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アトランティスの亡霊

Ghost of Atlantis

【1-5-4】なのましんは錬金術ぢゃない!!

なのましんは錬金術ぢゃない!!

 【1-5-4】


    朝礼が終わって、第6過程1組は体操服に着替え、屋内バトルフィールドに集合した。
    隣の2組も集合していた。
    まぁ技能的な授業は、大抵は2組との合同になっている。
    実際には4組までクラスがあり、1組と2組、そして3組と4組が合同で訓練する事が多い。


    【さえ】
        「さて、今日はナノメディック(※1)についてのお勉強ね。」
        「まずナノメディックについてざっくりとでも説明できる人はいるかな ?」

    おみくじが手を上げた。
    【おみくじ】
        「はいっ!!」

    【さえ】
        「よろしい、では池田君、説明してください。」

    【おみくじ】
        「ナノメディックとは、ナノマシンを使用して傷ついた細胞組織の修復を促進させる技術です。」
        「あくまで自然治癒力の能力を限界まで引き上げる技術であり、損傷を受けた細胞の程度によっては相応の期間を要する場合もあります、しかし軽傷であれば魔法のように瞬時に治せるハイエンドスキルの術者もいると聞いてます。」
        「しかしすべての傷の治療が可能と言う万能な技術というわけでもなく、脳と言うCPUを破壊されてしまえば、ナノマシンはコントロールを失い修復する事はできません。」
        「が、言い換えれば、脳さえ破壊されなければ一時的には死に近い状態に陥ったとしてもナノマシンの力によって回復が可能と言うことを意味しています。」
        「以上です」

    【さえ】
        「はい、ありがとう。」

    【さえ】
        「みなさんもご存知のとおり、私達が "悪魔"(※2) と蔑称されるのは、脳さえ破壊されなければ基本的には死なない・・・と言う理由によるものですね。」
        「でも、損傷程度があまりに激しい場合とかは、修復ペースに追いつかない等の理由で死に至る事もありますので、そこは注意が必要ですね。」
        「まぁ、ほぼ完璧な回答でしょう。」




    【さえ】
        「まずは、実習するにあたって、実際に怪我をしてもらう必要があります。」

    すでに実習経験のある中高等部の生徒たちはともかくとして、さすがに実習が初めてとなる初等部の生徒たちはざわついた。

    が、初等部のざわつきを軽く受け流して話を続けた。
    【さえ】
        「さて、さっきから私の後ろが気になって仕方のない子もいますが、紹介しますね。」

    さえの後ろには、17名の兵士が後ろ組手で整列していた。

    【さえ】
        「帯締学園卒業生のみなさんです。」

    そして、さえは少し脇へ引いて、号令をかける。

    【さえ】
        「帯締卒業生、1歩前へっ!」
    すると、隊列を乱すこと無く、ザっと1歩前に歩み出た。
    もうそれだけで訓練されたプロの軍人と判る動きだった。

    胸のワッペンや帽子に織り込まれた各国の部隊マークを見るからに、いくつか複数の国々の部隊から派遣された事が伺えた。

    それなのに、所属の異なる者同士でもピタリと横一列で整列できる意味が、生徒たちには理解できなかった。
    今の時点では、さすがにまだ自分たち子供にはあのような一糸乱れぬ隊列は組めそうにないことを実感した。


    【さえ】
        「さて、この人たちは、あなた達の先輩にあたる兵士ですが、今はそれぞれの国へ戻って立派に職務についておられます。」
        「が、本日をもって、各国の代表として本校の警護に着任されました。」

    【さえ】
        「みなさんもご存知のとおり、アンドロメダ軍とダイダロス軍とのバランスの拮抗が崩れつつあり、銀河系は劣勢に立たさています。」
        「アトランティス艦隊としてはまずこのアトランティス星系(太陽系)の防衛力強化が最優先の課題となっており、艦隊の貴重な人材をこの学園の警備には割けない・・・との事で、日本政府外務省が関係各国と協議し、帯締学園の元生徒を派遣してくださる事に各国が合意されました。」

    【さえ】
        「まぁ、各国の思惑は、学園を警護しつつ最新の銀河情勢を知るための情報収集活動・・・といったところでしょうけれど、私たちにとっては事態が緊迫化するほど、情報戦というものが重要な意味を持ちます。」
        「本校生徒にその巻き添えになって危害が加えられる事を想定し、警備の強化を検討していたところで、週末の襲撃事件と言うこととなり、まぁタイミング的にもちょうと良かった・・・みたいな感じですね。」


