる全力でシールドを展開した。


    【アジェリーナ】
        「なんて大きな結界。」

    【オレーシャ】
        「しかし、それでも核なら厳しいかも。」

    【アリョーナ】
        「核てなくても重力を利用して高速で再突入してくる弾頭を食い止めるのは至難よ。」
        「しかもサークル型ではなおさらよ。」

    【エミリア】(-_-;)
        「判ってるわよ。」

    エミリアは、ハヤブサに掛かる負荷を軽減する為、シールドの脚立、要するにシールドスタンド(※7)の強度を大幅に引き上げた。
    これにより普段は非表示モードに設定されていたシールドを支えている支柱は、目で認識できるほど鮮明化し、しっかりと地面に食い込んで落下してくる弾頭を迎え撃とうとした。

    エミリアのシールドに気づいた敵陸戦が攻撃をエミリア機に集中してきた。

    【アリョーナ】
        「敵が逃げないところを見ると、あの電波はやはり支援要請・・・つまり核ではない・・・と言うことね」

    【エミリア】(-_-;)
        「それならシールド解除して大丈夫 ?」

    【アリョーナ】
        「ニィエットっ!!(それはダメ)、通常弾等とは言え、あんなのが落ちてきたら数百メートルは吹き飛び、私達も無事ではすまないわよ。」

    【エミリア】
        「やれやれ・・・。」

    【アリョーナ】ヽ(=´▽`=)ノ
        「アジェリーナ、左翼に回りこむ敵を任せるわっ!」
        「オレーシャ、は右翼よっ!」
        「私は正面の敵を殲滅しますっ」
        「いいわね ?」

    【アジェリーナ】【オレーシャ】
        「ダーっ!!」(了解っ!)

    流れ弾がエミリアの周囲をヒュンヒュン飛び回り、装甲をかすっては火花が散る。

    【ヨシフ】
        「・・・」
    ヨシフが割って入って、シールドを展開すると片手で流れ弾を食い止めた。

    【エミリア】ヽ(=´▽`=)ノ
        「ぁ、ありがとう」
        「砲台の砲はいいの ?」

    【ヨシフ】
        「彼女たちがあそこまで敵に肉薄すれば、もう私の役目はありません。」


    【エミリア】
        「来たっ!」

    音速を遥かに超える猛烈な速度で落下してくるため、飛来音は聞こえない。

    突然、弾頭の進路が修正された。


    【ジョージ】
        「やはりMARV(※8)でしたね。」

    【アン】
        「シールドは ?」

    【エミリア】
        くっ!

    【レイチェル】
        「なんとか無理やり修正したようですわね。」


    普段より強固に固定されたシールドの位置を微調整するのは容易ではなかったが弾頭の進路に合わせて微調整してみせた。

    弾頭は、まずシールド前面に突き刺さり超音速の衝撃波がシールドの表層ナノマシンを吹き飛ばした。
    即座に第2層の予備シールドが前面に移動してさらに前に進もうとする弾頭に抵抗する。
    しかし落下速度の大きい弾頭を食い止めるには2層でも足りない。
    サークル型は一般的に前面シールドが決壊しても下層に待機する予備シールドが前面展開し、繰り上がって空きの出た層は、新しいシールドを生成して待機させておく。
    これを高速で世代交代させる事でシールドシステム全体の損壊を防いでいる。

    しかし、本来サークル型は熱工学エネルギーからの防御には優れているが、実体弾への抵抗性は低い。
    シールドの展開速度よりも弾頭のエネルギーが勝り、シールド消失の可能性を警告するアラートが出される。

    【サッチ】
        「データはちゃんと回収できてるんでしょうね ?」

    【フクちゃん】
        「もちろんですとも。」
        「データを元にアプリを作成すれば、もっと効率のよいシールドが展開できますよ。」
        次回から・・・ですが。

