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アトランティスの亡霊

Ghost of Atlantis

【1-10-5】歴史捏造の権利

歴史捏造の権利

【1-10-5】

  

 朝の朝礼では珍しく生徒たちは静かに席についていた。
朝のうちに、サッチたちが過去に行われた対抗戦の八百長疑惑について説明したのだろう。

 

【東郷】
 「対抗戦の人選が決まったので発表する。」


【なるみ】
 「教官、その・・・去年までの教官が何者かに脅迫されていたって本当ですか ?」
 「教官も昨日その何者かに襲われたって ?」

 

【東郷】
 「ま、まぁな。」

 

【もっちゃん】
 「で、襲ったやつは ?」
 「サッチは東郷に返り討ちにされたって事しか言わないのよ。」

 

【東郷】
 「ああ、ヤツなら風紀員が連行していったよ。」

 

【なるみ】
 「風紀員が ?」
 「どの施設へ収監されたか風紀員の連中に聞けばわかるって事ね。」

 

【ケンジ】
 「俺たち、去年の担任を1ヶ月で辞めさせちまったからな・・・。」
 「てっきり、俺たちキャリアを気味悪がって差別していたのかと思っていたんだ。」
 「去年の借りはキッチリと返させてもらわないと気がすまないぜ。」


【東郷】┐(´д`)┌ヤレヤレ
 「ぉいぉい、馬鹿な真似はよせ。」

 

【フランシーヌ】ヽ(`д´;)ノ
 「どうして ?」
 「ソイツをぶっとばさないと気がすまないわよ。」

 

【東郷】
 「君たちの気持ちは重々承知しているよ。」
 「なので、ここは私の提案に乗ってくれないか ?」
 「すでにサッチから私の考えも聞いているのだろう ?」

 

【もっちゃん】
 「ま、まぁ・・・。」

 

【東郷】
 「今回は本気で勝ちに行こうと思う。」
 「ナナにそのための人選をしてもらった。」

 

【東郷】
 「ナナ。」

 

【ナナ】
 「はい。」

 

【ナナ】
 「今回の対抗戦は実行委員会の企みを阻止するために、
  私達が良い成績を残して、我が学園の戦闘鬼が優秀な事を証明することを目的とします。」

 

キム・ヨンギュン】
 「はぁ、あの旧世代のハヤブサが優秀だと ?」
 「お笑いだな。」

 

キム・ヨンギュン】
 「たしかに、初期AMPとして指標モデルとなっただけの性能を持っている事は認めよう。」
 「だが、すでにハヤブサは旧式なんだよ。」
 「我々統一朝鮮軍と人民軍が開発した尖閣は、おたくのハヤブサを研究して性能が大幅に向上しているんだ。」
 「我々のAMPは添下の雷電とも戦える。」

 

【キヨちゃん】(*´艸`*)
 「フン、研究ってタダのコピーじゃないの ?」
 「しかも、我々と人民軍が開発したって・・・」
 「建造したのは人民軍であって、お前らは設計書を盗み出しただけなんでしょ」

 

キム・ヨンギュン】
 「盗んだのは私ではない。」
 「しかもあの機体は大幅に改良され、まったく別の機体に生まれ変わった。」
 「別の機体である以上はもはやコピーではない。」
 「盗人猛々しく謂れのない言いがかりはやめてもらいたいな。」


【キヨちゃん】┐(´д`)┌ヤレヤレ
 「盗んだことを認めた上に罪を認めないとは恥知らずだな。」

 

キム・ヨンギュン】
 「ふん。」
 「我が国は抗日憲法により合法的に戦犯国からの強制賠償は認められている」

 

【キヨちゃん】
 「国際法では認められていないじゃない。」

 

キム・ヨンギュン】
 「何を言ってやがる。」
 「WTOでにおける公正な裁定で我が国の強制賠償は認められたはずだが?」

 

【キヨちゃん】
 「あんたとこのヒトが事務局長やってるからでしょ。」
 「しかも一方的な独裁裁定で。」

 

キム・ヨンギュン】
 「独裁とは心外な。」
 「ちゃんと選挙して選ばれたWTOの代表だぜ?」

 

【キヨちゃん】
 「大金や経済支援をばらまいた選挙が公正とでもいいたいのかしら?」

 

キム・ヨンギュン】
 「どういう形であれ、選挙で勝ってしまえばいいんだよ。」
 「嫌なら負けなければいいだけさ。」

 

【キヨちゃん】
 「く・・・。」

 

【キム・チョンア】┐(´д`)┌ヤレヤレ
 「まぁ、どっちにしても無駄な勝負を挑んでも恥をかくだけだわ。」

 

【キヨちゃん】
 「それはどうかな ?」
 「やってみないとわからないじゃない。」

 

キム・ヨンギュン】
 「やる前からわかりきっているから、無駄だと言ってるんだっ!」

 

【キヨちゃん】ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
 「なんだとっ!!」

 

【ナナ】(-_-;)
 「はいはい、キヨちゃんととヨンギュン君は喧嘩しないの。」
 「二人仲良くバケツ持って廊下に立ってなさい。」

 

キム・ヨンギュン】
 「貴様にそんな権限があるかっ!」

 

