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アトランティスの亡霊

Ghost of Atlantis

【1-9-2】環境テロリスト

環境テロリスト

【1-9-2】

 

 ヤマト・インダストリー福井芦原工場

 

 【東郷】

  「お、新型アクチュエーターちゃんとできてるね。」

 

 【工場長】
  「ええ、言われてたとおり設計と材質を見直したところ
   ミリタリーパワー(※1)がおよそ70%向上し、

   ピークパワーに至っては120%の向上を叩き出しています。」
  「それでいて消費電力は50%ダウンって、この新型はすごいですよ。」

 

【東郷】
  「経験上の勘で提案した改修案だから、

   もし思ったような成果がでなかったらどうしようかと、

   内心ドキドキしていたんだ。」
  「それにしても思っていた以上の性能におどろいた。」
  「あなたの腕前を信じて良かったよ。」

 

 【工場長】
  「これは東郷さんが提供してくださったアイデア

   制御ソフトがあったからこそ実現できたスペックです。」

 

 【東郷】
  「私だけの手柄ではないですよ。」
  「これほど厳しい精度の加工を施せるあなたのウデがなければ

   実現できませんよ。」

 

 【工場長】
  「またまた、嬉しい事をいってくれますねぇ。」

 

 【東郷】
  「いくつ用意できそう ?」

 

 【工場長】
  「量産にはまだしばらく時間がかかります。」

 

 【東郷】
  「そうなの ?」
  「うーーーん・・・それは残念。」

 

 【工場長】(-_-;)
  「まいったなぁ。」
  「私が東郷さんを困らせたとグループ社内に知られたら

   芦原工場の看板にキズがついちゃうなぁ・・・。」

 

 工場長はしばらく渋い表情で悩んでいたが決断した。

 

 【工場長】(ノ`Д´)ノ
  「ええい、わかりました。」
  「先行量産でどうです ?」
  「ただしデータはこちらにもフィードバックしてください。」
  「量産型で安定したモノを出したいのでね。」

 

 【東郷】
  「いいでしょう。」

 

 【工場長】φ(..)
  「何台 ?」

 

 【東郷】(・o・)
  「これだけ。」

 

 そういって、PDA端末を工場長に提示した。

 

 【工場長】(,,゚Д゚)
  「学園のハヤブサを全交換だと ?」

 

 東郷はだまってうなずいた。

 

 【工場長】(;´Д`)
  「かぁーーーっ!!! これは厳しいなぁ。」

 

 【東郷】
  「対抗試合では、添下の "雷電" に対抗するには

   制限スペックでは到底敵わないからね。」

 

 【工場長】
  「そろそろリミッターを解除したほうがよくないですか ?」
  「生徒たちも腕を上げているんでしょ ?」

 

 【工場長】
  「聞きましたよ。」
  「子どもたちを実戦で戦わせて経験値を積ませている

   "気がおかしい変態教官" がいるって。」

 

 【東郷】
  「へ、変態って俺がか ?」

 

 【工場長】
  「えっ!?」

 

 【東郷】
  「なんだよ。 その信じられないって顔は。」
  「それだと俺の事を変態だって信じていたみたいじゃないか。」
  「・・・ま、いいや。」

 

 【東郷】
  「別に無理して戦わせているワケではないよ。」
  「トラブルが向こうから勝手にやってくるんだよ。」

 

 【工場長】
  「それなら生徒たちの安全を考えて、

   なおさらリミッターは解除したおいたほうが ?」

 

 【東郷】
  「慣れるとパワーに頼ってしまうからダメなんだよ。」
  「いつオロチと戦うことになるかわからん。」
  「今からパワーに頼っていては、ヤツらの格闘戦にはついていけない。」
  「極限にまで戦闘鬼を着こなさなければ靭やかな動きは実現できないよ。」

 

 【東郷】
  「まずは限られたパワーでいかに効率よく動けるか試行錯誤する。」
  「そして練習して体に徹底的に覚えさせて

   無意識にそれができるようにしなきゃ。」

 

【工場長】┐(´д`)┌
  「はいはい、わかりました。」
  「と、いいながら、交換すると、そのパワーが上がるんですけどね。」

 

 【東郷】
  「なにかいったか コラっ!」

 

【工場長】
  「なんでもありませんよっ!」

 

 コイツはたしかに腕がいい。
 実は私め東郷とこの工場長は、古くからの付き合いがあって、
 いろいろ無茶を頼めたりするわけだ。
 内緒の依頼も文句いいながらも仕上げてくれるので、私はかなり頼りにしている。
 帯締学園が建造する戦闘鬼のアクチュエータは、すべてのこの工場長が製造したものだ。

 

 【東郷】
  「うまく適合できればロシアにライセンスされている

   ハヤブサ用もオーダーが来ると思うよ。」

 

 【工場長】
  「楽しみにしてますよ。」

 

 【工場長】
  「それより、ハヤブサで使用しているアクチュエーターが

   欧米で特許侵害で訴えられて販売差し止めになりましたね。」

 

 【東郷】
  「そうだね。」

 

【工場長】
  「報告では以前に東郷さんが調査対象としていた部門に所属してた

   エンジニアがシナに設計資料を流出させていたとか。」

 

【工場長】
  「で、そのシナで製造されたコピー品が
   オーストラリアとシナが共同開発したブーメランに搭載されたって
   聞いていたのですが、妙な事に今回訴えてきたのは、
   統一朝鮮のサムゲタン電子なのですよ。」

 

 【工場長】
  「何故なんです ?」

 

 【東郷】
  「実は最近、統朝軍はシナからブーメランのライセンス生産を行って、

   自軍にブーメランを配備している事が判ったんだ。」

 

 【工場長】(゚д゚)!
  「それ、ホントですか ?」

 

 【東郷】
  「統朝軍のブーメランと直接交戦したウチの生徒も証言している。」

 

 【東郷】
  「おそらくシナ軍が我々からコピーしたハヤブサのアクチュエーターを、
   さらに統一朝鮮の企業が違法にコピーして、
   それを自国ブランドのウリジナル・モーターとして
   特許を取得して、欧米にそれが認められたらしいんだ。」

 

 【東郷】
  「我々のアクチュエーターに搭載されているブラックボックス

   非公開だから特許申請できないというところを突いてきた。」

 

 それを聞いた工場長は頭を抱えた。

 

 【工場長】(-_-;)
  「ああ、あの国ならヤリかねないなぁ・・・。」

 

 【工場長】
  「にしても、

   そのコピーしたアクチュエーターの性能とやらが気になるなぁ・・・。」


  「スペックが同じならサムゲタンのアクチュエーターに

   市場を奪われかねないですよ。」

 

 【東郷】
  「短期的にはシェアは減少するだろうけれど、

   最終的には回復すると見込んでいるよ。」
  「実際に交戦した生徒たちの証言では、通常運用のスペックとしては
   互角かそれ以上の能力を発揮しているそうだが
   駆動音にノイズが混じってて製造精度が高くないと判定しているよ。」

 

