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アトランティスの亡霊

Ghost of Atlantis

【1-11-2】マゼラン派遣隊

マゼラン派遣隊

【1-11-2】

 

おみくじたちはリニアを降りると、まずは難波へ向かった。
そのあとをアメリカのエージェントたちが追う。


【おみくじ】
 「大佐殿、ちょっと距離はありますが、ここから別の鉄道の駅まで走ります。」
 「いけますか ?」

 

地理の利を生かして人混みに紛れれば逃げ切れると判断した。

 

【セパハサーラール 大佐】( ̄ー ̄)b
 「我々は大丈夫だ。 砂漠で鍛えているからな。」

 

【おみくじ】
 「それは心強いです。」

 

【おみくじ】
 「よし、合図で走るぞ。」
 「新今宮で快速に乗ればこっちの勝ちだ。」
 「私はシンガリを努めますので君が先導してくれ。」

 

【トミちゃん】
 「分かったわ。」
 「では行きますよっ!!」
 「人混みを縫いますので、はぐれないで付いてきてくださいね。」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「承知っ!!」

 

【トミちゃん】
 「よし Go!!」

 

とみちゃんの合図とともに4人は一斉に走りだした。

 

福音派実行部隊 C】
 「ぁ、あいつら。」

 

福音派実行部隊 A】
 「ちっバレたかっ!!」
 「追えっ!!」

 

福音派実行部隊 B】【福音派実行部隊 C】
 「了解っ!!」

 

アメリカのエージェントも追い始めた。
バレた以上は隠密に行動する必要はない。
人混みを縫うように走るとみちゃんらとは異なり邪魔な人々を派手に蹴散らしながら追ってくる。
さすがアメリカ人らしい。

 

しかし追跡を開始してすぐに端末に着信が入った。

 

福音派実行部隊 C】
 「少佐っ!!」
 「大使館より緊急の連絡が入ってますっ!!」

 

福音派実行部隊 A】
 「今、それどころではないっ!!」
 「後で連絡すると言っておけ!」

 

福音派実行部隊 C】
 「あの子供たちの正体が判ったそうです!!」
 「その事で重大なミッション変更の命令です。」

 

福音派実行部隊 A】
 「なんだとっ!?」
 「端末をよこせっ!!」

 

部下の端末を奪い取ると相手に向かって怒鳴り散らした。

 

福音派実行部隊 A】ヽ(`д´;)ノ
 「この忙しいタイミングでなんなんだっ!!」
 「今、テロ容疑者を追っているのだっ!!」

 

福音派実行部隊 A】
 「もし取り逃がしたらお前のせいだ。」
 「容赦しねーぞっ!」

 

【在日アメリカ大使】
 「まぁ落ち着け。」
 「今、お前が追っている容疑者に同伴している少年たちは、エルサレム戦車師団をたった2機のAMPで全滅させた実行犯だ。」
 「だだちに身柄を拘束しろ。」

 

福音派実行部隊 A】
 「な・んだと?」
 「あいつらが・・・か ?」

 

【在日アメリカ大使】
 「嗚呼、間違いない、偶像禁止のペルシャですら英雄扱いするほど現地のメディアでも大きく取り上げられている。」
 「エルサレム消滅の理由を知る上で必ず捕縛しろ。」
 「これは最優先任務だ。」

 

【在日アメリカ大使】
 「抵抗するようなら発砲も許可する。」

 

福音派実行部隊 A】
 「いや、それはマズイぜ人が多すぎる。」

 

【在日アメリカ大使】
 「テロ容疑者逮捕のためには多少の犠牲はやむを得ん。」
 「すでにこちらから日本の公安に対してテロ容疑者逮捕への協力を要請してある。」
 「今から30分は君たちはフリーだ心配するな。」

 

福音派実行部隊 A】
 「了解したっ!!」


福音派実行部隊 A】
 「あの子供たちがエルサレム戦車師団を全滅させた張本人とは・・・。」

 

福音派実行部隊 B】
 「マジかよ。」

 

福音派実行部隊 C】
 「そうは見えないぜ。」

 

福音派実行部隊 A】
 「だから、発砲を許可したのだろう。」


後方で警戒していたおみくじが即座に異変に気づいた。

 

【おみくじ】(,,゚Д゚)
 「おいっ!!」
 「ヤバイぞ!」
 「急げっ!!」

 

【トミちゃん】
 「えっ!?」
 「どしたの ?」

 