【ナナ】
 「このクラス内での権限は生徒会役員より私が上位なの。」
 「わかって ?」

 

キム・ヨンギュン】
 「ちっ、いつの時代の体罰なんだよっ」

 

しぶしぶ廊下に立たされる二人だったが、一応話が通るように廊下の窓は開けられた。

 

キム・ヨンギュン】
 「くそっ貴様のせいでこんな屈辱的な対応されるとは、必ず貴様を抹殺してやる。」

 

【キヨちゃん】┐(´д`)┌ヤレヤレ
 「あ、そう、頑張ってね。」

 

【ナナ】
 「はい、で、その人選だけれど、
  去年までは1組と2組とで別々のクラスで人選を行いましたが
  今年は1組と2組とで混成チームを編成することにしました。」

 

【ナナ】
 「主要編成は第6過程からメンバーを選びました。」

 

【ナナ】
 「個々のスキルを考えると必ずしも各自の専攻科目と一致しませんが、今までの授業成績を考慮したチーム編成にしたつもりです。」

 

【ナナ】
 「リストをダウンロードしておいてね。」

 

【ナナ】
 「シナ軍と統一朝鮮軍の皆様については、私達の管轄外なので、編成についてはあなた達の好きにして頂いて構いませんわ。」
 「訓練場所についても我が学園の生徒たちが入れないように隔離したエリアを用意したので好きに使っていいわ。」

 

【キム・チョンア】
 「了解した。」
 「そのほうが我々としても助かる。」

 

【ナナ】
 「本校の生徒たちも、一部で訓練メニューが始まっているけれど、
  本日から選出されたメンバーで訓練を開始してください。」

 

【1組全員】
 「了解。」

 

そして、留学生には聞かれないようにナノリンクに切り替えた。

【ナナ】
 ねぇ、もっちゃん、東郷教官から受け取った飛翔スキルはモノにできそう ?

 

【もっちゃん】
 ナノ・サブスタンスの消費が思っている以上に激しくてアプリ化にちょっと難航している。
 これを解決しないと飛べたはいいけれど、固有スキルを発動して戦う前にエンプティになってしまうわ。
 教官、アンタ、このスキルどうやって手に入れたのよ。
 艦隊のグループウェアにダイブしてもこのスキルの情報が一切出てこないわよ。
 設計書がないから解析に難儀しているのだからね。

 

【ナナ】
 そう・・・。

 

【東郷】
 手を貸そうか?

 

【もっちゃん】
 ふん、心配ないわ。
 重工学部の人たちの技術支援があるからなんとかしてみせる。

 

【ナナ】

 助かるわ。

 全員に共有できれば強い武器になりそうなので引き続きよろしくね。

 

【もっちゃん】
 わかってる。

 

【東郷】
 それから、東富士遠征組には超音速緊急展開キットを持ち帰ってもらう。

 

【ヒデコ】
 なにそれ ?

 

【東郷】
 これはもともとアトラミス救援作戦で使用するために日本軍が開発していたものなのだが、テスト結果が想定以上に良好だったため、試作機の一部が未使用の状態で余ったんだ。
 それを我が学園が5機ほど買い取ったんだよ。
 御殿場の工場に保管されているので帰りに持って返ってほしいワケさ。

 

【東郷】
 便利そうな装備なので重工学部のほうで研究したいらしい。

 

【ヒデコ】
 なるほどそういう事ね。
 分かりましたわ。

 

 

ナナが2組のクラス委員長であるアンとで考えた対抗戦の人選は次の通りとなった。

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【アン】
 「Aチームは艦隊戦競技という事で以下の種目が行われます。」

 

  Aチーム・・・艦隊戦・・・会場【VR空間】
  種目
  ①集団艦隊戦・・・勝利条件:相手方旗艦を戦闘不能にする事。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下

  ②ダメコンタイムトライアル・・・勝利条件:最短時間での被害沈静化。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下

【アン】
 「艦隊戦競技では各自がフネの指揮官となって個々の艦を操って敵艦を撃破します。
メコン競技では、1つの艦に乗船して、個々に割り与えられた任務で艦のダメージをいち早く沈静化させる種目です。」


【アン】
 「そして帯締学園からは以下の訓練生がラインナップします。」

 ●有賀幸子【サッチ】
 ●アンナ・ニミッツ【アン】
 ●伊集院松子【まっちゃん】
 ●森下信子【もっちゃん】
 ●井上奈瑠美【なるみ】
 ●レイチェル・スプルーアンス【レイチェル】
 ●ドン・カンピオーニ
 ●ルーシー・マウントバッテン
 ●ブリジット・フレーザー【ブリジット】
 ●アーネスト・ギブソン
 ●トレイシー・C・キンケイド
 ●ヴィクトリア・ハルゼー


【アン】
 「艦隊戦での旗艦はサッチでお願いしますわね。」

 

【アン】
 「私は、副官としてサッチのフォローに入ります。」

 

【サッチ】
 「わかったわ。 まかせて。」

 

【サッチ】
 「まずは喫緊の目標は、東郷教官に一太刀浴びせる事ね。」

 