 【東郷】
  「ほかにも、アトランティス司法警察が逮捕したエンジニアの証言でも
   シナはブラックボックスとなっている制御システムの解析に失敗したらしく
   悪い精度で作られたモーターと独自開発した制御システムによって
   アクチュエーターを構成しているとの報告があがっている。」

 

 【東郷】
  「解析に失敗した結果、緻密な制御で高出力を引き出す方法がある事に気づかず、
   モーターの出力をむりやり上げてパワーだけでハヤブサを超える出力を得ているようだ。」

 

 【工場長】
  「つまり実際の運用ではたちまち能力不足に見舞われると言うことですか ?」

 

 【東郷】
  「とくにここ一番での安定的な出力が求められるときにね。」

 

 【工場長】
  「なるほど・・・。」

 

 【東郷】
  「そうそう、それより、例の新型見せてもらえる ?」

 

 【工場長】
  「あ、ああ、アレですね。」
  「ええ、もう組付けが始まっていますよ。」
  「すいませんね、わざわざ機体を送っていただいて。」

 

 【東郷】
  「生徒たちは突貫工事で仕上げたようですよ。」

 

 【工場長】(*´ω`*)
  「そうでしょうね。」
  「あちこちで大慌てで加工した痕跡を見受けられました。」

 

 【工場長】
  「さてと・・・。」

 

 【工場長】
  「こちらが、鬼44式 二式陸戦型戦闘鬼(と言う形式)でしたっけ ?」
  「月面配備用として量産が決定したというので、

   アクチュエータは、まずコイツ優先で生産を始めます。」
  「とりあえずこの子は無人機なのでリミッターは設けていませんから

   最初から全開戦闘が可能です。」
  「ただし排熱ヒートパイプはアトランティスさんたちが用意する最新型の

   熱転換装甲に接続すると聞いてますので、
   そこはまだつながっていませんよ、

   まさか忘れたまま出撃はしないと思いますが・・・。」

 

 【東郷】
  「わかりました。 ありがとう。」

 

【工場長】
  「組み付け手順書はあとで送信しておきますので、
   あとはこの機体を直接見てさわってメンテのやり方を勉強してください。」
  「そちらの生徒さんなら実機見て触ったほうが理解が早いでしょうしね。」

 

 【東郷】
  「たすかるよ。」
  「で、こっちが "屠龍" か。」

 

 【工場長】
  「はい、鬼45式改 二式陸戦型戦闘鬼 ですね(たぶん)。」
  「まさかこんな大きいと思いませんでしたけどね。」
  「ハッチを開けてビックリしたよ、複座とは・・・。」
  「とりあえず要求通り、砂漠戦仕様として耐塵コーティングを施し、
   排熱ヒートパイプのルートを機体形状にあわせて最適化してありますので、

   勝手に変更しないように。」
  「そしてこの子は人が着込むというのでリミッターを設けてあります。」
  「味付けをややパワーに振ってますのでリミッターが解除されると

   じゃじゃ馬になる可能性について留意ください。」
  「足回りについては地球重力の1.5倍までなら快適に動けるように

   サスのセッティングを出しておきました。」

 

 【工場長】
  「そして、こちらが鬼61式 三式陸戦型高速戦闘鬼(だったかも)です。」
  「おたくのハヤブサ1機が完全にオシャカになったとかで
   その代替機として先行配備したいとの話が緊急で割り込んできましたので、
   本来はこの子はもっと後の日程で仕込もうと思っていたのですが、
   今、組み付けに入っているところです。」
  「基本は、二式陸戦たちと同系アクチュエータを使用しています。」
  「この子がアクチュエータ組付けの教本モデルとなりますので、
   他の機体シリーズに関しては、よほどのことがない限りは
   この 三式陸戦 とおなじメンテで対応できるでしょう。」

 

 【東郷】
  「発送はいつくらい ?」

 

 【工場長】
  「第1ベースラインの初期ロット分を来週明けから順次学園にむけて発送し、
   お預かりしている教本モデルの機体も同時に返送する予定となっています。」

 

 【東郷】
  「わかりました。」
  「ありがとう。」

 

 【工場長】
  「今日はこれから予定は ?」

 

 【東郷】
  「ちょっと東尋坊に行ってみようかと。」

 

 【工場長】(・o・)
  「飛び込むので ?」

 

 【東郷】
  「まさか。」

 

 【工場長】
  「宿は ?」

 

 【東郷】
  「あとでいつものところへ予約を入れようと思っていたんだ。」

 

 【工場長】
  「そうだろうと思いました。」
  「私の方で予約を入れておきますよ。」

 

 【東郷】
  「そう ? 気を使わせて悪いですね。」

 

 【工場長】
  「いえ、とんでもないですよ。」

 

 

 

 大和南八木駅バス停留所


 【なるみ】ヽ(`Д´#)ノ
  「はやく、はやく、遅いわよ。」

 

 【ナナ】(*´Д`)
  「そんな慌てなくてもバスは逃げないわよ。」

 

 【なるみ】(ノ`Д´)ノ
  「何言ってるのよ。」
  「乗り遅れたら今日はもう後の便がないのよ。」

 

 【ナナ】(,,゚Д゚)
  「なんでそんな終便が早いのよ。」

 

 【なるみ】( ̄へ ̄井)
  「1日3往復ですからね。」

 

 【ナナ】(,,゚Д゚)
  「少なっ!!」

 

 【なるみ】
  「何を買い込んで来たのよ ?」

 

 【ナナ】(・o・)
  「おやつ」

 

 【なるみ】
  「はぁ ?」
  「なにそれ?」

 

 【ナナ】(*´艸`*)
  「だって長時間バスにゆられて退屈でしょ ?」

 

 【なるみ】(ノ`Д´)ノ
  「このバカっ!!」
  「301号になんて失礼な事をっ!!」

 

 【ナナ】(,,゚Д゚)
  「ぇっ!?」
  「何、なんなの ?」

 

 【なるみ】ヽ(#`Д´#)ノ
  「心構えがぜんぜんなってないわね。」
  「あのね、このバスは、車窓からみる風景を楽しむものなの。」
  「おやつなんて食べてたら、風景を堪能できないでしょ!!!」

 

 【ナナ】
  「えーーーそうなの ?」
  「でも休憩する時間くらいはいいよね ?」

 

 【なるみ】
  「休憩時間はあるわよ。」
  「停車している間に、短時間なら散策できるわよ。」
  「でも降りてはダメよ。」

 

 【ナナ】
  「えっ!?」
  「どうして ?」
  「おトイレはどうするのよ ?」

 

 【なるみ】( ̄へ ̄井)
  「ガマンしなさい。」
  「私達は、なんの為の日本一長い路線バスを満喫すると思っているのよっ!」
  「降りたら負けよ。」

 

 【ナナ】(ノ´□`)ノ
  「負けなの ?」
  「何と勝負しているの ?」

 

 【なるみ】( ̄ー ̄)b
  「バスが勝つか私達が勝つかよ。」
  「終点まで降りなかったら私達の勝ち、一度でも降りたらバスの勝ちなのよ。」

 