【おみくじ】
 「ヤツらの動きが変だぞっ!」

 

【トミちゃん】
 「えーーー何なのよっ!」

 

【おみくじ】
 「知らねーよ。」
 「とにかく捕まるとヤバそうだ。」
 「確実に我々を狙っている。」

 

【おみくじ】
 「このまま突っ切れば堺筋だ。」
 「そこを右折してまっすぐに走れっ!」


しばらく走り続け追手との距離を測った。

 

【トミちゃん】
 「どう!?」
 「追ってきてる ?」

 

【おみくじ】
 「ああ、少し引き離した。」
 「止まらずこのまま突っ走れっ!!」

 

【トミちゃん】
 「大佐、まだ走れますか ?」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「礼拝前の軽いジョギングのようなものさ。」


福音派実行部隊 A】(ノ`Д´)ノ
 「くそっ」

 

福音派実行部隊 B】
 「あの小僧ども若いだけあって逃足速ぇな・・・。」

 

そう言って、隠し持っていた銃を取り出した。

銃は直ちに索敵結界によって検知されアラートで知らせた。

 

【おみくじ】
 「あいつら、この人混みで銃なんかっ!!」

 

【トミちゃん】
 「えーーーうそっ!?」
 「撃ってこないよね ?」

 

【おみくじ】
 「これだけの人混みの中を銃を取り出したんだ。」
 「威嚇ではすまんだろうな。」

 

【トミちゃん】
 「そんなーーー。」


その予感は的中し、電柱に弾丸が当たり破片が飛び散ると後から銃声が聞こえてきた。

 

【おみくじ】(,,゚Д゚)
 「マジで撃ってきたぞっ!!」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「私が援護しようか ?」

 

【パリーヤー 中佐】ヽ(`д´;)ノ
 「援護って丸腰でしょう!」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「格闘術なら私も腕に覚えがあるぞ。」

 

【おみくじ】
 「無茶ですよ、大佐。」
 「相手は銃を持ってますよ。」

 

【パリーヤー 中佐】ヽ(`д´;)ノ
 「そうです、馬鹿なこと言ってないで逃げてください。」

 

【パリーヤー 中佐】
 「ここは私が食い止めますから!」

 

【トミちゃん】(ノ`Д´)ノ
 「貴女も逃げるんですっ!!」
 「ゲストに戦わせるワケには行かないでしょっ!!」

 

【パリーヤー 中佐】(*゚∀゚)
 「このパリーヤー、体を張って大佐をお護りするのが私の使命です!」


【トミちゃん】ヽ(`Д´#)ノ
 「いいから、つべこべ言ってないで、さっさと逃げなさいっ!!!」
 「言うことが聞けないのでしたら、このわたくしが皆様方を屠るわよっ!!」

 

【セパハサーラール 大佐】【パリーヤー 中佐】m(_ _)m
 「は、ハイ、スイマセン・・・。」

 

そして、堺筋に到達して交差点を右折するところで警察のパトカーに遭遇した。

 

【トミちゃん】
 「よかった警察だよ。」

 

【おみくじ】
 「これでヤツらはこれ以上は追っては来れない。」

 

【警察官 A】
 「警察だ。」
 「君たち止まりなさいっ!!」

 

警察官はパトカーを降りるなり腰のホルスターから銃を抜いて構えた。

トミちゃんは銃を見て驚くと両手を挙げたが、日本の警官がそう簡単には発砲しない事を思い出し安堵した。

 

【おみくじ】
 「いや僕たちは後ろのあの男たちに追われているんだっ!!」

 

【トミちゃん】
 「助けてくださいっ!」

 

【警察官 A】
 「いいか、そのまま両手を頭に乗せて地面に伏せなさい。」

 

するともう一人の警察官が無線で本部に連絡した

 

【警察官 B】
 「テロ実行犯と思われる容疑者4名を確保しました。」
 「身柄を拘束してアメリカ大使館へ引き渡します。」

 

そこへ追ってきたエージェントたちもようやく追いついた。

 

福音派実行部隊 A】
 「任務ご苦労。」

 

福音派実行部隊 B】
 「後は我々が引き継ぐ。」


【おみくじ】(゚д゚)!
 「なるほど、そういうことか。」

 

【トミちゃん】
 「どうしたの?」

 

【おみくじ】
 「この警官たちはアメリカの手先だって言うことさ。」
 「逃げるぞっ!」

 