【アン】
 「そのとおりよ。」
 「添下では南雲十三と言う元提督が艦隊教官をやってるわ。」
 「最低でも東郷教官とタメ張れなければ勝てないわ。」


艦隊戦は地球艦隊所属国でしか参加できないため、シナ軍や統一朝鮮軍の留学生たちは
訓練には参加できなかったが、ジェホン一人だけが見学を許可されている。

訓練初期段階では、東郷が単艦で敵となり訓練生を襲うプログラムが展開され、終始東郷が生徒たちを圧倒する戦果を上げるものの、奇想天外な東郷たちの動きに次第に慣れてくると互角に渡り合えるようになっていった。

将来はアメリカ艦隊の将官として活躍が期待されているアメリカ人たちは最初はアメリカらしく大雑把で物量に任せた戦法を好んでいたが、東郷にはまるきり通用しないとわかると、日本人を参考に東郷の動きを読んでミッションを組み立てられるようになっていった。


【ブリジット】
 「パワーセーブの状態だとフネの加速が伸びなくて辛いわ。」

 

【ブリジット】
 「艦内電力と武装システムに割り当てる電源は別系統なのにこれをわざわざ同一電源から供給を受けて訓練する意味がわからないわ」

 

【もっちゃん】
 「意味ならあるわ。」
 「東郷教官は、戦闘ダメージを受けて電源を喪失するケースを想定しているの。」

 

【もっちゃん】
 「だから普段から少ない電源で戦うことに慣れたほうがいいと言ってたわ。」
 「そのほうが、イザというときにはパワーマネジメントに優れたほうが生き残れると言うワケよ。」


【もっちゃん】
 「それにね、もし戦闘時にすべての電源が健在だった場合、最大出力を出す時にもさらに効率のよい戦闘ができるわ。」

 

【ブリジット】
 「なるほど・・・。」
 「それもそうね。 伊達に歳を取っているわけではないのね・・・。」


【東郷】
 「なかなか上達が早いな。」

 

【もっちゃん】
 「私達が束になってやっとで互角の勝負なのですから、まだまだ教官には及びません。」
 「一体、どこであのような操艦技術を会得したのですか ?」

 

【東郷】
 「あははは、それは秘密だよ。」

 

【なるみ】
 「また、秘密ですか。」

 

【東郷】
 「それはそうと、アイツはどうしてる ?」

 

【もっちゃん】
 「ジェホンですか ?」

 

【東郷】
 「そう。」

 

【もっちゃん】
 「特に怪しげな行為は見られません。」
 「純粋に船を操るのが楽しんでいるってところかしら。」

 

ジェホンのほうは訓練の合間には東郷の計らいで艦隊シミュレーターを使わせてもらっていた。

まっちゃんから基本操舵と戦術についてレクチャーを受けられるようになり、日に日に腕を上達させていった。

 

【もっちゃん】
 「ダメコンシミュレータの成績も伸びてきています。」
 「このまま育てればいい士官になれますよ。」

 

【東郷】
 「そうか。」
 「引き続き面倒を見てやってくれ。」

 

【もっちゃん】
 「わかりました。」
 「ただし、怪しい行動を取ったら即座に風紀員に引き渡しますよ。」

 

【東郷】
 「それでいいよ。」

 

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【ヒデコ】
 「私たちBチームは対戦車戦闘と対AMP集団格闘戦が担当となります。」

  Bチーム・・・AMP格闘戦(A)・・・会場【東富士演習場青木ヶ原樹海】
  種目
  ①対戦車戦闘・・・勝利条件:所定時間内で指揮戦車を戦闘不能にし、
   且つ、味方の残存数がポイントとなる。
  敗北条件:指揮AMPが戦闘不能にされる事。
   ※対戦相手は日本軍が務めます。 相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・日本陸軍富士教導団vs添下
  ・日本陸軍富士教導団vs帯締

  ②対AMP集団格闘戦・・・勝利条件:相手指揮官AMPを戦闘不能にし、
   且つ、味方の残存数がポイントとなる。
   ※相手を死亡させた場合は敗退。
   ※対戦相手は日本軍が務めます。 相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・日本陸軍富士教導団vs添下
  ・日本陸軍富士教導団vs帯締

 

【ヒデコ】
 「対戦車戦闘には各クラスからは以下の訓練生がラインナップします。」

 ●小畑英子【ヒデコ】
 ●ハインツ・グデーリアンレオンハルトレオンハルト
 ●エルメスロンメル・ブルクミュラーエルメス
 ●アルビータ・ケッセルリンク・フォーゲル【アルビータ】

 

【ヒデコ】
 「そして、対AMP集団格闘戦には以下の訓練生がラインナップします。」
 ●小畑英子【ヒデコ】
 ●ハインツ・グデーリアンレオンハルトレオンハルト
 ●エルメスロンメル・ブルクミュラーエルメス
 ●アルビータ・ケッセルリンク・フォーゲル【アルビータ】


【ヒデコ】
 「対戦車戦闘競技では、人類側の反乱を想定した地上軍制圧を目的とした競技で日本軍の全面協力のもとで競技が行われます。」

 