    【さえ】
        「前置きは長くなりましたが、本日のナノメディックの講習では、ギュンター少尉を始めとする帯締OB の協力で実施致します。」

    さえが簡単な紹介を終えると、17名の兵士たちは、生徒たちに敬礼で挨拶をした。


    【バネット】
        「ねぇ、ねぇ、レオンハルト

    【レオンハルト
        「何よっ!?」

    【バネット】
        「あのマギナってロシア人、すごく美形よ♪」

    【レオンハルト
        「・・・」
        「資料全部読んでないでしょ ?」

    【バネット】
        「どうして ?」

    【レオンハルト
        「・・・」
        「彼女、女子よ。」

    【バネット】
        「・・・」

    脳内ストレージにダウンロードしていた資料を再チェックすると確かに名簿には "女" とある・・・。

    【バネット】
        「あれ ?」
        「ホントだ」

    【バネット】
        「しかも女子だと思ったルスランが男の娘なの ???」

    【さえ】
        「こらこら、バネット」
        「はしゃいじゃダメよ。」

    訓練生の反応を予期していたらしく、さえもそんなにきつく叱ったりはしなかった。

    【バネット】
        「ぁはい・・・すいません。」


    【さえ】
        「さて、」
        「今回のナノメディック講習ではOBたちの協力が必要か説明します。」

    【さえ】
        「普段の格闘術の組手のようにペアを組みます。   が、」
        「今回は、意識的にワザと相手を傷つけます。」

    【さえ】
        「手加減できるスキルを持っていれば、問題ないのですが、チカラ加減を間違えると、 相手のカラダを粉々に吹き飛ばす危険があります。」
        「なので皆さんよりスキルの高い先輩たちが、チカラをセーブしながら皆さんの体に損傷を加えてもらいます。」

    【さえ】
        「適度に、各グループに散開してください。」
        「そこへ卒業生を配置していきます。」

    さえは、卒業生の列に近づき指示を出す。

    【さえ】
        「手順は朝の職員会議で連絡したとおりよ。」
        「くれぐれも事故にならないように慎重にお願いね。」

    【卒業生】
        「了解っ!!」
    敬礼で呼応する。



    そして、各々、大小のグループが出来上がり、
    そこへ卒業生の兵士が割り当てられていった。


    ケンジ班

        ケンジ班のメンバー以下の通りに組まれた。

            ケンジ
            マナブ
            コンブ
            おみくじ
            トミちゃん
                ・・・の合計5名だ、
        そして、講師はアジェリーナ少尉とアントン少尉が受け持つ。

    あいかわらず、初顔の講師には冷たいケンジだったが、この学園に東郷が赴任してからはすこし態度が変わったようだった。
    まぁ、そもそも、まだ学生のケンジらグループにしてみれば、プロの軍人相手なら、どう頑張ってみても勝ち目がないことは自明な訳で・・・。

    【アジェリーナ】
        「整列っ!!」

    遠くまで通るような、しかし決して威圧的なわけでもなく、澄んだ掛け声だった。
    ケンジらグループの5名は直立不動で整列した。

    【アジェリーナ】
        「私は、ロシア陸軍ハバロフスク管区所属のアジェリーナ・インサフォヴナ・アレンスカヤである。」
        「隣の彼は、同じくハバロフスク管区所属のアントン・スピリドーノヴィチ・ズバーキンである。」

    いままでの講師とは違い、やはり軍人が相手となると、迫力も緊張感もケタ違いである。

    アジェリーナ少尉が脳内ストレージの資料を一瞥し、すぐにケンジが誰であるかを判別した。


    【アジェリーナ】
        「なるほど・・・君が加藤くんね。」
        「資料によると、過去に講師を何人も病院送りにしたそうね。」
        「私も病院へ送り込むつもりかしら。」

    【ケンジ】
        「ぃえ」
    ケンジが直立不動で珍しく緊張しながら応えた。

    【アジェリーナ】
        「ふーん・・・君が不良グループ5人組のリーダーねぇ。」
    ケンジの周囲を周回しながら観察した。

    【アジェリーナ】
        「この5名がその不良グループって訳ね。」

    【おみくじ】
        「違います。」
        「ボクと島田さん(トミちゃん)は一味ではありません。」
        「他2人は3組の連中です」

    と否定してみたが、
    【アントン】
        「アジェリーナはお前に聞いていない。」
        「加藤に聞いてるんだっ!!」

    アントンに怒鳴られた。
    【おみくじ】
        「すっスイマセンっ!!」

    思いの外、おっかないやつがやって来たものだ・・・。

    【ケンジ】
        「池田君と島田さんはオレたちのグループではないです。」

    【アジェリーナ】
        「そうかい。」
        「まぁいい。」
        「今から行う実習は、人体を傷つける非常に危険な授業となる。」
        「ふざけたりしたり、指示に従わなければ、人に大怪我させたり死なせたりする事も有り得るからな。」
        「もしお前たちが反抗的な態度を示せば我々も容赦はしないから覚悟をしな。」
        「ここで死なれれるような事があると、どのみち戦場に出ても生き残ることは出来ない。」
        「わかったか?」