そう言い出すと、警官の静止を振り切り再び走り出した。

 

福音派実行部隊 A】(-_-;)
 「ちっ」

 

とっさにおみくじを狙ってトリガーを引くエージェント。
しかし弾丸は結界に阻まれ弾かれてしまった。

 

福音派実行部隊 A】
 「なに・・・この距離で外しただと ?」

 

もう一度トリガーを引いたがやはり命中しない。

そこへようやく警官がエージェントを静止した。

 

【警察官 A】
 「人混みの中で発砲するとは正気ですかっ!」

 

福音派実行部隊 A】
 「何を生ぬるいことを。」

 

福音派実行部隊 B】
 「アイツらはテロ実行の容疑が掛けられているんだ。」
 「逃したら外交問題にしてやるからなっ!」

 

福音派実行部隊 A】
 「分かったらさっさとお前たちも後を追うんだっ!!」

 「必要なポリスの増援も呼ぶんだっ!」

 

その頃、おみくじたち一行とごく近い位置では。

 

【キム・ミヨン】
 「もう買い物はいいの ?」

 

【ターニャ】
 「うん、欲しいものは揃った。」

 

【ターニャ】
 「あとは帰るだけ。」

 

【キム・ミヨン】
 「今日は授業をサボっちゃったからなぁ・・・。」
 「きっと先輩にも怒られるだろうなぁ・・・。」

 

【ターニャ】
 「それは大丈夫。」
 「貴女の先輩たちも授業をサボっているから。」

 

【キム・ミヨン】
 「どうして分かるの ?」

 

【ターニャ】
 「ずっと私達を見張っているから。」

 

【キム・ミヨン】
 「ぇっ!? そうなの ?」

 

【ターニャ】
 「うん。」

 

キム・ヨンギュン】┐(´д`)┌
 「やれやれ、バレていたとはな。」

 

【キム・ミヨン】
 「ヨンギュン!?」

 

【キム・ミヨン】
 「いつから私達を ?」

 

【ターニャ】
 「最初から・・・。」

 

【キム・ミヨン】
 「最初から ???」

 

【ターニャ】
 「うん・・・。」

 

キム・ヨンギュン】
 「さすがだな。」
 「末っ子は落ちこぼれだと侮っていたが評価を改めねばならんようだ。」

 

キム・ヨンギュン】
 「いづれまた改めて話をする事もあるだろう。」
 「今日はひとまずここで退散させてもらう。」

 

キム・ヨンギュン】
 「ミヨンいくぞ。 帰ったら話を聞かせてもらうぞ。」

 

冷たく言い放つヨンギュン。
そのヨンギュンに表情をこわばらせたミヨンがついていく。

 

【ターニャ】
 「待って・・・。」

 

キム・ヨンギュン】
 「なにか用か ?」

 

【ターニャ】
 「ミヨンに酷いことをしたら絶対に許さない・・・。」

 

キム・ヨンギュン】
 「お前が ? 俺に ?」
 「フン・・・まぁそれはミヨン次第だ。」

 

 


でんでんシティに入るとおみくじたちはナノリンクのビーコンをキャッチした。

 

【セパハサーラール 大佐】
 「どうした?」

 

【トミちゃん】(-_-;)
 「うーーーん、この付近にどうやら私達の仲間がいるらしいの。」

 

【セパハサーラール 大佐】
 「仲間 ?」

 

【トミちゃん】
 「そう、ナノリンクは意思疎通に使用されるが有効範囲が非常に狭い。」
 「特にこのような高層ビルが密集する地域となると尚更なのだが、ここでナノリンクのビーコンが拾えると言うことはすごく近くに帯締の誰か、若しくはアトランティス艦隊関係者が存在するということ。」

 

【おみくじ】
 「話しかけてみたのか ?」

 

【トミちゃん】
 「今誰のIDか調べるわ。」

 

結果はすぐに出た。

 

【トミちゃん】
 「相手がわかったわ。」
 「ターニャよ。」

 

しかしターニャのほうもそれよりも以前からエージェントが発砲した時点でその音を聞き逃してはいなかったが、それがおみくじたちの騒ぎである事までは把握できていなかった。

 

【おみくじ】
 「ターニャ ?」
 「どうしてここへ ?」

 

【トミちゃん】
 「さあ分からないわ。」

 

【おみくじ】
 「連絡は ?」

 

【トミちゃん】
 「ビーコンは出ているけれど応答無いわ。」


【トミちゃん】
 「って言うか、すぐそこにターニャがいたわ。」

 