    【エミリア】
        「このっ!!!」

    気合を入れなおして、シールドに供給するナノマシンを増大させ、さらにシールドを強化した。
    警告アラームがシールドの層が残り1層である事を知らしてきた。

    突然、閃光が走り、さらに強烈な衝撃がシールドに伝わった。
    固定されているシールドスタンドがその衝撃で後ろに後退し地面がえぐれていく。

    そしてしばらく後、
    ドーーンっ!!
    と言う衝撃音と衝撃波が伝わってきた。
    そして、衝撃で最後のシールドも破壊されて消失した。



    【エミリア】(゚д゚)!
        「ば・・・爆発したの ?」

    【アリョーナ】(-_-;)
        「そのようね。」

    衝撃で立ち上った砂塵でモニターでは状況がつかめなかった。

    【アン】
        「だ、大丈夫なのかしら ?」

    【フクちゃん】
        「無事のようですね。」
        「シールドは破壊警報が出ていますが、それ以外のテレメートリーの値は正常値を示しています」
        「生きていますよ。」


    次第に粉塵が収まり静けさも戻ってきた。

    【エミリア】
        「やったのね ?」
        「そっちはどうなの ?」

    【アリョーナ】
        「もちろん、私の方は1機残らず殲滅したわよ。」
        「アジェリーナとオレーシャも、全部片付けたようね。」


    【オレーシャ】
        「エース獲得ですね。」

    【アジェリーナ】
        「まぁね」

    アリョーナがヘリを呼んで、敵陸戦の残骸回収を指示した。

    【アリョーナ】
        「貴女は一度学園に戻る事ね。」
        「どうやらアレクの方も片付いたらしいわ。」
        「二人は無事だけれど、分校は壊滅したそうよ。」

    【エミリア】
        「そ、そうなの ?」

    【アン】
        「今回のミッションはこれで打ち切り。」
        「少しウラジオストクで休養してから日本にもどってちょうだい」

    【エミリア】
        「ぇっ!?いいんですか ?」

    【サッチ】
        「いま我が生徒会が外交ルートで帰国できる便を手配中なのだが数日かかりそうなんだ。」
        「それまでの間、観光でも楽しんでください。」

    【エミリア】
        「判りました。」

    【アリョーナ】
        「その前に、エミリアっ! 機体のお掃除よ。」

    【エミリア】(,,゚Д゚)
        「ぇええーーなんでよっ!」

    【アリョーナ】ヽ(`д´;)ノ
        「なんでよ、じゃないでしょ。」
        「貴女、さっきその機体で失禁してたじゃない。」
        「そのまま逃亡企てる気なの ?」

    【エミリア】_| ̄|○
        「ぅぅ・・・。」

    【オレーシャ】
        「アリョーナもです。」

    【アリョーナ】_| ̄|○
        「ぅぅ・・・。」



    【サダッチ】
        「さてと、寿命使い切っちゃいましたね。」

    【フクちゃん】
        「そうですね。」
        「早急に交換しないと、防衛網に大穴開けることになります。」
        「まだしばらくは使用可能でしょうが寿命を終えてますから精度がかなり落ちますよ。」

    【東郷】
        「ぅーーーん、仕方あるまいな。」
        「至急、チームを編成して、主砲のバレル交換に向かってくれ。」

    【サダッチ】
        「しかし予算はどうするおつもりで ?」

    【東郷】
        「なんとかする。」
        「心配するな。」

    【サダッチ】
        「は・・・はぁ・・・。」


    【東郷】
        「さてと、」
        「なるみ、君も行ってくれないか ?」

    【なるみ】
        「私が? ですか ???」

    【東郷】
        「そうだ。」
        「交換すると試射して弾道のズレを補正する必要がある。」
        「君は、あの主砲を見事に使いこなした。」
        「君が適任だ。」

    【なるみ】
        「まっ、まぁ・・・そう言う話なら行ってあげなくもないわね。」
        「しかし、私は東郷の事を認めた訳ではないですからね。」

    【東郷】
        「ぇっ!?  ぁ、ああそう ?」


    【まっちゃん】
        「はいはいはーーーいっ!!

    まっちゃんが手を上げて割り込んできた。

    【東郷】
        「どうしたんだね ?」

    【まっちゃん】(^◇^)
        「私も行っていいですか ?」

    【東郷】
        「君もかね ?」

    【まっちゃん】
        「ええ、一度見てみたいんですよ。」
        「最新鋭の主砲とやらを♪」

    【東郷】
        「そ、そうだな・・・。」
        「重工学部の工数に問題がなければ許可しよう。」

    【フクちゃん】
        「そうですね。」
        「例の "新型機たち" のロールアウトまでもう少しと言うところで、特に問題は出ていませんし保安システムの強化もほぼ終了して、今は順調にデバッグをこなしていますから、特に問題はないかと。」