 【ナナ】(lll ̄□ ̄)
  「意味わかんないわよっ!!」
  「って言うか、バスに乗る目的が変わってるし。」

 

 【ナナ】
  「それに今日の往路は温泉に泊まるから下車するわよ。」

 

 【なるみ】( ̄へ ̄井)
  「わかりました。」
  「本日は特別ルールとして途中下車を許可しましょう。」

 

 【ナナ】
  「あなたがルールを決めているの ???」

 

 と、延々とくだらないやりとりを数時間、
 景色を満喫できないまま本日の宿となっている十津谷温泉に到着した。

 

 【ナナ】
  「なんだか全然、景色楽しめなかったね。」

 

 【なるみ】ヽ(`д´;)ノ
  「アンタのせいでしょっ!!」

 

 【旅館の爺さん】
  「お前さんたちが帯締学園の生徒さんたちか?」

 

 軽トラにのった爺さんがナナたちに声を掛けた。

 

 【ナナ】
  「あっ、はい、そうですか ?」
  「旅館の方ですか ?」

 

 【旅館の爺さん】( ̄ー ̄)b
  「そだ。」
  「宿まで連れてくから、はよ後ろに乗れ。」

 

 【ナナ】
  「う、後ろって荷台 ?」

 

 【旅館の爺さん】
  「そだ。」
  「前には、野菜がのっとるからの。」

 

 【なるみ】(-_-;)
  フツーは荷物は荷台でしょう・・・。

 

 【旅館の爺さん】
  「乗らないのか ?」
  「なら後から歩いてついてきな。」

 

 【なるみ】(*゚∀゚)
  「乗ります乗ります。」

 

 【ナナ】(-_-;)
  「いや、パトカーに出くわしたらどうするのよ。」
  「私んちは、警察に名前でも聞かれたりしたら面倒になるわ。」

 

 【旅館の爺さん】
  「警察 ?」
  「ああ、この村の駐在さんとこなら大丈夫だ。」
  「今の時間はあの家族なら、ちょうど晩飯の時間だからな」
  「さらに子供の宿題も手伝わなきゃならんからパトロールは夜になってからだ。」

 

 【ナナ】(-_-;)
  「ぁ、そう・・・。」

  この村では警察の行動パターンは日常生活レベルに至るまでバレバレなのね・・・。

 

 バス停を出発して、5分もしないところで軽トラが止まった。

 

 【旅館の爺さん】
  「さあ、ついたぞ。」

 

 【なるみ】(*゚∀゚)
  「いいロケーションね。」

 

 【ナナ】
  「助手席のお野菜持ちましょうか ?」

 

 【旅館の爺さん】
  「ぉ、若いのに気が利くのぉ。」
  「じゃ頼むわ。」

 

 旅館の爺さんは軽トラから降りると、玄関にナナたちを案内した。

 

 【旅館の爺さん】
  「おーい、嬢ちゃんたちが来たぞ」
  「部屋へ案内したってくれや。」

 

 【女将さん】(●^o^●)
  「あら到着早かったのね。」

 

 【ナナ】(^-^)
  「え、ええまぁ、軽トラに乗せられたもので。」

 

 【女将さん】(-_-;)
  「またお父さんたらお客さんを荷台に乗せたのね。」

 

 【ナナ】【なるみ】
  いつものことなのか・・・。

 

 【女将さん】
  「さ、バスの長旅は疲れたでしょう。」
  「着替えの浴衣を用意してあるから、先に温泉でくつろいでください。」
  「蘭ちゃんには、私からいま到着したことを伝えておくわ。」

 

 【ナナ】【なるみ】(,,゚Д゚)
  「ら、蘭ちゃん ???」

 

 【女将さん】
  「ぁら、蘭ちゃんから何も聞いていないの ?」
  「私もアトランティス人なのよ。」

 

 そういって、頭を覆っていた手ぬぐいの頭巾を取り払うと猫耳が現れた。

 

 【女将さん】
  「私も、教官だったのよ。」
  「こう見えても現役の頃は学園長と互角にわたりあえたのよ。」

 

 【女将さん】
  「まぁ、それがこうしてお父さんと結婚して、

   この旅館で女将をやってるのだけどね。」

 

 【ナナ】
  「そ、そうだったんだ。」

 

 【なるみ】
  「お父さんもこの旅館にお勤めなのですか ?」

 

 【女将さん】
  「さっきの軽トラのヒトがダーリンよ。」

 

 【ナナ】【なるみ】(,,゚Д゚)
  「ぇええええーーーーーっ!!!!」
  「ど、ど、どいうことなのよっ!!」

 

 【女将さん】
  「あら、嫌ねぇ。」
  「別に珍しいことではないわよ。」
  「彼は、フツーの地球人で、私が長生きなだけよ。」

 

 【ナナ】
  「ぁ、そうかそういうことだったのね。」
  「と言うことは、お子さんは・・・。」

 

 【女将さん】
  「ええ、残念ながら出来なかったのよ。」

 

 【ナナ】m(_ _)m
  「すいません。」
  「嫌なことを聞いてしまって。」

 

 【女将さん】
  「いいのよ。」
  「さっ、はやく温泉に入って着替えてらっしゃい。」
  「夕食の準備をしておくから。」

 

 【ナナ】【なるみ】(*゚∀゚)
  「ありがとうございますっ!!」

 

 【ナナ】
  「あ、それから、お野菜。」

 

 助手席に積まれていたたくさんの野菜を女将さんに手渡した。

 

 【女将さん】
  「あら、ありがとう、今夜の食材よ。」

 

 【ナナ】
  「そうなんですかっ!」
  「新鮮で美味しそうですね。」

 

 【女将さん】
  「すごくおいしいから楽しみに待っててね。」

 

 【ナナ】
  「はいっとても楽しみです。」

 

 部屋に案内されるとすでに浴衣とタオルが用意されており、
 荷解きもそこそこに、温泉へと急いだ。

 

 【ナナ】【なるみ】ヽ(=´▽`=)ノ
  「わぁーーーー」

 

 夕日に照らされた渓谷を一望できる位置に露天風呂があって
 その光景の美しさに歓声が山に木霊した。

 

 【ナナ】(*゚∀゚)
  「この景観はスゴイっ!!」

 

 【なるみ】
  「そうですね。」

 

 【ナナ】
  「これは癒やされるなぁ・・・。」

 

 【なるみ】
  「いちどもっちゃんも連れてきたいわ。」


 絶景に見とれ時間が経つのを忘れた。

 

 【なるみ】
  「そういえば、さっき何故、女将さんに子供がいないって判ったの ?」

 

 【ナナ】
  「えっ!?」
  「ああ、その事 ?」

 

 【ナナ】
  「私も古くはアトランティスと地求人との間に出来た子の末裔よ。」
  「クォーターなんだけどね。」

 

 【なるみ】
  「だから猫耳がないのね」

 

 【ナナ】
  「痕跡はあるけど退化してヘアに完全にかくれちゃってるけどね。」

 