【おみくじ】
 「なんだと ?」

 

【トミちゃん】
 「すぐ目の前よ」
 「まずいわね。」

 

【トミちゃん】
 「ターニャを巻き込んじゃうわ。」

 

【おみくじ】
 「迂回できないのか ?」

 

【トミちゃん】
 「もう無理よっ!!」

 

【トミちゃん】
 「それに・・・。」

 

【おみくじ】
 「何だ ?」

 

【トミちゃん】
 「統一朝鮮の留学生も一緒よ。」

 

【おみくじ】(゚д゚)
 「はぁ ?」
 「なんでだよっ!?」

 

【トミちゃん】ヽ(`д´;)ノ
 「知らないわよっ!!」


ターニャとヨンギュンたちが発砲音とともに自分たちに迫ってくるおみくじたちに気がついた。
それを追う男たちの銃を認識したチョンアが条件反射でホルスターから銃を引き抜いた。

 

キム・ヨンギュン】
 「ここではマズイ銃をしまえっ! 市民に当たるぞっ!!」

 

【キム・チョンア】
 「どうしてよっ!」
 「弾がそれて当たったとしてもどうせ倭奴だぞっ!」

 

キム・ヨンギュン】
 「いいからひっこめろっ!!」
 「この街は我々同胞も多く住む。」

 

キム・ヨンギュン】
 「万一当たったりでもしたらお前は責任を取れるのかっ!!」

 

説得されてしぶしぶ銃をしまった。

 

【キム・チョンア】ヽ(`д´;)ノ
 「何追われているのよ。」

 

【おみくじ】
 「いや、どうやらアメリカのエージェントのようで・・・。」

 

【トミちゃん】
 「とにかく捕まると面倒だからあなた達も逃げてっ!」

 

【トミちゃん】(*´艸`*)
 「身分がバレると困るでしょ ?」
 「統一朝鮮民国人民陸軍さんたち」

 

キム・ヨンギュン】(-_-;)
 「ちっ。」
 「俺たちもズラかった方が良さそうだな。」

 

結局、合流した全員で新今宮へ向けて走り出した。

しかし、ヘウンが倒れると同時に発砲音が響く。

 

【ターニャ】
 「!!」

 

ターニャが即座に反応して結界を展開すると次の銃弾を防いだ。


キム・ヨンギュン】(,,゚Д゚)
 「おいどうした。」

 

【キム・エギョン】(,,゚Д゚)
 「ヘウンが撃たれたっ!!」

 

【キム・チョンア】ヽ(`д´;)ノ
 「ヨンギュンっ反撃許可をっ!!」

 

キム・ヨンギュン】
 「ダメだっ!!」

 

キム・ヨンギュン】(,,゚Д゚)
 「おいっヘウンしっかりしろ!」

 

ターニャのナノマシン放出量が急速に拡大して戦闘態勢に入った事を察したトミちゃんが慌ててターニャを制止した。

 

【トミちゃん】(,,゚Д゚)
 「だめよっ!! その出力」
 「街を消す気なのっ!?」

 

【キム・エギョン】ヽ(#゚Д゚)ノ
 「出血が止まらないわっ!」

 

キム・ヨンギュン】
 「とりあえず、俺がおぶってやる。」
 「お前達先へ行けっ!!」


【トミちゃん】
 「あっあれっ!!」

 

【おみくじ】
 「どうした ?」

 

【トミちゃん】
 「前に警官が。」

 

【おみくじ】
 「行く手を阻まれたか・・・。」

 

キム・ヨンギュン】
 「おいどうするんだっ!」

 

【おみくじ】
 「今考えている!」

 

キム・ヨンギュン】
 「くそ、やはり反撃するしかないのか ?」


そこへ一台のランボルギーニが突っ込んできた。

 

キム・ヨンギュン】
 「なっ・・・んだと!?」

 

突然のクラッシックカーの乱入に驚いたが、この車には見覚えがあった。

 

【トミちゃん】
 「教官!」

 

【東郷】(*゚∀゚)
 「間に合ってよかった。」
 「学園から数台の覆面をぶち抜いて最高速度で突っ走ってきたんだ。」

 

【東郷】
 「あとは私に任せろ。」

 

【おみくじ】
 「しかし、相手は銃で武装しています。」
 「それに前方にも警官たちが・・・。」

 

【東郷】(´ε` )
 「まぁ、焦るな。」

 