【ヒデコ】
 「対AMP集団格闘戦競技では、人類側の反乱を想定した地上軍制圧を目的とした競技で人類が保有するAMPとの戦闘を想定し、日本軍の全面協力のもとで競技が行われます。」

 

【ヒデコ】
 「それでなくても日本軍は慢性的な人員不足であるにも関わらず私達に協力を頂いていますので、しっかりと技術を練磨してください。」


こっちのチームは饗庭演習場で10式戦車を相手に訓練を行っていた。
さらに戦車王国ドイツ人の的確な指示もあり、こちらのチームも順調に腕を上げていった。

 

レオンハルト
 「しかし、本番さながらに戦車相手に訓練だなんて、東郷教官もよく手配できたわね。」

 

【アルビータ】
 「あのヒト、何者なのかしら。」

 

【ヒデコ】
 「それより、左前方から小隊規模、来るわよ!!」
 「散開して迎えうつわよっ!!」

 

空砲とはいえ120mm砲を向けられると怖くないわけがなく、散り散りに蹴散らされてしまった。

 

【ヒデコ】(,,゚Д゚)
 「アレ、めちゃくちゃおっかないわね・・・。」
 「でも慣れないと。」

 

エルメス】(-_-;)
 「リーダーでも怖いんだ・・・。」

 

【ヒデコ】ヽ(`д´;)ノ
 「当たり前でしよ。」
 「私だって実際の戦車を相手に訓練するのは初めてなのですから。」

 

レオンハルト
 「そうね・・・アドバイスがあるとすれば・・・。」
 「当たり前だけれど、戦車は砲口の反対側には撃てないのわ。」
 「砲塔の正面にしか撃てないから、側面や上方から襲うように心がけなさい。」
 「そこなら正面よりは装甲が薄いわ。」

 

【ヒデコ】
 「さすが陸軍大国のドイツってことはあるわね。」

 

レオンハルト
 「動きが早いヤツに対しては駆動輪を破壊して足を止める。」
 「ジャンプしてエンジンルームを撃ち抜いてもいいわよ。」

 

エルメス】【アルビータ】
 「了解っ!!」

 

レオンハルト
 「もし近距離で正対してロックされそうになったら、しゃがめばいいわ。」

 

エルメス
 「上にジャンプしてはだめなの ?」

 

レオンハルト
 「火器管制が一度ロックした獲物は砲身がフルオートで追いかけてくるわ。」

 

レオンハルト
 「でも、下に伏せれば、戦車の砲塔は俯角の獲物を追うのは苦手だから生存率が上がるのよ。」
 「もし生身であれば、車体の下へ潜り込めればヤツは手も足も出せないわよ。」

 

レオンハルト
 「手本を見せてあげるわ。」
 「よくみておきなさい。」

 

ハヤブサを着装せずに飛び出してゆくと索敵展開中の戦車の前に生身をさらけ出した。
そして、照準されそうになったところで戦車の車体の下へ滑り込んだ。

 

レオンハルト
 「ね。ここがいちばん安全なのよ♪」

 

と思ったのもつかの間。
みるみる戦車の車体が低くなって地面と挟まれて身動きが取れなくなってしまった。

 

レオンハルト
 「う、うぅ・・・だ、誰か・・・お助け・・・。」

 

救出のため訓練は一時中断となった。

 

レオンハルト
 「酷い目にあったわ。」

 

【ヒデコ】
 「日本の戦車は車高がリニアに変わりますよ。」
 「油圧サスで姿勢を自由に変えられて、俯角の目標も余裕で撃ち抜けるわ。」

 

レオンハルト
 「そ・・・そうなの ?」

 

【ヒデコ】
 「そう。」

 

レオンハルト
 「なんで早く訂正してくれなかったのよ。」

 

【ヒデコ】(・o・)
 「訂正する前にあっという間に飛び出していったから・・・。」

 

【アルビータ】(-_-;)
 「さすが変態日本人が造った戦車って性能も変態なのね。」


エルメス
 「でも、アンドロメダ軍相手ではなくて人類軍相手の戦闘訓練って悲しいね。」

 

【アルビータ】
 「進んだ技術を持った陣営に取り入ってもらえば地球での利権を独占できると考える者が出てくるでしょうからね。」

 

レオンハルト
 「裏切り者は迅速に排除しないと、それでなくても低い私達陣営の勝算がますます低くなるわ。」

 

【ヒデコ】
 「さて、休憩は終わり。」
 「訓練を再開するわよ。」


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【キヨちゃん】
 「私達CチームはAMP単騎格闘戦とAMP集団格闘戦の担当ね。」

  Cチーム・・・AMP格闘戦(B)・・・会場【大和盆地特設会場】
  種目
  ①AMP単騎格闘戦・・・勝利条件:相手AMPを戦闘不能にする事。
   ※相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下
  ・帯締vsシナ軍
  ・帯締vs統一朝鮮軍
  ・添下vsシナ軍
  ・添下vs統一朝鮮軍

  ②AMP集団格闘戦・・・勝利条件:相手指揮官AMPを戦闘不能にし、
   且つ、味方の残存数がポイントとなる。
   ※相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下
  ・帯締vsシナ軍
  ・帯締vs統一朝鮮軍
  ・添下vsシナ軍
  ・添下vs統一朝鮮軍