 【ナナ】
  「通常、ナノスキル同士が結婚すると、子供が誕生する時、
   その両親からスキルを受け継ぐのは知ってるでしょ ?」
  「そのスキルの性能は両親のどちらかに偏るわけ。」
  「母方70%、父方30%の能力と言う感じにね。」

 

 【ナナ】
  「その際に、子供に遺伝子を受け継がせることができる場合
   要するに子供ができる場合は、
   その両親自身もお互いのパートナーの能力を交換する事が可能・・・

   そこまでご存知よね。」

 

 【ナナ】
  「だから男女付き合いのある生徒たちの中にもお互いのスキルを相互に、
   またはミックスして発動してより高い戦闘力を発揮できるケースが

   出てくるわけね。」
  「おみくじやトミちゃんのようにね。」

 

 【なるみ】
  「うん、そこまでは知ってる。」

 

 【ナナ】
  「ところが子供が出来ないと言うことは、パートナーにナノスキルが

   伝わらない事が多いらしいのよ。」
  「なので、彼氏はノンキャリアのままとなって、
   ナノマシンキャリアの特徴である免疫力の向上とか長寿命化の恩恵を

   受けられずにフツーのヒトとおなじようにしか生きられないの。」

 

 【なるみ】
  「それ、寿命が違うと言うのは、お互いに辛いかもしれないね。」

 

 【ナナ】
  「そうね。」

 

 すると、脱衣所のほうから女将さんが声を掛けた。

 

 【女将さん】
  「お部屋に食事の準備が整いました。」

 

 【ナナ】【なるみ】ヽ(=´▽`=)ノ
  「はーーい! ありがとうございます!!」

 

 

 


 あわらグランド旅館の入り口前ではさきほどの工場長と旅館の支配人、
 そして女将さんたちが私を出迎えてくれた。

 

 【工場長】
  「おまちしておりました。」
  「東尋坊はいかがでしたか ?」

 

 【東郷】
  「今日はタワーに登ってみたよ。」

 

 【工場長】
  「そうなんですか ?」
  「どうでした ?」

 

 【東郷】
  「通天閣と違って、下で海の彼方を見るのと、
   上から海の彼方を見るのと変わらないね。」

 

 【工場長】(-_-;)
  「痛いところを突いてきますね。」
  「なんであんなところに建てようと思い立ったのか、実は私もよく判らないんですよ。」

 

 【旅館支配人】
  「お部屋の準備ができでおります。」
  「温泉をご利用になられている間に、
   いつも通りに、お部屋にまでお食事お運びしておりますので
   ごゆっくりとおくつろぎになってください。」

 

 【東郷】
  「いつもありがとう。」

 

 【旅館支配人】
  「いえ」

 

 この宿は私が北陸に来た時の定宿となっているため、
 馴染みの客としていつも出迎えてくれる。

 チェックインは、工場長が済ませてくれていたため、そのまま受付カウンターの前を
 素通りしてエレベーターホールに向かった。
 支配人はそのままカウンターでの接客に戻り、女将さんが部屋まで案内してくれる。
 この女将さんは、私の高校時代のクラスメートで、
 私が泊まりに来るのをいつも楽しみにしている。
 支配人は彼女の弟さんである。


 最近は発展した東南アジアからの観光客でいつも満室で
 宿を取るのに一苦労だったのだが・・・。

 

 【東郷】
  「今日は少ないですね。」

 

 【女将さん】┐(´~`;)┌
  「そうなの。」
  「インドネシア地震と大津波があったでしょ。」
  「周辺の東南アジアも被害を受けたのでアチラからの観光客が激減したわ。」
  「でも北陸新幹線さえ復旧すれば(※2)観光客が増えると思うわ。」

 

 【東郷】
  「そうですね。」
  「でも、あちらの新幹線の被害が甚大なので、
   日本も設備の緊急点検を実施しているみたいですけどね。」

 

 【女将さん】
  「また工事が遅れるのかしら ?」

 

 【東郷】
  「そうかもしれませんね。」

 

 【女将さん】
  「日本が作った新幹線も脱線したの ?」

 

 【東郷】
  「日本が建設したルートは無事だったらしいよ。」
  「日本製の車両は無事に停車して大事故には至らなかった。」
  「だけれど、中国の新幹線は乗り心地を重視したために車体を重く作ってあり、
   さらにその重さをものともしない速度で走らせていたものだから地震発生時に
   減速できないまま高架を飛び出して原型をとどめなかったそうだ。」
  「地震でいかに短距離で安全に止まれるかを重視して設計されている
   日本の車両と比較して、そこで差が出たようだ。」

 

 【女将さん】
  「それなのに日本で緊急点検っておかしくありませんか?」

 

 【東郷】
  「ヨソで起こったことも教訓として学ぶのが日本のいいところだと思うよ。」

 

 【女将さん】

  「あと半年で運転が再開されると聞いていたのに

   これ以上工事が伸びたりしたらウチ潰れちゃうわ。」

 

 【東郷】
  「だから、こうやって私が来ているじゃないですか。」

 

 【女将さん】
  「はいはい、ありがとうございます。」

 

 【女将さん】(-_-;)
  「フラフラとこんなところにやって来てるからいつまでたっても結婚できないのよ。」

 

 【東郷】
  「なにか言った ?」

 

 【女将さん】( ̄へ ̄井)
  「別に。」

 

 高校時代から、すねるとプイと横を向く癖があり、

 それは今も直っていないようだった。
 けれど、さすがにいい大人になってくると、

 なんだかその仕草がものすごく色っぽく見える。

 私は部屋に案内されると、用意された茶菓子も手を付けずに大浴場へ向かった。

 

 


 アンドロメダ群体(艦隊)情報作戦本部・・・意向通達会議(※3)

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「レムラス共和国の植民地がリヴァイアントの侵攻を受けたってまことか ?」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「ああ、レムラス群体がすでに基幹群体2個を失った。」
  「レムラスの星系が戦場になるのはそう時間はかからんだろう。」
  「すでにレムラス本星は避難準備に取り掛かっている。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「それは由々しき事態ですぞ。」
  「枢機神はどう申されておる ?」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「枢機神からの命令は防衛ラインの死守だ。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「なんと?」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「枢機神は、レムラス共和国はすべての群体を動員して
   レムラス星系にて敵の侵攻を食い止めろとのことだ。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「しかし、一般市民などの避難民はどうしろと ?」
  「あの本星だけでも30億匹はいるぞ。」
  「周辺の植民地を含めれば全体で60億くらいは数えなければ・・・。」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「避難民の受け入れは困難。」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「・・・」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「そ、それだけですか ?」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「それだけだ。」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「ただ、第30113辺境調査群体(第30深宇宙探査113艦隊)と、
   第30115辺境調査群体(第30深宇宙探査115艦隊)には帰還命令を出しており
   整備と補給が終わり次第に対リヴァイアント戦へ投入される。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「そういえば、そのリヴァイアントへ強行偵察に向かった114群体はどうしたのだ ?」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「音信がない。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「馬鹿な。」
  「114と言えば、精強揃いだった筈なのでは ?」
  「まったくの連絡なしなのか ?」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「そうだ。」
  「小規模編成とは言え、1万弱のフネと精強な兵士100万匹をまるまる失ったのはかなり痛い。」
  「だから、枢機神は事態を重く見て、防衛力の強化を指示した。」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「枢機神としては、辺境に位置するレムラス星系で時間稼ぎをしてくれれば、
   それだけ十分な防衛力を構築できるとお考えのようだ。」
  「レムラス星系は捨て駒にするお考えだ。」