トミちゃんがヨンギュンたちに聞こえないようにナノリンクで報告する。

 

【トミちゃん】m(_ _)m
 申し訳ありません。
 ナノメディックは極秘の技術のため発動できませんでした。

 

【東郷】
 いや、よく我慢してくれた。

 

ヘウンの状態を見た私はボンネットのトランクを開けてファーストエイドキットを取り出すと、トミちゃんに手渡した。

 

【東郷】
 「これで手当できるか ?」

 

【トミちゃん】
 「止血でよければ。」

 

【東郷】
 「それでいい。」
 「学園に戻ったら医療チームに引き継いでもらう。」

 

【トミちゃん】
 「はいっ!!」

 

【東郷】(^_^)
 「お前も、よく耐えたな。」

 

そう言って、ターニャの頭をくしゃくしゃに撫でた。
トミちゃんに制止された効果なのかターニャはナノマシンの出力が停止して平穏に戻っていた。


福音派実行部隊 A】
 「全員動くなっ!!」
 「両手を頭の後ろで組んで地面に伏せろっ!!」

 

日本の警官は流れ弾を警戒してある程度の距離を保って接近してくる気配がない。

 

福音派実行部隊 A】
 「こいつの身柄を合衆国へ引き渡すよう手配してくれ。」

 

福音派実行部隊 C】
 「日本が我々の要求を呑むでしょうか ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「心配はいらないさ。」
 「コイツらをエルサレム共和国を崩壊させた本人に仕立てれば拒否できないだろう。」
 「フェイスノートやツァッター等のSNSで噂を拡散させて引き渡さざるを得ない状況に追い込めばいい」

 

福音派実行部隊 A】
 「メディアも動員しろ。」

 

福音派実行部隊 C】
 「了解しました。」

 

事態収拾のため、私が前に出た。

 

【東郷】(^o^)
 「これはこれは、みなさん子どもたち相手に物騒なものを持ち出しまして・・・」
 「私は、彼らの保護者のような立場の者でして、まずは私が話をお伺いさせて頂いても宜しいでしょうか?」

 

福音派実行部隊 A】(-_-;)
 「お前は何者だっ!」

 

【東郷】(^o^)
 「私は東郷と申しまして、アトランティス艦隊帯締学園の教官をやっております。」

 

【トミちゃん】(゚д゚)!
 「ぁ、名前、言っちゃったよ・・・。」

 

【おみくじ】(-_-;)
 「せっかく突き止められないよう、わざわざ遠回りしてココまで出てきたのに台無しじゃないか。」

 

【東郷】(-_-;)
 「スマン。 しかし、仕方がないだろ。 相手、銃持ってるし。」


福音派実行部隊 A】
 「お前が教官だと ?」
 「まぁいい、お前も連行する。」

 

福音派実行部隊 A】
 「その日本人の子供2名と、それからそこのアラブ人も来てもらおう。」

 

福音派実行部隊 A】
 「他のやつらは・・・と。」
 「ん?」

 

福音派実行部隊 A】
 「お前達は統一朝鮮のエージェントか ?」
 「ここで何をしている ?」
 「まぁいい、お前たちも来いっ!!」

 

さすが世界屈指の米諜報部隊だけあって一発で統一朝鮮軍人であることを見破った。

 

福音派実行部隊 A】
 「日本で何をしているのか聞かせてもらおう。」
 「抵抗すれば撃つ。」
 「これは警告だ。」

 

すかさず、私は間に割って入った。

 

【東郷】(^o^)
 「それでは、私からも警告してよろしいですか?」

 

【東郷】(^o^)
 「その銃を下ろしてただちに撤退してもらえませんかねぇ。」
 「ぁ、失礼、これは警告ではなくて命令です。」

 

福音派実行部隊 B】
 「何が命令だ。」
 「この状況でふざけていると本当に撃つぞっ!!」

 

福音派実行部隊 A】
 「おい、テロ容疑者を確保したと連絡しろ。」
 「それから東郷とかいう教官も一緒に連行すると伝えておけ。」


【東郷】(^o^)
 「ちょっと代わってくれませんか ?」
 「私が話をいたしましょう。」
 「そのほうが話が早くまとまると思いますよ。」

 

福音派実行部隊 B】
 「お前が話できるような相手ではない。」

 

【東郷】(^o^)
 「まぁまぁ、そう言わないで。」
 「ちょっと端末の向こうにいる方と話しをさせてほしいだけです。」

 