    【ケンジ】【マナブ】【コンブ】【おみくじ】【トミちゃん】
        「はいっ!!!」

    【アジェリーナ】
        「まず、各自、クラス【C】のバイタルスキャンを実施するんだ。」

    【トミちゃん】
        「クラス【C】ですか ?」

    【アジェリーナ】
        「そうだ。」
        「この際だから遺伝子レベルまでのデータを採取しておく。」

    【アントン】
        「もしお前たちが万一の事故で瀕死の状態となった場合でも、現時点のバイタルデータさえ残っていれば時間を掛けて修復させる事が可能となる。」
        「もっとも、お前たちの体はまだ成長過程にあるから、定期的にバイタルデータをバックアップしておいたほうが修復時の実際の体格とバックアッブとの差分が少なくてすむので、できるかぎりバックアップは心がけておけ。」

    【ケンジ】【マナブ】【コンブ】【おみくじ】【トミちゃん】
        「はいっ!!!」

    各自、ナノマシンのメンテナンスプログラムを脳内で起動すると保守メニューからバイタルデータをセレクトし、スキャンを選択、そしてさらに奥の クラス【A】 から 【C】 まで、そして【G】のスキャン項目があり、各自は【C】をチョイスし実行した。

    ナノマシンにより金色のリングが出現し、頭のてっぺんから足元までゆっくりと降りていく。
    この間、約5秒。
    これでスキャンは終了した事になる。

    【アジェリーナ】
        「スキャンは終わったか ?」

    【ケンジ】【マナブ】【コンブ】【おみくじ】【トミちゃん】
        「終わりました。」

    【アジェリーナ】
        「よろしい。 では、次にそのスキャンデータをバックアップなさい。」

    各自、データを脳内ストレージに保存する。
    さすがにデータが莫大なため、データの保存に相当時間がかかっているようだ。

    【アントン】
        「脳はナノメディックの緊急修復アプリを実行するに必要な大切なCPUの役目を果たす、また脳内ストレージも修復に必要な大事なデータを格納している。」
        「脳さえダメージを受けなければどんな複雑な裂傷を負ったとしても回復は可能だ。」

    【ケンジ】
        「スキャンの項目で、【A】 から 【C】のほかに【G】というのもあるが、これについてマニュアルに載っていません。」
        「なにをスキャンする項目なのだ ?」

    【アジェリーナ】
        「君、口の聞き方悪いな・・・。」

    【アジェリーナ】
        「それは、記憶のスキャンを行う項目よ。」
        「記憶というものは個人の "個" というものを構成する重要な要素で、データ化が出来ると言うことは、コピーも出来ると言うことを意味する。」
        「もし、これが悪用されて、別の人の脳にオーバーライドされたらどうなるか想像つくかしら ?」

    【マナブ】
        「その人しか知り得ない高度な軍事情報が外に漏れる危険が。」

    【アントン】
        「それだけではないぞ。」
        「記憶が上書きされた者は、自分はその記憶の持ち主として振る舞おうとする。」
        「つまりだ・・・」

    【トミちゃん】
        「同じ人物が同時に二人存在することになる。」
    ひらめいたトミちゃんが先に答えた。

    【アントン】
        「その通り。」

    【おみくじ】
        「しかし、見かけは他人だから、本人になりすましてもスグにバレるのでは ?」

    【アジェリーナ】
        「坊やたちは、甘いわねぇ。」
        「ナノリンクで各種データやサイトにアクセスする時は、各自のパーソナルコードでログインしているはずよ。」
        「このコードは個人を識別する手段としても利用されるので、見かけではなく、このコードさえ正しければ本人として認識されるのよ。」

    【ケンジ】
        「なるほど」

    【アジェリーナ】
        「だから、あなたたち子供にはこの危険な機能はまだ使えないように封印されているのよ。」

    【アジェリーナ】
        「さてバックアップが終わったところで、実習を開始しますか。」

    【アジェリーナ】
        「まず、手本を見せよう。」
        「アントンいい ?」

    【アントン】
        「ああ、オレはいつでもいいぜ。」

    【アントン】
        「すこし、はなれた方がいいな。」

    【アジェリーナ】
        「そうね。」

    ワザを発するために5人よりすこし距離をとって、アジェリーナとアントンは向かい合った。

    【アジェリーナ】
        「私がアントンに軽い攻撃を加え、負傷させます。」
        「それをアントンはナノメディックの修復機能により回復させます。」

    アジェリーナは左腕をまっすぐに上げ、掌をアントンに向けた。
    すると掌の中心付近が赤く輝きだし、ナノマシンがエネルギーを蓄積し始めた。
    約3秒後、光速で打ち出されたビームがアントンの右腕にヒットし、血しぶきが飛び散った。