 

 星系ひとつを犠牲にする上層部の方針に会議場は重い雰囲気になった。


 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「ところで、アトラミス粛清進捗は ?」
  「芳しくないそうだな?」

 

 【アトラミス粛清群体 司令】
  「はっ、申し訳ございません。」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「理由を聞かせてもらおうか。」

 

 【アトラミス粛清群体 司令】
  「現在立てこもっている資源衛星は我が群体にとっても重要な資源が

   大量に埋蔵されており残党は硬い地下鉱脈の坑道に立てこもっており、
   宇宙からの艦砲射撃に耐えております。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「惑星ごと破壊できんのか ?」

 

 【統括情報部 将校】
  「枢機神からは破壊せずに占領せよとの厳命が出ております。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「資源か・・・。」

 

 【統括情報部 将校】
  「はい。」

  「以前報告された探査結果によると、
   あの惑星の埋蔵量だけで我が基幹群体を5000個を編成できるそうです。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「それほどの量が・・・。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「それだけの埋蔵量がある惑星であればたしかに籠城されると厄介かもしれんな。」
  「しかし、逆に硬い惑星であるならば、少々乱暴な攻め方しても良いのでは ?」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「そうだ。」

  「だから、多脚要塞3体の派遣を決定した。」
  「直接地上に降下してオロチ部隊と多脚戦車を投入して残党を殲滅する。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「おおおーーー・・・。」
  「多脚要塞を投入するのであれば、勝利は確定だな。」
  「しかもそれを3体もか。」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「対リヴァイアント戦ではより多くの資源が要求されるだろう。」
  「この惑星は手に入れなければならん。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「しかしアトラミスに地球から援軍が来ると言う噂がこちらにも流れてきているぞ。」
  「そのうえ、さらにアトラミスの者が数匹、群体を突破して逃亡を企てたそうだな。」

 

 【統括情報部 将校】
  「その事ですが・・・。」
  「アトラミス粛清群体は地球群体の迎撃を担当してもらいます。」
  「さらに第41013方面群体も増援します。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「41013って、対ダイダロス攻略の為に追加編成した最新武装の群体だったのでは ?」

 

 【アンドロメダ群体 第20216方面群体(首都防衛群体) 司令】
  「そうだ。」
  「枢機神はすみやかに惑星の確保せよと、任務の変更を指示された。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「貴重な戦力をそちらへまわすんだ。」
  「感謝するんだな。」

 

 【アトラミス粛清群体 司令】
  「判っておる。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「本当に地球群体は来るのかね ?」
  「逃亡したアトラミスからこちらの待ち伏せが漏れたら、
   この大事な時に待ちぼうけをくらう事もありえるぞ。」

 

 【統括情報部 将校】
  「シナからの情報によると、ニッポンという蛮族が派遣されてくるそうです。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「おお、少し前に話題に出たあのニッポンか ?」
  「キョクジツ旗とか言うマークを付けて戦場にでてくるとか言ってたな。」

 

 【統括情報部 将校】
  「ええ、その種族が保有する少数の群体を派遣してくるそうです。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「少数とは、我が群体もナメられたものだのぅ。」
  「まぁいい、鹵獲してどの程度の技術を持っているのか知るいい機会だな。」

 

 【統括情報部 将校】
  「そして逃走したアトラミスの者はすでに地球と接触したとの情報が
   シナから入ってきております。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「そちらの群体は逃亡者を発見したものの
   結局は逃亡者を取り逃がしたそうではないか。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「それはアトラミス粛清群体の司令に直接言えよ。」
  「我々は斥候がたまたま偶然見つけただけだ。」
  「そういう情報は事前にこちらにも回してもらいたいものだな。」
  「情報さえ入っていれば、我が群体がもっと的確な手を打つ事はできた。」

 

 【統括情報部 将校】
  「アトランティスが生き延びていることが判れば我が陣営の統制に影響がでます。」
  「だから内密に行動しているのです。」
  「情報の少ない中を対ダイダロス攻略群体はよくやってくれました。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「しかし、結果として裏切り者の逃走を許してしまった。」

 

 【統括情報部 将校】
  「ご心配には及びません。」
  「すでに現地種族にアトラミス逃亡者の暗殺部隊を編成して襲撃を指示してあります。」
  「まもなく成果の一報が入ると思われます。」

 

 そこへ、統括情報部の連絡官が新しい情報を持って入ってきた。
 連絡官は持っていた端末を統括情報部の将校に示し、

 状況を説明して会議場を後にした。

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「どうした ?」

 

 【統括情報部 将校】
  「暗殺に失敗したとの報告がシナから入りました。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「やれやれ。」
  「情報部も大したことないな。」

 

 【統括情報部 将校】
  「暗殺の手配は諜報部の仕事です。」
  「我々ではありません。」

 

 【統括情報部 将校】
  「彼らは確実にやって来ると思われます。」
  「シナによると、ニッポンの動きを察知してチョウセンが
   ニッポン群体を襲撃したが、シナがこれを阻止したとの事です。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「なんてことだ。
   チョウセンはシナとは同盟ではなかったのか ?」

 

 【統括情報部 将校】
  「チョウセンはニッポンと言う種族が形成された時点においては
   優位な立場を築いていた模様ですが、その後立場が逆転して以降
   チョウセンはことごとくニッポンの後塵を拝しており
   積年の恨みが蓄積しているようです。」

 

 【統括情報部 将校】
  「今回のチョウセンのニッポン襲撃はその因縁によるもので

   シナや我々を裏切った訳ではないようです。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「しかしだ、報告書では、隙を見せれば確実に裏切る、
   言い換えれば期待通りに裏切る民族であると
   注釈されているが、本当に味方にして大丈夫なのか ?」

 

 【統括情報部 将校】
  「そこは大丈夫でしょう。」
  「チョウセンは市民に対して徹底的にニッポンに対して

   敵視教育で洗脳しておりことニッポンを攻撃することに関しては

   尋常ではない執念を見せるそうで、
   我々を裏切ってニッポン側につくという事はないでしょう。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「なに、チョウセンが我々を裏切ったとしても大勢には影響しない。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「現在、我が群体はトール攻略のために新しいアトゥム級を投入しており
   その新アトゥム内で新造されたアヌビス、オシリス、ラーを主軸とした