福音派実行部隊 C】
 「いえ、なんでもありません。」
 「子どもたちの教官と名乗る男が貴官と代われと言っておりまして・・・。」

 

福音派実行部隊 C】
 「は、はぁ・・・。   了解しました。」

 

福音派実行部隊 C】
 「どうしますか ?」
 「話してもいいと言ってますが・・・。」

 

福音派実行部隊 A】
 「わかった、話させてやれ。」

 

福音派実行部隊 C】
 「おい、許可が降りたぞ。」
 「手短に話せ。」

 

福音派実行部隊 A】
 「妙な真似したら即座に撃つぞ。」

 

【東郷】(^o^)
 「はいはい。」

 

そう言って、投げつけられた端末をキャッチするとおもむろに口を開いた。

 

【東郷】(^o^)
 「毎度です。」
 「この度はウチの生徒が大変お世話になっておりまして。」
 「おやおや、そのお声は、アメリカ合衆国駐日大使殿じゃありませんか。」

 

【東郷】(^o^)
 「いえいえ私は貴官とは面識はございませんよ。」
 「ネットの会見動画を拝見させて頂いてる程度です。」


【東郷】(^o^)
 「さて、さっそく本題ですが・・・。」
 「ここは私の顔に免じて黙って引き下がって頂けるととても助かるのですが・・・。」

 

【東郷】(・o・)
 「いやいや、これはお願いではなく、命令です。」

 

【東郷】(ノ´Д`)
 「いえいえ、ふざけてなどおりません。」
 「至って真剣、大真面目ですよ。」

 

【東郷】(・o・)
 「そちらの工作員・・・いや、そうですね、彼らは福音派の実働部隊といったところでしょうか ?」

 

【東郷】ヽ(=´▽`=)ノ
 「あは♪ 当たってました ?」

 

【東郷】(^◇^)
 「その彼らをそのまま引き下がらせて頂けると私としてもとても助かるわけでして。」

 

【東郷】ヽ(=´▽`=)ノ
 「ああ、そういえば、そちらがかくまっているシーブルドッグの拠点と、その出資者のアジトを先日うちの艦隊がウッカリ吹き飛ばしちゃいましたよね。」
 「いやぁ被害があれぽっちで済んで良かったですね。」

 

【東郷】(^◇^)
 「いえね、アノ時、いっその事、見せしめのためにワシントンにある白いおうちもテロ支援組織の黒幕として、吹き飛ばそうかと言う話もあったのですが、綺麗で立派な建物なので、アレだけはアカンって制止するのに一苦労したんですよ。」

 

【東郷】(・o・)
 「でもね、今度またウチの学園の生徒たちに被害が出たら、次は私の力ではもう止められないかもしれないなぁ・・・と。」

 

【東郷】(・o・)
 「いえいえ脅迫だなんて滅相もない。」
 「私はただ、わたくし「東郷ゆうき」が、直々に事態が穏便に収束するよう提案しているだけです。」

 

【東郷】(-_-;)
 「は ? 私の名前ですか ?」
 「あれ ? 聞こえませんでしたか ?」
 「私は、帯締学園で教官をやっております東郷ゆうきと申します、以後お見知り置きを。」

 

私は名前を名乗ると、しばらく相手からの応答がなくなり待たされることとなった。
1分ほどして、再び相手が出ると、先の男に代わってくださいとお願いされたので、エージェントに端末を返してやった。
端末を受け取ったエージェントは相手とやりとりしていくうちに次第に顔が青ざめていった。

 

福音派実行部隊 C】(,,゚Д゚)
 「隊長っ!」
 「その者たちを全員解放しろとの命令ですっ!!」

 

福音派実行部隊 A】
 「何 ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「なぜだっ!」

 

福音派実行部隊 A】
 「理由は ?」

 

福音派実行部隊 C】
 「いえ、理由はわかりません。」

 

福音派実行部隊 A】ヽ(`Д´#)ノ
 「端末をよこせっ!!」

 

そう言って通信端末をぶんどると、怒鳴り散らした。

 

福音派実行部隊 A】ヽ(`Д´#)ノ
 「おいっ!!」
 「全員解放しろとはどういうことだっ!!」

 

福音派実行部隊 A】ヽ(`Д´#)ノ
 「こっちは多くのギャラリーが見ている前でテロ容疑者を捕まえたんだぞっ!!」
 「日本の市民に怪我人まで出して捕らえたというのに逃がせというのか!?」