 

【キヨちゃん】
 「今回は特別にシナ軍と統一朝鮮軍エキシビションとして参加します。」
 「馬鹿にされて悔しいのでコテンパにやっつけてやりましょう。」

 

【キヨちゃん】
 「で、AMP単騎格闘戦には、以下のメンバーが割り当てられました。」

 ●長谷川清子【キヨちゃん】
 ●辻政子【ノブちゃん】
 ●宮原良子【加藤良子】
 ●シャルロット・ド・ゴール
 ●アルフォンス・シュヴラン
 ●アレッサンドロ・ベットーニ・カメーリア

【キヨちゃん】
 「AMP集団格闘戦メンバーは以下のとおりです。」

 ●加藤ケンジ【ケンジ】
 ●斎藤学【マナブ】
 ●吉井ヒジキ【コンブ】
 ●フランシーヌ・ルクレール
 ●ジャンヌ・クロステルマ
 ●アドリアーノヴィオレッタ
 ●ヘンリェッタ・アーノルド【ヘンリェッタ】
 ●ジュリア・ジョンソン
 ●マリアン・パトル


【キヨちゃん】
 「アンタたち、戦闘鬼より戦闘機のほうが得意なんでしょ。」
 「私達が戦闘鬼の格闘戦というものを教えてあげるわ。」

 

【ケンジ】
 「何言ってやがる。」
 「もともと戦闘機パイロットは運動神経はいいんだよっ!!」

 

【フランシーヌ】
 「それはどうかしら。」
 「東郷がやってきてから、アンタめっきり大人しくなってんじゃん。」
 「戦闘力落ちてるんじゃないの ?」

 

【ケンジ】
 「バカを言え。」

 

そんなケンジを心配そうに良子が見守る。

 

【フランシーヌ】
 「アンタもボサっとしないの。」
 「なんでアンタが単騎格闘戦のチームなのよ。」

 

不機嫌そうに良子のふくらはぎを蹴る。

 

【フランシーヌ】
 「足を引っ張ったら絶対に許さないんだからね。」

 

【加藤良子】
 「うん、頑張る。」

 

【フランシーヌ】
 「まぁ、どのみち
  私が全部やっつけちゃうからアンタの出番は回ってこないから心配しなくてよくってよ。」

 

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【コハル】
 「生体格闘術、単騎格闘戦では、私が訓練の指導を任されました。」

  Dチーム・・・生体格闘術・・・会場【大和盆地特設会場】
  種目
  ①単騎格闘戦・・・勝利条件:所定時間内で相手を戦闘不能にする事。
   ※相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下

  ②集団格闘戦・・・勝利条件:所定時間内で相手指揮官を戦闘不能にし、
   且つ、味方の残存数がポイントとなる。
   ※相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下


【コハル】
 「重複参加しているメンバーもいますが、疲れているからと言って手加減はしませんからそのつもりで気を引き締めて頑張ってください。」

 ●ルディ・コハル・ヴォルフガング【コハル】
 ●ルディ・コユキ・ヴォルフガング【コユキ
 ●有賀幸子【サッチ】
 ●赤松貞子【サダッチ】
 ●若林奈々【ナナ】
 ●加藤ケンジ【ケンジ】
 ●斎藤学【マナブ】
 ●吉井ヒジキ【コンブ】

 

【コハル】
 「生体格闘術、集団格闘戦では、以下のメンバーです。」
 「・・・と言っても、単騎格闘戦と同じメンバーで構成します。」

 ●ルディ・コハル・ヴォルフガング【コハル】
 ●ルディ・コユキ・ヴォルフガング【コユキ
 ●有賀幸子【サッチ】
 ●赤松貞子【サダッチ】
 ●若林奈々【ナナ】
 ●加藤ケンジ【ケンジ】
 ●斎藤学【マナブ】
 ●吉井ヒジキ【コンブ】


【コハル】
 「このチームはとくに運動神経の優れた者が選抜されていると聞きますわ。」

 

【コハル】
 「ですが、まずは・・・サッチとサダッチ・・・。」
 「あなた達は、他の子たちと同様に特別な訓練メニューが必要ですわね。」

 

【サッチ】
 「わかったわ。」
 「貴女が指導役ですから従いますわ。」

 

【サダッチ】
 「いいでしょう。」

 

【ケンジ】┐(´д`)┌ヤレヤレ
 「何を言ってやがる、こいつらの戦闘力は学園内でもトップクラスだぜ。」
 「わざわざ初歩な練習をする必要などないだろ。」
 「時間の無駄だ。」

 

【コハル】
 「それはどうかしら。」

 

【コハル】
 「サダッチとケンジとで組み手をやってごらんなさい。」

 

【ケンジ】
 「どうしてオレが ?」

 

コユキ】(-_-;)
 「いいから。」

 

【ケンジ】┐(´д`)┌ヤレヤレ
 「しゃあねーな。」

 

促されるままサダッチとケンジは対峙して一気に緊張の度合いが高まる。

 

【ナナ】
 「さすが、両者スキがまったくないですね・・・。」

 