    【トミちゃん】
        「ひぃぃぃぃーーー」
    思っていたより衝撃的なシーンで悲鳴を上げてしまう。

    【マナブ】
        「だ・・・大丈夫なのか ?」

    しかし何食わぬ顔している。

    【アントン】
        「痛覚の感知レベルを5分の1にまで下げているからそれほど痛くはない。」

    【アントン】
        「さて、今から、ナノメディックの緊急修復アプリを起動させる。」
        「見ておけ。」

    アントンはナノマシンのメンテナンスアプリを起動し、保守メニューのバイタルデータをセレクトし、修復という項目を選択、そしてさらに奥の自動と言うメニューを実行した。
    すると、負傷した箇所がどんどん小さくなり、わずか数秒で傷口が見えなくなってしまった。

    【ケンジ】【マナブ】【コンブ】【おみくじ】【トミちゃん】
        「ぉおおおっーーーーー!!!!」
    5人はおもわず拍手してしまった。

    【アジェリーナ】
        「でも、これはカラクリがあって、傷があった箇所は実はナノマシンで生成された補完器官(※2)で構成されている。」

    【コンブ】
        「ホンモノの皮膚に見えるが・・・。」

    【アントン】
        「ナノメディックは、死んだ細胞を生き返らせる事はできない。」
        「ナノメディックはナノマシンで擬似的に欠損部分を補いはするが、これは恒久的なものではなく、あくまで人間が持つ自然治癒能力を数千倍から数万倍に引き上げる事を目的としている。」
        「なのでこの傷口を塞いだ補完器官は細胞を活性化させつつ、失った細胞が再び元に戻るまで傷口をガードする役目ももっている。」
        「だから、実際にすべて回復するには、少し時間を必要とする。」

    【ケンジ】
        「だとしても、普通よりは格段に回復が速い。」

    【アジェリーナ】
        「そうだ。」

    【アジェリーナ】
        「まずは君からだ。」
        「前に出ろっ!!」

    ケンジが真っ先に指名された。

    【アジェリーナ】
        「そこに立って。」

    さっきアントンが立っていた場所に誘導される。

    【アントン】
        「まずはメンテナンスアプリを起動しろ。」

    【ケンジ】
        「起動を確認。」

    【アントン】
        「では、メニューからバイタル設定を選択しろ。」

    【ケンジ】
        「選択した。」

    【アントン】
        「続いて、痛覚緊急カットを選択。」

    【ケンジ】
        「選択した。」

    【アントン】
        「続いて、部位を右腕に選択し、痛覚レベルを30にセット」

    【ケンジ】
        「選択した。」

    【アントン】
        「決定を選択。」

    【ケンジ】
        「選択した。」

    【アントン】
        「よし、これでお前の右腕の痛覚は通常時の30%しか伝わらなくなった。」
        「自分で思い切り抓るか叩いてみろ」

    アントンに促され、右腕を左手で抓ってみる。

    【ケンジ】
        「痛くない・・・。」

    【アントン】
        「よし、痛覚カットは正常に機能しているようだ。」
        「これやらないで、実習したら死ぬほど痛いからな。」

    【ケンジ】【マナブ】【コンブ】【おみくじ】【トミちゃん】
        「はぃっ!!」

    【アントン】
        「こっちは準備ができた。」
    アジェリーナに報告する。

    【アジェリーナ】
        「今から、先ほどアントンに放ったのと同じビームを放つから、そこから絶対に動くなよ。」
        「別の箇所に当たるとかなり痛いからな。」

    【ケンジ】
        「はぃっ!!」

    と言い終わらないうちに、アジェリーナのビームがケンジの右腕を捉えた。


    【ケンジ】
        「熱っ!!」

    しかし痛覚のレベルを30%に下げたとしてもケンジには衝撃が伝わってきた。
    って言うか、痛いではなく、熱い・・・と感じた事にケンジは不思議に感じていた。


    【ケンジ】
        「合図なしでいきなり撃ってきやがった。」

    【アジェリーナ】
        「君は、戦闘の時、敵が発砲の際に合図してくれると思っている訳ね ?」

    【ケンジ】
        くそっ
    口に出さないようにしたものの表情にはありありとでていた。


    アントンはふてぶてしい態度のケンジに指示を出す。
    【アントン】
        「保守メニューのバイタルデータをセレクト」

    【ケンジ】
        「セレクト!」

    【アントン】
        「修復を選択」

    【ケンジ】
        「選択!」

    【アントン】
        「続いて自動を選択」

    【ケンジ】
        「選択!」

    【アントン】
        「続いて確認を選択」

    【ケンジ】
        「選択!」

    "修復を実行しますか?" の最終確認ダイアログで "確認" を選択した。

    すると、アントン同様に負傷した箇所がどんどん小さくなり、あっという間に傷口が見えなくなった。

    【ケンジ】
        「ぉおーーー。」
        「本当に治ったみたいだ・・・。」

    【アントン】
        「見かけはな」

    【アジェリーナ】
        「実戦ではそのまま戦場に復帰しても支障はない。」

    【おみくじ】
        「極論として、腕そのものを失っても再生できるということですよね ?」

    【アジェリーナ】
        「そうだ。」

    【おみくじ】
        「もし、戦闘中にナノマシンの消費が多すぎて、欠損部分を補おうとする補完器官を構築するに必要なナノマシンが足りなければどうなるのですか ?」