 

【在日アメリカ大使】
 「黙ってその方を解放するんだ。」

 

福音派実行部隊 A】(,,゚Д゚)
 「コイツらを逃したら我が合衆国が・・・。」

 

【在日アメリカ大使】
 「今すぐにアドミラルを開放するんだ。」

 

福音派実行部隊 A】(゚д゚)!
 「な・・・ん・・・だと ?」
 「もう一度言ってみろ!」

 

【在日アメリカ大使】
 「もう一度言う。 今すぐにアドミラル東郷を開放するんだ。」
 「これは命令だ。」

 

福音派実行部隊 A】(゚д゚)!
 「ア、アドミラル・・・?」

 

【在日アメリカ大使】
 「そうだ。 黙って今すぐに解放するんだ。」
 「我が国の宇宙艦隊アトランティス艦隊の隷下にあるが」
 「お前はアトランティス宇宙艦隊を相手に戦争を起こす気なのか ?」

 

福音派実行部隊 A】(,,゚Д゚)
 「そ・・・それは・・・。」

 

【在日アメリカ大使】
 「わかったら、外交問題に発展する前に解放するんだ。」

 

福音派実行部隊 A】(-_-;)
 「わかりました。」

 

福音派実行部隊 B】
 「どうでした ?」

 

福音派実行部隊 A】(-_-;)
 「やつはアトランティスのアドミラルらしいぜ。」
 「戦争起こしたくなければ解放しろとさ・・・。」

 

福音派実行部隊 B】(,,゚Д゚)
 「アドミラル ?」
 「アドミラルって、あの ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「そうだ、信じられんがそうらしい。」

 

福音派実行部隊 C】
 「まさか、この冴えない男がアドミラルってねぇ・・・。」
 「なにかの間違いでしょう。」

 

福音派実行部隊 A】
 「上からの命令だ。 逆らえん。」

 

福音派実行部隊 B】
 「はぁ・・・わかりました。」
 「開放しますよ。」
 「どうなっても知りませんよ。」

 

福音派実行部隊 A】
 「さっさと開放しろ。」

 

福音派実行部隊 B】
 「はいはい。」


福音派実行部隊 B】
 「運がよかったな。」
 「開放だってさ。」
 「次はないと思えよ。」

 

福音派実行部隊 B】
 「だか、貴様たちは別だ。」
 「一緒に来てもらおうか。」

 

キム・ヨンギュン】
 「なんだとっ!!」

 

福音派実行部隊 B】
 「統一朝鮮の人民軍がここで何をやっているか聞かせてもらう。」
 「ついてこい。」

 

【キム・チョンア】
 「どうします?」
 「これはマズイ展開ですよ。」
 「我々の任務を知られるわけには行かない。」

 

キム・ヨンギュン】
 「抵抗するしかないか・・・。」

 

【東郷】(・o・)
 「この子達もダメだ。」

 

東郷が割って入った。

 

福音派実行部隊 B】
 「何を言う、こいつらはおそらくスパイか破壊工作専門の部隊だろう。」
 「コイツらは我が合衆国が身柄を預かる。」
 「どけてくれ。」

 

【東郷】(^o^)
 「その子たちは我が帝国が招聘した正式な留学生であっても連れて行く気なのか ?」
 「私は監督責任者として、断固としてこの子たちを守る義務がある。」
 「どうする ?」
 「ここで私を倒して力づくで連れて行くか ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「く・・・。」
 「ま、まぁいい、そいつらも連れて行け。」

 

福音派実行部隊 B】
 「いいのですか ?」

 

福音派実行部隊 A】
 「ああ、どのみち最初からターゲットではないからな。」

 

福音派実行部隊 A】
 「我々のターゲットはあくまで、あのアラブ人と日本人だ。」
 「だが任務は終了した。」

 

福音派実行部隊 A】
 「撤収するぞ。」

 

福音派実行部隊 B】【福音派実行部隊 C】
 「了解。」

黒塗りの大型SUVが乱暴に横付けすると納得のいかない部下たちを連れて急発進して去っていった。

 

【東郷】(-_-;)
 「在日米軍のナンバーか・・・。」

 「おみくじっ!!」

 

【おみくじ】(*゚∀゚)
 「分かってますよ。 識神に後を追わせました。」

 

【東郷】( ̄ー ̄)b
 「よくやった。」

 

【東郷】
 「さて、と・・・。」

 