   打撃部隊が我が群体の戦力をさらに増強させている。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「その結果、我が群体はダイダロスに有利に作戦を展開しつつあり、
   間もなくトールは陥落するだろう。」
  「そして、その過程においてアトランティス残党どもも
   闇から闇へと埋もれたまま殲滅されることになる。」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「地球の全種族は生物学的には非常に興味深いが、アトランティス共々駆逐される。」
  「シナだかチョウセンだかしらんが、

   今はやつらの情報をせいぜい利用させてもらうさ。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「そういえば、

   トール付近に遊弋する見慣れない2体のフネが目撃されているそうだな。」

  「ダイダロスの新型なのか ?」

 

 【対ダイダロス攻略群体 司令】
  「まだ判らん。」
  「膨大な群体の中からたった2体の個体を探し出すのは容易ではない。」
  「ダイダロスの通常の群体とは異なった行動パターンをとっているとの報告はあるが情報が少ない。」
  「だが、我が方の新アトゥムの戦力の前ではその2体が新型であろうと大勢には影響しない。」

 

 【対リヴァイアント防衛群体 司令】
  「そうか、影響がないのであれば別に構わん。」

 

 

 

 


 翌日ナナたちは、始発の301号に乗車すると、新宮に向かった。
 バスはそこで終点の為、大地漁協から迎えのマイクロバスに乗り換え、

 大地町へ向かった。

 

 【組合長】
  「今回、お持ち帰りいただくのはこの大地町の湾内で捕獲した

   クジラの肉なんですよ。」
  「皇室献上品と言うことなので特別に美味しい部位を切り出しました。」


 町の要所にはパトカーが検問を敷いていた。

 

 【なるみ】
  「ものものしいのね。」

 

 【組合長】
  「3日ほど前ですかね。」
  「今回とは別にアトランティス艦隊へ納品する予定のクジラを

   南極で捕獲していた船団が、シーブルドッグからのロケット弾襲撃を受けて

   船員が1名お亡くなりになったんですよ。」

 

 【組合長】
  「それに対し警護にあたっていた海軍の護衛艦がシーブルドッグの高速艇を
   ミサイルで吹き飛ばした事でシーブルドッグから報復声明が出されたのです。」

 

 【組合長】
  「で、この警備ってワケです。」

 

 【なるみ】
  「あらそうだったの。」

 

 【ナナ】
  「私達もその頃は太平洋の上でてんてこ舞いしていたわ。」

 

 【組合理事】
  「気をつけてくださいよ。」

 

 【組合理事】
  「あいつらは輸出用の牛肉を飼育するのに、
   牧草を食い散らかす理由でカンガルーを虐殺するが、
   魚を食い荒らすクジラは保護するんだ。」

 

 【組合長】
  「ハリウッドの俳優やシリコンバレーなどの大手IT企業から

   莫大な資金援助を受ける営利目的の環境テロ組織と言われており、
   派手な破壊活動をするほど資金が集まるので年々攻撃性が増してて
   手段も選ばなくなりました。」

  「この前なんかクロマグロ養殖場がヤラれましたよ。」


 漁協に到着すると、見るからに豪華な桐の箱が冷凍庫から運び出されてきた。

 

 【ナナ】
  「あの中に ?」

 

 【組合長】
  「そうです。」
  「今、冷却機能付きの冷凍バッグに収納しますので待って下さい。」

 

 【ナナ】
  「何時間くらい冷凍を維持できるのですか ?」

 

 【組合長】
  「このタイプは3日間はバッテリーで冷凍を維持できますよ。」

 

 【ナナ】
  「最近はすごいね。」
  「思っていたよりもハイテクな鞄に入れるのに驚いたわ・・・。」

 

 【なるみ】
  「どんなのを想像していたのよ。」

 

 【ナナ】
  「カニ入れる発泡スチロール」

 

 【なるみ】
  「ぁ、私も一緒。そう思ってた・・・。」
  「あなたに庶民的な思考と言う思わぬ共通点があって安心したわ。」


 【ナナ】
  「返却は ?」

 

 【組合長】
  「ぃえ、構わないですよ。」
  「電池が切れても充電すれば何度でも使えますよ。」

 

 漁業に新宮まで送ってもらうと、帰りの302号特急が停車していた。

 

 【ナナ】
  「あとはこれで一気に帰るだけだね。」

 

 いざと言う時は、冷凍バッグと共に即座に脱出できるように、
 なるみは入り口に近いシートに座り、ナナはバス後方不審者を警戒する事になった。
 ナナはバスの工具箱にあったガムテープを借りると、

 携帯端末のカメラを後部の景色が移るように貼り付けた。
 その景色をナノリンクで脳内に直接転送する事により、

 前を向いて人と話をしている時でも画像は意識の中にフィードバックされる。
 通信手段としてナノマシンを使用する分には消費率が低いため
 ナノマシンの残量が僅かでも問題は無い。

 


 同じ頃、東郷もあわらグランド旅館を後にしようとしていた。

 

 【女将さん】m(_ _)m
  「気をつけてお帰りになってくださいね。」

 

 【東郷】
  「ありがとう、また来るよ。」

 

 【女将さん】
  「これ、お昼のお弁当よ。ちゃんと食べるのよ。」

 

 【東郷】
  「気を使ってもらってすまないね。」

 

 【女将さん】
  「いいのよ。」

 

 【東郷】
  さてと、今からだと、昼頃には学園に戻れるな。

 

 旅館スタッフと工場長に見送られながら東郷は学園への帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 本格的に山間部に差し掛かってしばらくすると、
 ナナは後方から接近するコンテナ車に気づいた。

 

 【ナナ】
  ん、さっき後ろを走っていなかったわね・・・。
  横道から合流した ?

 

 同時に、なるみも前方に不審な動きを察知していた。

 

 【なるみ】
  ナナ、前方に不審なトラック。
  交差点の赤信号を無視して前に入り込まれた。

 

 【ナナ】
  こっちもその交差点付近からトラックが後ろを走ってるわ。

 

 【ナナ】
  学園に連絡を入れて。

 

 【なるみ】
  応援の手配を今やってる

 

 しばらくのやりとりの後、

 

 【なるみ】(-_-;)
  無理だって

 

 【ナナ】(,,゚Д゚)
  「ええええ!?」

 

 【なるみ】
  戦闘鬼、全部メンテ中だって。

 

 【ナナ】
  アラート待機の機体は ?

 

 【なるみ】
  今日は添下の番。

 

 【なるみ】
  ついてないわね。
  どうする。

 

 【ナナ】
  バスには他の乗客もいるし迷惑を掛けられないわ。
  降りて逃げるわよ。

 

 【なるみ】
  それがよさそうね。
  逃げるアテはあるの ?

 

 【ナナ】(・o・)
  ない。

 

 【なるみ】
  「えええーーーーっ!!!」

 

 【なるみ】
  ぁ、でも、学園がナノサブスタンスのドローンをよこしてくれるそうよ。
  以前におみくじが生成した三八式改具現化アプリがあるから

   ナノマシンさえあればライフルが作れる。

 

 【ナナ】(*゚∀゚)
  それは助かるかも。
  私も紅蓮術式が使えるわ。
  で、到着は ?