    【アントン】
        「死ぬな。」

    【ケンジ】【マナブ】【コンブ】【おみくじ】【トミちゃん】
        「ぇっ!?」

    【アントン】
        「半分冗談だ。」

    【ケンジ】【マナブ】【コンブ】【おみくじ】【トミちゃん】
        「・・・!!!」

    【アジェリーナ】
        「ナノメディック機能は生命維持に必要なナノマシンだけを残して、残量で出来うる限りの再生を試みようとするわ。」
        「たださっきも述べた通り、完全治癒には時間が必要なケースは、例えその時のナノマシン残量が少なくて満足な補完器官を構築する事ができなかったとしても、後にナノマシンの補充ができれば完全再生は可能だ。」
        「ただし心肺機能を維持できないほどの損傷を受けた場合、補完器官を構築出来なければ、脳が無事でも死ぬことはある。」


    【アントン】
        「さて、次はお前の番だ。」
    マナブが指名された。






    そして、シャルロット班でも、実習が開始された。

        シャルロット班のメンバー以下の通りに組まれた。

            シャルロット
            フランシーヌ
            加藤良子
            アルフォンス
            マリ
            アーネスト
            コリンズ
                ・・・の合計7名だ、
        そして、講師はトルシナ少尉とマギナ少尉が受け持つ。


    【トルシナ】
        「さて、諸君、私が今回、君たちにナノメディックの講習を担当する事となったトルシナだよ。」
        「で、こっちが妹のマギナだよ。」
        「よろしくね。」


    【シャルロット】【フランシーヌ】【加藤良子】【アルフォンス】【マリ】【アーネスト】【コリンズ】
        「・・・」

    ちょっと軽いノリにやや拍子抜けした一同であった。

    【シャルロット】
        「だ、大丈夫なのかしら ?」

    【トルシナ】
        「あら、私たちでは不安でも ?」

    【シャルロット】
        「べつに文句をいった訳ではないわ。」
        「いいから、さっさと教えなさいよ。」

    【マギナ】
        「OBに向かって・・・コイツ、生意気なやつ。」

    【トルシナ】
        「マギナ、その娘は元フランス大統領の家系だそうよ。」

    【マギナ】
        「ふんっ」
        「名門の出と言っても、その程度の礼儀しか身につけていないとは。」

    【シャルロット】
        「な・・・なんですってっ!!」

    【フランシーヌ】
        「シャル、落ち着いて。」
        「実習で私達の実力を見せつけてちょっとビビらせてやればいいのよ。」
        「今は黙って言うことを聞いとこうよ。」

    【シャルロット】
        「ま、いいわ。」
        「あとで格の違いというモノを見せつけてやるんだから。」


    ナノメディックの基本的な解説については、ケンジ班と変わりは無かった。
    ひととおり、トルシナがマギナを相手にナノメディックの実際の使い方をやって見せた。
    そしていよいよ訓練生の

    【トルシナ】
        「さて、これから皆さんにも、人体修復を経験してもらうわけですけど・・・。」

    シャルロットが勢い良く手を挙げた。
    【シャルロット】
        「はいはい!!!」

    【マギナ】
        「なんだ君が先にやりたいのか?」

    【シャルロット】
        「何よ、文句あって ?」
        「良子も一緒にやるのよ。」

    【良子】
        「ぇっ!?  私 ?」

    【シャルロット】
        「そうよ。」
        「何、ボサっとしてるのよ。」
        「さっさと出てきて、そこに立ちなさい。」

    【マギナ】
        「ちょ、ちよっと、勝手にやらないでよ。」
        「さっき、さえ教官が危ないからスキルのある先輩がワザを掛けるようにって説明していたでしょっ!!」

    【マギナ】
        「お姉ちゃんからも何か言ってよぉ。」
    勝手に振る舞うシャルロットに手を焼き、姉のトルシナに助けを求めた。

    【トルシナ】
        「まぁ、いいでしょ。」
        「この娘たちの実力も把握しておきたいところだし。」
        「やらせてみましょう。」