【東郷】
 「出血はどうだ ?」

 

【トミちゃん】
 「止まりましたが意識が戻りません。」

 

【東郷】
 「車に乗せろ。」
 「この娘を連れて先に学園に戻る。」

 

【東郷】
 「君たちは電車で戻れるな ?」

 

【おみくじ】【トミちゃん】
 「はいっ!!」

 

キム・ヨンギュン】(-_-;)
 「預けて大丈夫なんだな ?」

 

【東郷】
 「任せておけ。」

 

キム・ヨンギュン】m(_ _)m
 「ここはアンタに頼る他はないな・・・。」
 「分かった・・・ヘウンを頼む。 彼女を救ってほしい。」
 「俺たちもすぐに電車で追う。」

 

ヨンギョンは柄にもなく深々と頭を下げた。

 


【東郷】m(_ _)m
 「大佐、面倒な事になって申し訳ない。」
 「あとで改めて詫びを入れるから、いまは学園に戻らせてくれ。」

 

【セパハサーラール 大佐】m(_ _)m
 「いや、謝罪するのは私の方です。」
 「私が居るばかりにこの子たちに迷惑を掛けることになってしまった。」

 

【トミちゃん】(*゚∀゚)
 「大佐が気に病む必要などないですわ。」
 「何もかも一方的に襲ってきたアイツらが悪いんだから。」
 「識神で拠点がわかればあとで仕返しに行くんだから。」

 

【東郷】
 「それはやめてくれ。」
 「たった今、停戦協定が成立したばかりだ。」

 

【おみくじ】
 「そうだよ。 教官の顔に泥を塗るつもりなのか ?」

 

【トミちゃん】
 「それもそうね。 でも、アジトが分かったらどうするの ?」

 

【東郷】(-_-;)
 「今の段階ではとくに動かないさ。」

 

【東郷】(^_^)
 「ただ、今後、再び我々の行く手を遮る可能性がある可能性を考えて、打てる手段を講じておこうと思う。」

 

【東郷】
 「じゃ、私はこの娘を学園まで連れ帰るから、君たちも気をつけて戻ってくるんだそ。」

【おみくじ】【トミちゃん】
 「了解っ!!」

 


 


シナの留学生たちが宿舎に戻ってくるとダイニングの上に封書が置かれていた。

 

【チュン・レイ】
 「なんでしょう・・・」

 

【リン・リー】
 「読んでくれる ?」

 

【チュン・レイ】
 「わかりました。」

 

念の為に何か仕込まれていないかチェックすると開封して1通の手紙を取り出した。

 

【チュン・レイ】
 「いよいよ海軍が動き出したようです。」

 

【リン・リー】
 「そう。」

 

【チュン・レイ】
 「日本軍の潜水艦を欺くことに成功して全艦が配置についたそうです。」
 「アメリカは期間限定で我が艦隊の行動を黙認する約束を、今のところは果たしているようで、これに基づき、数日以内に党本部が最終判断を行って正式に設置許可を出すそうです。」

 

【リン・リー】
 「わかった。」
 「その封書は燃やして処分しておくように。」

 

【チュン・レイ】
 「わかりました。」

 

【リン・リー】
 「あと、もう一件」
 「公園一帯の調べはついたのかしら ?」

 

【チュン・レイ】
 「まだ調査中です。」

 

【リン・リー】
 「まだ見つからないの ?」

 

【チュン・レイ】
 「それが、あの公園周辺には古い寺社などの木造建築物が存在するのみで、近代的な軍事施設が存在しないのですよ。」
 「付近一帯は多くの鹿と観光客が目立つくらいです。」

 

【リン・リー】
 「妙ですわね・・・。」

【リン・リー】
 「メタンハイドレートの洋上施設周辺を飛行する我が人民軍の航空機が絶えずこの付近から発せられる電波によって行動が筒抜けになっているのです。」
 「この場所から洋上施設まではかなりの距離があるにも関わらず・・・。」
 「強力な電波放射が確認されているのだから公園周辺には必ず大規模施設があるはずなのですが・・・。」

 

【リン・リー】
 「低空で接近すれば補足される可能性が減少するとはいえ、琉球からの定期便が毎回低空飛行させるのはパイロットには負担が大きいわ。」
 「潰せるものなら潰しておきたいわ。」

【チュン・レイ】
 「そうですね。」
 「引き続き調べます。」

 

【リン・リー】
 「頼みますね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

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