 

 【なるみ】(・o・)
  40分後くらいだそうよ・・・。

 

 【ナナ】(-_-;)
  ・・・。

 

 【ナナ】
  一瞬、すごく期待したわ。
  ・・・その話は最初からなかったことにしましょう。

 

 【ナナ】
  とりあえずあの旅館にまで逃げられれば
  女将さんならなんとかしてくれるかも。

 

 【なるみ】
  そ、そうですね。

 

 

 東郷は木津まで戻ってきたところでとりあえず学園へ到着前の連絡をとった。

 

 【東郷】
  「もうすぐ到着するぞ。」

 

 【東郷】(-_-;)
  「ん、どした ? 騒々しいな。」
  いつもの事だが・・・。

 

 【さえ】
  「今、ナナたちが何者かに襲撃されてるの。」

 

 【東郷】
  「動かせるハヤブサは ?」

 

 【さえ】
  「全部メンテよ」

 

 【東郷】
  「そ、そうだったな・・・。」
  「シャルロットたちの機体は ?」

 

 【さえ】
  「だめよ、あの娘たちの戦闘鬼はフランス企業の資産だし、だいいち本人たちはもう帰ったわ。」

 

 【さえ】
  「とりあえずの対応として、さっきサブスタンスのドローンを飛ばしたばかりよ。」

 

 【東郷】
  「ナノマシンが枯渇しているのか ?」
  「それは大変だぞ。」
  「場所は ?」

 

 【さえ】
  「地図をそっちのナビへマージするわ。」

 

 学園から転送されてきたナナたちの位置情報がカーナビにフィードバックされる。

 

 【東郷】(,,゚Д゚)
  「えええええーーーーっ、十津谷 !?」

 

 【さえ】
  「いま忙しいから理由の説明は後よ。」

 

 【東郷】
  「ドローンが間に合えばいいのだが。」

 

 【東郷】
  「と言うか、十津谷には港がなかったか ?」
  「そこにナノマシンのストックぐらいはあるだろう ?」

 

 【さえ】
  「アレ、艦船用のナノマシンよ。」
  「警備用に戦闘鬼が配備されていれば、
   ヒト用と互換性があるのでストックされていれば使えるのでしょうけれど
   アソコに戦闘鬼が配備されるのはこの夏よ。」

 

 【東郷】
  「そうなの ?」


 【東郷】(-_-;)
  ちょっと遠いが・・・。
  「わかった。」
  「今京奈和だから、そのまま十津谷へ直行する。」

 

 しばらく考え学園には戻らずにそのまま十津谷へ向かうことを決断した。

 

 【さえ】(-_-;)
  「ちょっと待ってよ、その車で行ってどうするの ?」

 

 【東郷】
  「とりあえず、今一番早く目的地に着けるのは私だと思うよ。」
  「これでも私は教官だから一度現地へ向かう。」

 

 【東郷】
  「そして到着してからどうするか考える。」

 

 【さえ】(-_-;)
  「残念ながら、今はそれしか方法はなさそうね。」

 

 


 吉野のコンビニで勤務をサボって退屈していた白バイ隊員の目に

 東郷のランボルギーニが飛び込んできた。

 

 【白バイ隊員】(゚д゚)!
  「なんだっ、チェンテナリオ !?」(※4)

 

 【白バイ隊員】(-_-;)
  今どきV型12気筒のクラッシックカーとは、良い身分だな。
  しかも、このオレ(白バイ)の前を堂々とスピード違反するとはいい度胸だ。

 

 即座にサイレンを鳴らし、猛然とチェンテナリオの追跡に入った。
 リニアに立ち上がる電動モーターを搭載した白バイは電気自動車より軽い分、
 停止状態からトップスピードに入るまでのタイムがめちゃくちゃ早い。

 

 東郷は猛追してくる白バイに一瞬停止を考えたが、生徒達が置かれている
 危険な状況を考えるとそのまま走らせることを選択した。

 

 【白バイ隊員】(-_-メ)
  ほほぅ、抵抗する気か。

 

 【白バイ隊員
  時速380Kmを誇る12気筒のスーパースポーツとは言えこの道路で全力は出せまい。

 

 【白バイ隊員
  ここはオレがガキの頃から走り込んだ "ホームコース"
  コーナーの一つ一つを体が覚えている。
  こういう山道ではバイクが速いのは常識なんだよっ!!

  しかし差がいっこうに縮まらなかった。

 

 【白バイ隊員】(,,゚Д゚)
  「なんだ、こいつ、速いぞ。」

 

 【白バイ隊員
  このコースはどんな車よりもバイクの方が速いはず。
  なぜ追いつけない?

 

 【白バイ隊員
  ターンしながら加速しているだと ?

  チェンテナリオの挙動を一瞬気のせいかと思ったが。

 

 【白バイ隊員】(,,゚Д゚)
  「うそ!?」
  ブレーキランプが付いてるのに加速 ?

 

 【白バイ隊員
  ブレーキかけながらアクセルだなんて、そこら辺の並のヤツはそんな事はしない。
  いや、まて・・・。
  まさか、コイツ両足使いか(※5) ?

 

 【白バイ隊員
  両足ならブレーキを踏みながらのアクセル加速可能だ。
  実際にレーシングカーでは一般的なドライブ方法だ。
  それなら、あの走りは納得がいく。

 

 しかしペダルの配置がそうなっていない市販車はそうはいかない。

 チェンテナリオの高速ターンに引き離されないよう、
 白バイ隊員は体を投げ出すようにしてバイクを傾け遠心力に対抗した。

 

 【東郷】(-_-;)
  あの白バイ、意外にしつこいな。
  この速度でついて来るのか ?

 

 ドライブモード(※6)のセレクターをストラーダから、コルサに変更する。
 すると地面に吸い付くようになめらかな走行を見せていたチェンテナリオは
 排気音がさらに甲高くなり、

 路面のバンプで飛び跳ねるようにターンする性格に豹変した。

 

 【白バイ隊員
  「速いっ!!」
  「なんと言う切れ味のターンをかましてくれるんだっ!」

 

 【白バイ隊員
  今までは本気ではなかったと言うことかっ・・・。

  通常ならドリフトしてしまいそうなタイトなコーナーも

  確実に4輪が路面を捉えターンしていく。

 

 【白バイ隊員
  ちっ、あのマシンは四駆だったのか・・・。

 

 白バイ隊員はようやく強敵を相手にしている事を自覚した。

 

 【白バイ隊員】(-_-;)
  ヘリの応援を呼んだほうがよさそうか・・・。

 

 激しいライディングをしつつも無線機を操作すると、
 気をそらした途端にコースアウトするリスクが高く、
 簡単なクリック操作にもかかわらず本部を呼び出すのに手間がかかった。


 【白バイ隊員
  呼び出したのはいいが、ヘリの到着はだいたい30分後か・・・。

 

 【白バイ隊員】ヽ(`Д´#)ノ
  上等だっ!! なにがなんでもコイツを引きずり下ろして顔を拝んでやる。

 

 白バイ隊員の闘争心に火が付いた。

 