    【マギナ】
        「ぇえーーー。」
        「どうなってもしらないよ ?」

    【トルシナ】
        「マギナ、シャルロットちゃんに、バイタルスキャンとバックアップの方法をレクチャーしてあげてね。」

    【マギナ】
        「わ、わかったわよ。」
    しぶしぶ了解する。


    マギナはひととおり、バイタルスキャンとバックアップの方法をシャルロットにレクチャーした。
    マギナにはなんだか嫌な予感しかしなかった・・・。

    トルシナの方も、技を掛ける側の良子に注意事項の説明を終えたばかりだった。

    【トルシナ】
        「マギナ、説明はすんだの ?」

    【マギナ】
        「ぇえ、こちらは終わったわ。」

    【トルシナ】
        「では、始めるとするわよ。」
        「ふたりとも、準備はいいわね ?」

    【シャルロット】
        「ええ、私はいつでもいいわ。」
        「さぁ良子、私に技を掛けてごらんなさい。」

    【良子】
        「ぇっえっ」
    人を傷つける事を嫌う良子はシャルロットに技を掛けるのを躊躇った。

    【シャルロット】
        「なにやってるのよ、このチキンっ!」

    【良子】
        「だっ・・・だって。」

    【トルシナ】
        「良子ちゃん、落ち着くのよ。」

    さすがに年上のお姉さんに言われると、なんだか大丈夫な気がしてきた。

    【良子】
        「よし、やるぞ。」
        「私だって、やれば出来るんだから。」

    【良子】
        形状分解開始。
    近くにあった、ナイロン製のタオルをナノマシンで分解を始めた。

    【シャルロット】
        「ちょっと、タオルを再構築する気なの ?」
        「あたま大丈夫 ?」

    近くに分解できそうなモノはなく、かと言って人の持ち物を壊したくない良子にとって唯一手近なところにあったのがナイロンのタオルであった。

    【フランシーヌ】
        「あはは・・・。ほんと、良子っていつも馬鹿だよねぇ。」
    シャルロットにつられてフランシーヌが笑う。


    【良子】
        成分分析開始。
    得られた成分結果から、ナノリンクを通じて武器に使えそうなアイテムを検索した。

    【シャルロット】
        「あら、まただんまりなの ?」

    成分分析により無口になった良子をシャルロットがはやし立てる。

    【良子】
        タオルの主成分はナイロン。 しかもこれはポピュラーな人工クモの糸ではなく
        古くから普及している石油、すなわち炭化水素を主原料としている・・・。

    【良子】
        それなら、この炭化水素から可燃物を生成する事が出来る。

    【良子】
        「再構築開始」

    【良子】
        「いくわよ」
        「ちょっとあついけれど我慢してね。」

    ゆっくりと右手を前方にかざすと、その腕の周囲をナノマシンによって分解されたタオルの成分がまとわり付くように渦を巻き始めた。

    と同時に周囲に、ガソリンのような匂いも漂い始める。

    【シャルロット】
        「ぇっ!? 何、このにおい。」


    【良子】
        「ファイアーっ」

    【シャルロット】
        「ちょ、ちょっ、ちょっとま・・・。」

    まさか、良子がタオルから火炎を再構築することなど想定していなかったシャルロットが慌てて、良子を静止しようとしたが間に合わず、シャルロットの腹部に命中した。

    【シャルロット】
        「熱っーーー!!!」
    あまりの光熱をまともに受け、その場にうずくまってしまった。

    【良子】
        「ぁっごめん。」
        「お腹にあたっちゃった。」

    【フランシーヌ】
        「ぎゃーーーーっ!! シャル大丈夫 ???」

    【フランシーヌ】
        「この馬鹿っ!! なにやってんのよ」
        「シャルロットが死んだらどうするつもりなのよっ!!」

    フランシーヌは、怒りに任せて良子の頬を平手打ちした。

    【良子】
        「ご、ごめんなさい。」
        「腕を狙ったつもりだったの・・・。」

    【フランシーヌ】
        「言い訳なんか聞きたくないわ。」
        「あなたなんかね・・・」

    途中でトルシナがフランシーヌを遮った。

    【トルシナ】
        「良子ちゃんは悪く無いわよ。」
        「そりゃ確かに私も驚いたけれど、一番悪いのは、その場から動いたシャルロットちゃんの方よ。」
        「彼女がその場から動きさえしなければ、良子ちゃんの火炎は痛覚をカットしていた腕にピンポイントで命中していたわ。」

    【フランシーヌ】
        「し、しかし。」

    【マギナ】
        「まだ何かあるの ?」
    まだ不満そうにしているフランシーヌを牽制した。

    【フランシーヌ】
        くっ・・・良子のやつ。
        覚えてらっしゃい。
        かならず、ひどい目にあわしてやるんだから。


    腹部を抑えて痛みを堪えるシャルロットにトルシナが背中を優しくさすりながら声を掛けた。
    【トルシナ】
        「もぅ・・・。」
        「外したらイタイ目あうからその場から動いちゃダメっていったでしょ。」

    【トルシナ】
        「シャルロットちゃん、私の説明、ちゃんと聞いてた ?」

    【シャルロット】
        「・・・」
    だまって頷くしか無かった。

    【トルシナ】
        「さて、いつまでそうやってても痛みは引かないから、さっさとナノメディックを起動させるのよ。」
        「さあ、教えたとおりにやってごらん。」