そしてしばらくの間を置いて、一瞬のうちにサダッチが攻勢をし掛けた。
ケンジも瞬間で防御しサダッチの突きをはねのけ、回し蹴りで応酬する。
一進一退の攻防が展開されるなか、コハルが紙飛行機を取り出すと、戦闘の上空をかすめるように放った。

 

【サダッチ】ヽ(=´▽`=)ノ
 「うにゃっ!!!!」

 

突然現れた紙飛行機を追うサダッチ。

 

【ナナ】(・o・)
 「あ・・・。」

 

【コハル】
 「ね。」

 

【サッチ】
 「猫族に陸戦隊の隊員が少ない理由はこれ。」
 「私達は戦闘中であっても動くものにとっさに追いかける習性があるのよ。」
 「これを矯正しないと戦えないわ。」

 

【サダッチ】
 「ぃやぁ・・・分かっていてもつい・・・。」

 

【ケンジ】(-_-;)
 「なるほど・・・これは厳しいな・・・。」

 「コハルたちは他の子たちにこれを治す訓練をしていたのか・・・。」

 

【コハル】
 「ええ、東郷さんにお願いされたの。」

 

【マナブ】
 「あいつ、東郷のやつ、猫族の習性まで熟知していたのかよ・・・。」

 

【コンブ】
 「マジ食えないヤツだな・・・くそ。」

 

【マナブ】
 「ああ、それ同感。」

 

【ケンジ】
 「わかったよ。」
 「その猫族特有の性格を矯正する訓練とやら、俺も手伝ってやるよ。」

 

【サッチ】
 「ありがとう。 たすかるわ。」

 


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【ナナ】
 「さて、私達はAMP生体混合格闘戦チームですね。」
 「単騎格闘戦と、集団格闘戦を両方に参加します。」

  Eチーム・・・AMP生体混合格闘戦・・・会場【大和盆地特設会場】
  種目
  ①単騎格闘戦・・・勝利条件:所定時間内で相手AMPを戦闘不能にする事。
   ※相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下

  ②集団格闘戦・・・勝利条件:所定時間内で相手指揮官AMPを戦闘不能にし、
   且つ、味方の残存数がポイントとなる。
   ※相手を死亡させた場合は敗退。
  対戦組み合わせ
  ・帯締vs添下

 

【ナナ】
 「私達のメンバーは以下の通りとなります。」

 ●若林奈々【ナナ】
 ●ミーシャ・カラシニコフ【ミーシャ】
 ●ナターシャ・カラシニコフ【ナターシャ】
 ●ターニャ・カラシニコフ【ターニャ】
 ●ジョン・ロートン・コリンズ
 ●アグスティナ・ムニョス・グランデス【アグスティナ】
 ●マリ・ピエール・ケーニゼグ
 ●エミリアエステバン
 ●バネット・モントゴメリー【バネット】
 ●クリスティーナ・パットン【ジョージ】
 ●オリビア・ブラッドリー

 

【ナナ】
 「ちなみに、私は Dチーム にも参加しますので、ジョージさん、私がDチームの訓練に参加している間は サブリーダーとして貴女にチームの訓練を任せるわね。」

 

【ジョージ】(-_-;)
 「えーーなんで私なのよ。」

 

【ナナ】
 「パットン将軍の家系だからよ。」
 「貴女の優秀な戦術技能を見せてもらうわよ。」

 

【ジョージ】(´ε` )
 「ま、まぁ、ナナがそんなに私の腕前を見たいというのなら仕方がないわね。」
 「いいわ、私にまかせなさい。」

 

【ナナ】
 「ええ、ありがとう頼りにしてるわ、クリスティーナさん。」

 

【ジョージ】
 「改めてその名前で呼ばれると照れるなぁ。」

 

【ナナ】
 「さて、さっそく訓練を開始するわね。」
 「まずはランニングよっ!!」

 

【Eチーム全員】
 「え~~~っ!!!」

 

 

 

 

帯締学園地下ハンガー


【東郷】
 「わざわざ福井から来てもらって申し訳ない。」

 

【工場長】
 「いえいえ、新型モーターがちゃんと規定通りに組み付けられているか気になってね。」

 

【工場長】
 「いえいえ、新型モーターがちゃんと規定通りに組み付けられているか気になってね。」
 「そして、頼まれていた例のやつ、持ってきましたよ。」

 

【東郷】
 「おおっ、そうか、完成したのか?」
 「間に合ってよかった。」

 

【工場長】
 「まぁ少々デリケートなモーターなので、しばらく滞在させてもらって、実機組み付けと最終調整もやらせてもらうよ。」

 

【東郷】
 「それは助かる。」
 「ついでにうちの生徒たちにも指導してやってくれ。」

 

【工場長】
 「ええ、わかってますよ。」

 

【東郷】
 「おーーーい、フク、いるか ?」
 「ちょっと来てくれ。」

 

【フクちゃん】
 「なんでしょう?」

 

【東郷】
 「来た来た。」
 「ちょっと紹介しようと思ってな。」

 

【フクちゃん】
 「この方は?」

 

【東郷】
 「ヤマト・インダストリー福井芦原工場の工場長の柴田重幸・・・シゲさんだ。」

 