 バス会社には迷惑をかけられないと判断したナナたちは、

 バスを降り徒歩で逃げることに決めた。
 時速40キロで走行するバスの乗降口を開き、冷凍バッグを抱えたまま飛び出した。
 若干のナノマシンに残量があったため、アシストにより着地の衝撃を吸収すると
 土手の斜面を駆け下り河原へ降り立った。

 

 脳内にナノサブスタンスの残量が枯渇を示す警告が記憶として焼き付けられる。
 ナノマシンのキャリアは常人とはかけ離れた運動能力を

 ナノマシンによるアシストで実現しているが、

 このナノマシンを血液中の白血球が異物として攻撃を行うために

 激しい炎症を起こして死に至る。
 それを回避するために、血液中の白血球を取り除いてナノマシン

 白血球の代わりとなって免疫機能を受け持つが、
 常人以上のパワーを発揮するために心肺/身体機能を強化する作用も兼ねている。
 先日の真台湾でのサッチの負傷はこのナノマシンが枯渇した事で

 生命維持機能が失われ心肺機能が停止してしまったワケで、

 ナナたちにもその危機が迫っているのだった。

 

 振り返ると、停止したトラックのウィング(※7)が展開すると、

 4体のブーメランが現れた。

 

 【なるみ】(-_-;)
  「あんなのを持ち込んだの ?」
  「日本の警備体勢はほんとザルね。」

 

 【ナナ】(,,゚Д゚)
  「本当に軍の装備まで持っているとは最近のテロリストは金持ちなのね。」

 

 【なるみ】(-_-;)
  「しかしアレ、素手で相手にするのは厳しいわね。」
  「ナノマシンを補給しなかったのが悔やまれるわ。」
  「ごめん私のせいだわ。」

 

 【ナナ】
  「あなたのせいではないわ。」
  「すべてはアレが悪いのよ。」

 

 【ナナ】
  「でも、大丈夫、アレは空戦パックは装備していないみたいだわ。」
  「なので、この地形を2足で追うしかない。」
  「しかも、武装はみたところ実剣のみのようだわ。」
  「であれば、あのマシンスペックであれば、

   なんとか頑張ったら逃げ切れるチャンスはあると思うの。」

 

 【なるみ】
  「わかった、あなたの言うとおりね。」

 

 大九野島、AS16、そして真台湾にて同型機と対戦した経験から、
 ナナたちはブーメランのスペックを完璧に把握していた。

 

 【ナナ】(*゚∀゚)
  「さて逃げるわよっ!!」

 

 


※1.ミリタリーパワー
 戦闘鬼は移動や軽作業等では低電力モードでも活動はできるが、
 戦闘時にはアクチュエーターの可動範囲が拡大するためモーターに高出力が要求される。
 戦闘に最低限必要な出力の事をミリタリーパワーと読んでいる。
 メカニズム単体での性能ではミリタリーパワーの最大出力の高いほうが高性能とされるが
 戦闘鬼そのものの評価を示す指標にはならない。
 戦闘鬼の性能を示すには、さらにアクチュエーターを高効率で駆動する制御ソフト、
 火器管制システム、それらを統合する駆動OS、そしてパイロットのスキルが複雑に絡み合って評価される。
 なので同型機同士であっても、パイロットの練度によって能力が大きく変わる。

 

※2.北陸新幹線復旧工事
 対馬戦争では敗色濃厚となった統一朝鮮は戦局を打開するために
 首都圏に対して弾道ミサイル巡航ミサイルのハイローミックスによる
 集中攻撃を行い、それは北陸新幹線東海道新幹線にも被害が及び
 各地で寸断される大損害をだした。
 戦後、路線の復興が急がれたものの、すでにリニアは開業し、名古屋大阪間も
 前倒しで建設が進められ完成間近となっているために復旧は後回しにされ
 さらに朝鮮から申し出た和平提案の見返りとして
 博多釜山路線の開業を最優先としたために、さらに復旧が遅れている。

 

※3.意向通達会議
 意向通達会議は、秘密組織である枢機神と呼ばれる最上位の神々によって
 アンドロメダ艦隊の作戦が決定さる。
 そして、その上位神の意思が下位神へ通達される場が意向通達会議と呼ばれる。

 この会議はアンドロメダ全艦隊の責任者が一堂に会する訳ではなく、
 作戦管区によって区別けされており、個別に枢機神からの意思が伝達される。
 これはアンドロメダの作戦エリアが広大なため、全艦隊の責任者が集まると
 会議が終わるのに時間がかかる為である。

 アンドロメダ銀河の企業は通常は神として軍(天使)を動かす強大な権限を持っているが、
 その神たる企業と言えども、上位組織である枢機神の意向に逆らうことは出来ない。
 枢機神の意向に逆らうと支配下の艦隊(天使)運営権限と商業権益を奪われることとなり、
 その企業や政府は軍(天使)より格下の堕天使と呼ばれ事となる。
 アトラミス王国は現時点で堕天使に降格されているが忠誠を誓う軍の力を得て
 アンドロメダ艦隊に抵抗している。

 ちなみにアンドロメダ銀河(神々)にすら属さない者は悪魔と定義されている。
 もし悪魔を従属させる事に成功した場合、その悪魔は枢機神の意向によって神格化(昇格)させる事も有る。

 

※4.チェンテナリオ(センテナリオとも呼ばれるが、
 なるみが1-9-1話で「センチュなんとか」と
 言っていたのは、センテナリオとチェンテナリオの両方の名前を混ざって覚えていたため。

 東郷が所有するチェンテナリオは、2ペダルのデュアルクラッチ式AT仕様のため、
 クラッチ操作が不要だが、東郷はこの車を中古で入手した際、
 近所の板金工場に持ち込んでブレーキペダルをアクセルペダルからオフセットするために
 ステーをかまして溶接する処置を行った。

 

※5.両足使い
 ラリー車やレーシングカーでは、ペダルの踏み間違い防止と、
 エンジンの回転をパワーバンドに乗せたまま減速させ
 ターンからの立ち上がりタイムを短縮させる手段として広く採用されている。

 しかし一般車ではペダルの踏み違い防止の有効な対策であるにもかかわらず
 メーカー各社は導入を拒絶している。
 メーカー各社としてはこの対策は自動車の構造的欠陥を認める事となり
 それがメーカーに対する大規模訴訟のリスクに直結する事から
 一般車ユーザーに対して頑なに片足ペダルを強いる状況が続いている。

 

※6.ドライブモード
 ストラーダスポルト、コルサと3種類から選べ、足回りやハンドリングなどが
 高速走行に適したセッティングに切り替えられる。
 ちなみに、後にアトラミス救援作戦に投入され
 現地改修を受けたハヤブサの軽量高機動型「ハヤブサ・コルサ」は、
 この "コルサ" にあやかって付けられている。

 

※7.ウィング

 トラックの荷台を覆う軽合金製の箱(箱車とよばれる)を
 左右に展開することで荷物の取り回しを容易にしたタイプ。

 

 

 

 

 

 

 

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