    【シャルロット】
        「わかった・・・。」
    大騒ぎになった割には・・・まぁさすがにエリートだけあって、修復処理は淡々と進んで逆に周囲を落胆させてしまった。
    正直、皆は不謹慎ながら、怒り狂うシャルロットがなにか一悶着を起こしてくれる事を期待していたのだが。

    【シャルロット】
        「ナノメディック起動っ!」

    想定していなかった部位の損傷ではあったが、バイタルスキャンで全身の細胞データを保管していたため、直ちにナノマシンが損傷部位を補完してゆく。
    見た目にはやけどを負っている事は全然見分けが付かないが、内部では細胞が活性化され3日程度でやけどから完治できそうだった。

    【マギナ】
        「しかし、この良子って子・・・。」
        「再構築の変換効率がちょっと異常じゃない ?」

    【トルシナ】
        「気がついた ?」

    【マギナ】
        「お姉ちゃんも気になったの ?」

    【トルシナ】
        「もちろんよ。」

    【マギナ】
        「タオルに含まれるナイロンを分解して再構築し、そこから得られる炭化水素燃料の量は限られているはず。」
        「しかも再構築するには変換効率と言うものがある。」
        「変換効率は、ナノマシンがメカニカル的に持っている物理的な変換性能の限界というものがあり、それを超えて変換する事は絶対に出来ない。」
        「その変換能力を引き出すための演算プログラムは個人の才能によるところが大きく、実質的に変換効率は個人の能力に強く依存しているんだ。」

    【トルシナ】
        「それなのに、この子の変換効率ったら、80%を超えている。」
        「だから、タオル1枚から得られたナイロンだけであれだけの火炎を再構築する事が出来た。」
        「変換効率だけを見れば、エース級の術者に匹敵する能力をこの歳で持っていることになるわ。」

    【マギナ】
        「この子、鍛えれば、将来はエースとしての活躍が期待できるわ。」
        「今はへなちょこだけどね。」

    こうして、シャルロット班はマギナの嫌な予感通りの騒ぎとなったが、なんとか全員が無事(ビミョーだが)に実技をこなした。




    一方こちらはナナ班。

        ナナ班のメンバー以下の通りに組まれた。

            ナナ
            セッちゃん
            ミーシャ
            ナターシャ
            ターニャ
                ・・・の合計5名だ、
        そして、講師はアリョーナ少尉とオレーシャ少尉が受け持つ。


    【アリョーナ】
        「私は、アジェリーナ少尉たちと同じロシア陸軍ハバロフスク管区所属のアリョーナ少尉よ。 よろしくね。」
        「そして、こちらはオレーシャ少尉です。」

    【オレーシャ】
        「オレーシャ少尉です。 よろしくお願いします。」

    【アリョーナ】
        「ミーシャちゃん、ナターシャちゃん、そしてターニャちゃん。  お久しぶりね。」
        「少し大きくなったんじゃないかしら ?」

    【ミーシャ】【ナターシャ】【ターニャ】
        「ぅ・・・。」
        よりによって面倒くさいのがやって来たぞ・・・。

    【ミーシャ】
        「そんなに急に背が伸びるわけないでしょっ!!」
        「半年前に、サヨナラしたばかりじゃない!!」

    オレーシャをちょっと苦手としているミーシャは後ずさりしながら応酬した。

    【ナナ】
        「ミーシャ、あなたはアリョーナ少尉と知り合いなのですか ?」

    【ミーシャ】
        「ぇっ、ええ、まぁ。」
        「アリョーナはハバロフスク管区所属なんだけれど、カメーニャ宇宙基地の守備隊として分屯地があるのよ。」
        「彼女はそこの部隊の所属よ。」

    【オレーシャ】
        「みなさんお元気そうですね。」
        「またお会いできて光栄です。」

    【ナターシャ】
        「まさか、お目付け役で来たわけじゃないでしょうね!」

    【オレーシャ】
        「まっ、まさか心外ですわ。」

    【アリョーナ】
        「そうよ。」
        「別に私達は、あなた達を監視するようにとは言われていないわよ。」

    【ミーシャ】
        「そう、それならいいわ。」

    【アリョーナ】
        「そういえば、ヨシフ氏が、"寮に電話したら今はもう居ないとかで連絡がつかないんだ"・・・と心配されていましたわ。」
        「あなたたち、今はどこに住んでいるの ?」
        「あとでヨシフ氏に新しい連絡先を報告いれなきゃ。」

    【ミーシャ】
        「やっぱりヨシフに言われて来たんじゃないのよっ!!!」

    【オレーシャ】
        「ヨシフ氏は姫さまを大変ご心配なされてます。」
        「いちどくらいお屋敷へ連絡ぐらいされてみては如何です ?」

    【ナナ】【セッちゃん】
        「ひっ姫さまっ!?」

    【ナターシャ】
        「ぁっ!?」
        「いやっ! あはははは。 なんでもない なんでもない。」
        「目に入れても痛くないくらいにカワイイので、ヨシフが私達をお姫さまと勝手に呼んでいるだけよ。」