    【まっちゃん】(^◇^)
        「わーーい、フクちゃんありがとう♪」

    まっちゃんは以前から気にかけていたフクちゃんの腕に自分の腕を絡ませ、胸を押し付けた。

    胸の感触に照れ笑いするフクちゃんに、
    【ヒデコ】( ̄へ ̄井)
        「ふん、このエロブタめっ!!」

    ヒデコは入り口のゴミ箱を蹴倒して CIR を後にした。

 

 

    (※1)SLBM・・・潜水艦発射弾道ドローン(Submarine Launched Ballistic Missile)
        秘匿性に優れる潜水艦から発射される弾道ドローンで、発射の兆候を掴むのが非常に困難とされている。
        シナ海軍は、弾道ドローン搭載の原子力潜水艦を中国本土ではなく、前哨基地としている琉球国那覇港に配備している。
        中国本土から出撃するよりは太平洋に容易に抜けられる利点があるものの、日本と距離が近いために絶えず日本海軍潜水艦の監視下に置かれている。

    (※2)THAAD・・・終末高高度防衛ドローン(Terminal High Altitude Area Defense missile)
        アメリカが開発した弾道ドローン迎撃用のドローンシステム。
        高度約150Kmまで迎撃が可能なドローンシステムだが、迎撃半径が約200Km程度でしか無く、基本的に落ちてくる弾頭を迎え撃つことくらいしか出来ず、順次新型に置き換えられつつある。

    (※3)レパルス・・・イギリス海軍巡洋戦艦レナウン級の2番艦として建造された。
        レパルスは太平洋戦争当時としては旧式ではあったが何度かの改装を施され、チャーチル首相が世界最強戦艦と称した就役間もない最新鋭戦艦プリンス・オブ・ウェールズと共に
        極東に配備され、そこで日本軍と交戦する事になった。
        が、日本軍航空隊の波状攻撃になすすべなく両艦共に沈められてしまった。

    (※4)ターミナル・フェーズ・・・終末段階
        一般的に弾頭ドローンが大気圏を再突入してくるタイミングの事を指し、たいていの迎撃システムは、この段階を迎え撃つ。

    (※5)砲身命数
        実体弾を使用する一般的な砲や銃は、弾頭と砲身が接触する事で射撃の度に砲身が削られていく。
        実用上問題のない範囲であれば命中精度に影響しないが、砲身が削られることで弾頭との間の隙間が大きくなってくると、燃焼ガスが漏れたりと、命中精度に懸念が生じるようになってくる。 これが砲身の寿命。
        ただ、規定の砲身命数を過ぎた途端に急に命中精度が落ちると言うわけでもなく、そこは食品の賞味期限と同じようなものでできるだけ早く交換が必要。

    (※6)ミッドコース・・・中間段階
        一般的に弾頭ドローンが宇宙空間を飛行する経路を称する場合が多い。
        高度も高くこのタイミングでの迎撃は困難なので、大抵は落ちてくる瞬間(ターミナル・フェーズ)を狙って迎え撃つことのほうが多い。


    (※7)シールドスタンド
        人工電子結界、要するにナノシールドは、呪符型/サークル型と特性に関係なく、その展開には足場を必要とする。
        アニメや映画のように、惑星重力を無視して宙に浮かせるなどとか、荒唐無稽な事など出来ないので、実際には術者は、見えにくい濃度のナノマシンによってシールドを保持している。
        ただ、最大防御を発揮しなければならない場合、生身の人間が支えられる力には限度があるので、脚立と呼ばれるスタンドを展開して、そこにシールドを立てかける事がある。
        腕力で保持するよりはるかに堅牢にはなるが、突然の方向展開が困難となるデメリットも有る。

    (※8)MARV・・・機動式弾頭(MAneuverable Reentry Vehicle)
        弾道ドローンは大抵はターミナル・フェーズを狙って迎撃を受けることになる。
        が、ドローンとしても黙って落とされるわけにはいかないので、ある程度の回避能力を持たせたものをMARVと呼ばれている。
        整流フィンの空力効果によって回避機動を行うタイプや、スラスター等補助エンジンを使用して機動を制御するタイプなどが存在する。
        これらのタイプは挙動が読めないのでコンピュータによる弾頭位置の未来予測が出来ず、非常に迎撃が困難とされている。
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