【フクちゃん】
 「芦原工場って!」
 「ハヤブサの強化モーターを作ったあの ?」

 

【東郷】
 「そうだよ。」

 

【フクちゃん】
 「は、はじめましてっ!!」

 

【工場長】
 「君が福田くんかね ?」
 「話は教官からお聞きしていますよ。」

 

【工場長】
 「これが君が整備しているハヤブサか・・・。」

 

外装を外されて骨格のみとなったハヤブサがハンガーに固定されていた。
骨格を構成する部材の各ボルトの接合部分やシリンダーの可動部、そしてモーターの固定具合などを指でなぞったり、または手で軽く押したり引いたりしてなにやら確認すると・・・。

 

【工場長】
 「いいね。」
 「とてもすばらしい仕事っぷりだ。」

 

【工場長】
 「福田くんか・・・噂通りのいい腕じゃ。」

 

【フクちゃん】
 「は、はぁ・・・」

 

【東郷】
 「だろ?だろ? そうだろ!!」

 

【工場長】
 「ああ、思っていた以上に素晴らしい。」
 「この状態なら、カタログスペック通りの性能が発揮できそうだ。」

 

【フクちゃん】
 「ぇ? カタログスペックとはなんですか ?」

 

【工場長】
 「見せてやっていいのかい?」

 

【東郷】
 「ああ、見せてやってくれ。」

 

【工場長】
 「じゃ、このメモリをお前さんにくれてやる。」
 「ただし、その時が来るまでは他の生徒たちには秘密じゃぞ。」

 

【フクちゃん】
 「なんですか ? これは ?」

 

【工場長】
 「お前さん、このハヤブサにはお前さんでも解析できない暗号化されたオブジェクトが圧縮されていることは知っているじゃろ?」

 

【フクちゃん】
 「ええ、まぁ」
 「ご存知なのですか ?」

 

【工場長】
 「あれは、ワシが作ったモーターの性能を100%に引き出すためのソフトウェアじゃ。」

 

【フクちゃん】
 「え、そうなんですか?」
 「なぜそのような仕掛けを ?」

 

【工場長】
 「技術流出の防止じゃよ。」

 

【工場長】
 「ハヤブサはもとより、この学園に納品されているモーターはすべてこの制御ソフトによって制御されおるが、モーターやアクチュエータは単に回したり伸縮すればよいものではない。」
 「各駆動系にはそれぞれに適した電力の掛け方が必要で、その特性は各型番によっても異なるし、極論を言えば各個体によっても異なる。」
 「それらを緻密に制御することで、モーターの性能を100%にまで引き出しつつ、消費エネルギーも抑える事が可能となるワケじゃよ。」

 

【東郷】
 「帯締学園のすべての戦闘鬼の駆動OSは、AIが補佐しているが、そのAIが絶えず、各パイロットの動きを学習して常に最適になる機動ができるようにアシストをしてくれているのは理解しているだろ ?」

 

【フクちゃん】
 「ええ。」

 

【工場長】
 「そのAIが学習した各パイロットのクセをあのプラックボックス化されたオブジェクトを介してモーターを駆動するワケじゃが、今は、そのオブジェクトが制御介入することで性能に制限を加えているのじゃ。」

 

【東郷】
 「そうする事で、戦闘鬼の技術がヨソへ流出して、機能をコピーしようにもモーターとオブジェクトが正確にセットでないと性能は発揮できないワケだな。」

 

【フクちゃん】
 「シナや統朝軍が使用しているモーターですか ?」

 

【工場長】
 「そうじゃ、だがハヤブサの技術を流用したとしても、性能は100%再現はできやせんよ。」
 「大九野島であヤツらの戦闘鬼と接触した時の交戦記録をみせてもらったが、モーターはたしかに報告通り我社のコピーじゃろうて。」
 「しかしオブジェクトの解析には失敗したようで、直接モーターを駆動する方式にしたようじゃ。」

 

【フクちゃん】
 「ただ、その方法だと戦闘鬼としての能力が下がるから、無理やりモーターの出力を上げた・・・。」

 

【工場長】
 「そのとおりじゃ。」
 「よってこの完璧に整備されたハヤブサをもってすれば、あヤツらの戦闘鬼を相手にしても負けはせんじゃろ。」

 

【工場長】
 「という訳でな、しばらくやっかいになるぞ。」

 

【フクちゃん】
 「えっ!?」

 

【東郷】
 「彼は、ココに納品されたモーターの調整のため当面常駐する事になるんだ。」
 「いろいろ教わるといい。」

 

【フクちゃん】
 「あっはいっ!!」

 

 

 

畿央新首都国防省

 

福音派実行部隊 A】
 「ヤツはペルシャ共和国の精鋭部隊ニールーイェの指揮官だな・・・。」

 

国防省庁舎から出てきた4人のうち2人には見覚えがあった。


福音派実行部隊 B】
 「に、ニールーイェだと ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「ああ、セパハサーラール大佐で間違いない。」
 「そして、その右腕のパリーヤー 中佐・・・。」

 