    【ナナ】【セッちゃん】
        「なーーんだそうなの ?」
        ってか自分たちがカワイイって自覚がある訳ね・・・。

    オレーシャはミーシャに耳打ちして聞いた。
    【オレーシャ】
        「ねぇ誰にも言ってないの ?」

    【ミーシャ】
        「なんの事よ!」
        「ここは身分に関係なく受け入れてくれるとこなのよ。」
        「カメーニャでの生活の事はここでは口外しないのっ!」
        「いい? わかったわね!?」

    【オレーシャ】
        「はいはい ?」

    どうやら、オレーシャたちはミーシャ姉妹の正体を知ってそうだったが、この学園では普通の生徒として暮らしている事を悟り、これ以上の事は言わないことにした。



    【オレーシャ】
        「さて、雑談はこれくらいにして、そろそろ実習をはじめましょうか。」

    そしてオレーシャは、改めてナナと向き合った

    【オレーシャ】
        「あなた、クラス委員のナナと言ったわね。」
        「相当のナノスキルだとお聞きしているわ。」
        「楽しみにしていたの。  よろしくね。」
    


        ----------------------------------------------------------
        (※1)・・・ナノメディック
            生体に直接影響を及ぼすナノマシン制御アプリのひとつで、主に損傷を受けた細胞を修復する事を目的としている。
            ただし、この機能は "新しい細胞を生成する" と言う意味ではなく、生命体がもつ自然治癒の力を限界以上に引き上げ、回復するスピードを飛躍的に向上させる事を目的としている。
            この機能により、通常であれば人体の欠損した部位は修復できないが、ナノメディックの機能によりナノマシンがips細胞に対して欠損した部分と同じ機能を持った細胞に変化するように誘導している。
            ただいくら自然治癒力の能力を引き上げたところで、負傷の程度によっては瞬間的には回復が困難なケースもあり、この場合は欠損した部位の代わりの機能を持った補完器官と呼ばれるメカがナノマシンによって構築される。
            補完器官はips細胞を活性化させ、失った細胞が元に戻るまで傷口を保護する役目を負うが、元の部位の代役としても機能するので細胞の回復を行いながら通常生活(あるいは戦闘)を行える。

            ナノマシンがips細胞に対して、損傷した部位を完全修復させるに必要なデータは事前にバイタルスキャンを行い、個人固有の生体データをバックアップしておく必要があるが、データがない場合でも汎用テンプレートから修復を試みる事も可能である。
            しかしその場合は、修復にかなりの時間とナノマシンを消費する上、完全修復が保証されないリスクもある。



        (※2)・・・悪魔
            体内にナノマシン保有できるのはダイダロスから技術供与を受けたアトランティス人とその陣営に属する者だけで、アンドロメダ陣営の微細ナノ技術はアトランティスに劣っており、体内の細胞組織を制御するほどに微細化できないでいた。
            その為、アンドロメダ陣営から見てのアトランティス陣営は、不死 = 悪魔 と言う図式となっており、これが世に定着してしまっている。

            ちなみにアンドロメダ陣営は植民地では自らを "神" と名乗り、太古の地球にも度々来襲しているがアトランティスに阻止されている。
            "神" に願いを聞いてもらうためには差し出すモノが必要、だがしかし、銀河の条約においては、ある一定レベルの文明との接触は制限が掛けられるので、基本的に "神" は地上を支配するが、地上の出来事には不介入である為に、その願いが必ずしも聞き入れられるとは限らない・・・。
            だから、"神" に救いを得るには熱心な信仰(忠誠)が必要だとの解釈が広がった。

            一方で、我々 "悪魔" は、アトランティス人が絶滅の危機に瀕し、その打開策として動物の遺伝子を操作して新しい種族を生成したため、基本的には "親" である アトランティス人 は、"猿" を変異させた子である "人間" に対してある程度、文化に介入する権利を有しており、これが "悪魔" が "人間界" に介入してくる・・・すなわち悪いやつ(アンドロメダから見て)だと言う図式が出来上がる。

            なので、地球では、
            "神" との契約は、報酬前払い、"神" さえ信じればだれでも救うが、しかし聞き入れられる補償は一切ない。
            一方で
            "悪魔" との契約は、報酬後払い、しかし限定1名様のみ、約束は命とひきかえてでも守らねばならない・・・と言う考えが世間に広まっていた。

            本来なら、後者の悪魔との契約のほうが合理的である筈なのだが、神との契約の方が崇高だと言う誤解を生んでしまっている。
            そもそも一人の神(アンドロメダ陣営)ができる事に限界があるのに、神を信じた者だけが救われると言う非人道的な信仰がまかり通っている事実を地球人は気づいていても無視している。
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