福音派実行部隊 B】
 「そんな・・・」
 「日本の国防省から出てきたという事はどういうことですか ?」


福音派実行部隊 A】
 「極秘で日本に入国していると言う噂は聞いていたが、あいさつ回りといったところか・・・。」

 

福音派実行部隊 B】
 「あのエルサレム共和国消滅事件のですか ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「ああ、マーチン・レポートではあの事件には日本も裏で絡んでいるとしている。」
 「キンゼイに報告だ。」

 

福音派実行部隊 C】
 「了解しました」

 

福音派実行部隊 A】
 「あとの二人の青年と女の子たちは知らないな・・・。」
 「まぁいい、とりあえず、あの車を追え。」

 

福音派実行部隊 B】
 「了解しました。 隊長。」

 

福音派実行部隊 C】
 「あとの2人の正体も照会しておきましょうか ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「そうだな頼む」

 

【おみくじ】
 「打ち合わせお疲れさまでした。」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「いや、こちらこそわざわざご同行頂いて感謝します。」
 「話がスムーズに進んで助かりました。」

 

【おみくじ】
 「さて、今からどこへ向かいます?」

 

【トミちゃん】
 「そうね、リニア新幹線で学園に戻る前に」
 「いったんでんでんシティに向かいましょうか ?」

 

【パリーヤー 中佐】
 「そこには何があるのですか ?」

 

【トミちゃん】
 「東京が廃墟になってからは、日本橋が国内最大のオタクの街となってしまいましたからね。」

 

【パリーヤー 中佐】
 「おおーーー日本のオタクの街ですね!!」
 「私は一度行ってみたいと思ってましたの♪」

 

【おみくじ】
 「それは良かった。」
 「では、運転者さん、申し訳ないですが、リニアの駅へ向かっていただけますでしょうか ?」

 

日本陸軍 A少尉】
 「分かりました。」
 「チケットの方は ?」

 

【トミちゃん】
 「今、確保しましたわ。」

 

脳内アプリでリニア新幹線の試運転搭乗申請を一瞬で済ませていた。

 

日本陸軍 A少尉】
 「了解。」
 「で、どうします ?」
 「振り切りますか ?」

 

【パリーヤー 中佐】
 「えっ!? えっ!? どうしたのですか ?」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「ほうさすが、気づいていたのですか ?」

 

【おみくじ】
 「ええ、もちろんですとも。」

 

【トミちゃん】
 「このまま、学園へ招待するワケには行きませんからね。」
 「リニアはまだ試運転なのでチケットは限られたヒトしか買えないの。」

 

【おみくじ】
 「こののまま尾行を振り切ってしまうのは簡単でしょうが、それだとこちらが何か都合の悪い何かを隠しているのだと変に勘ぐられてしまいますからね。」

 

【トミちゃん】
 「なのでこのまま気が付かないフリしてリニアへ逃げ込みます。」
 「そして新郡山を素通りして大阪都へ向かいます」

 

【パリーヤー 中佐】
 「皆さん全員、気づいていたのですか・・・。」

 

【トミちゃん】
 「ま、まぁね・・・あはははは。」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「お前さんも、そのうち周囲の状況を冷静に把握できるようになるさ。」
 「さて今日は大阪都観光でも楽しむとするか。」
 「案内を頼んでもいいのかな ?」

 

【おみくじ】【トミちゃん】
 「お任せくださいっ!!」

  

 

 

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  【1-10 *】 END
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 ■歴史捏造の権利
   登場人物

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【東郷】
【ターニャ】
【ナターシャ】
【ミーシャ】
【ナナ】
【コハル】
コユキ
【サッチ】
【セッちゃん】
【サダッチ】

【アルビータ】
【アルフォンス】
【アン】
エルメス
【おみくじ】
【キヨちゃん】
【キヨちゃんの弟】
【ケンジ】
【コンブ】
【ジョージ】
【トミちゃん】
【なるみ】
【ノブちゃん】
【バネット】
【ヒデコ】
【フクちゃん】
【フランシーヌ】
【ブリジット】
【まっちゃん】
【マナブ】
【マリ】
【マリアン】
【もっちゃん】
【ルーシー】
【レイチェル】
レオンハルト
【加藤良子】
【重工学部部員】
【風紀員 委員長】
【風紀員A】
【風紀員B】

【学園長】

【工場長】

【ニーナ】
【ネーナ】
【リヒターナ】

【キム・エギョン】
【キム・ジェホン】
【キム・チョンア】
【キム・ヘウン】
【キム・ミヨン】
キム・ヨンギュン】
【リン・リー】
【チュン・レイ】

【セパハサーラール 大佐】
【パリーヤー 中佐】

【尾行者】

【山下奉雪】
【大河内七美】
【嶋田繁太】
【生徒会 親衛隊 1】
【生徒会 親衛隊 2】

日本陸軍 A少尉】

【情報将校】
【艦隊将校A】
【艦隊将校B】
【艦隊将校C】


【出国検査官】

原発エンジニア】

【電話の相手】
【スコット】
【グレート】


【在日アメリカ大使】
【CIA極東支部長】
NATO艦隊 将校】
アメリカ艦隊 将校】

福音派実行部隊 A】
福音派実行部隊 B】
福音派実行部隊 C】

 

  

 

 

 

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