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アトランティスの亡霊

Ghost of Atlantis

【1-2-5】不良娘の悪だくみ

不良娘の悪だくみ

【1-2-5】
    ファミレス・ビックリ・ヤンキーの店内

    【シャルロット】
        「作戦がきまったんだけど聞いてぇー」

    【もっちゃん】
        「作戦ってなにの?」

    【なるみ】
        「な、何って・・・ホラっ」
        「あの担任の東郷を追い出す作戦よっ!」

    【フランシーヌ】
        「今回の作戦は完璧よ!」

    【もっちゃん】
        「スゴイの?」

    【シャルロット】
        「そだよ」

    【フランシーヌ】
        「明日の陸戦を使った空挺降下訓練でちょっとした仕掛けをするの」

    【シャルロット】
        「ナノマシンを使った格闘術訓練は、どない頑張ったかて、あの担任には勝てないことは残念ながら事実」
        「だからナノマシンの干渉できないハードの方に欠陥を発生させ、事故に見せかけて病院行きにするの」

    【フランシーヌ】
        「まぁ半年くらい入院させれれば、グビにできるかも。」

    【もっちゃん】
        「警察沙汰はいやよ。」

    【なるみ】
        「大丈夫!」
        「パラシュートの開くタイミングに一部に細工して減速開始タイミングを少しばかり遅らせるだけだよ」
        「ソフトの不具合であれば事件性の立証は困難だよ」

    【フランシーヌ】
        「フクちゃんとまっちゃんの協力が得られればよかったんですが、最近超多忙で話を持ち掛けられなかった。」
        「でも、あの頭の悪そうな担任なら、私たちだけでもなんとかなるわ。」

    【シャルロット】
        「それはそうと、週末は艦隊シミュレータを使って、添下学園との合同訓練するんでしょ。」
        「今回もエース狙いなの?」

    【もっちゃん】
        「もちろんよ。」
        「5隻は沈めたいわ。」

    【なるみ】
        「わが校は添下学園との合同訓練では全戦全敗勝ち知らずですからね。」

    【フランシーヌ】
        「その中でもっちゃんだけは別格で強いよねぇ。」

    【なるみ】
        「今回も私たちが全力で援護しますわ。」
        「あの添下に目にものをみせてあげましょうよ」

    【もっちゃん】
        「そうね。」
        「今度は勝ちたいわ。」



    翌日になった。

    大阪府日本陸軍中部方面航空隊、八尾基地

    本日は、中等部、高等部による隼を使用した空挺降下訓練を実施する日だ。
    隼は、正式には鬼43式 一式陸戦型戦闘鬼と呼ばれ、帯締学園重工学部が開発した、アトランティス陣営で最初の本格的な陸戦で、ダイダロス陣営の先陣を切って突入してくる異種族との近接格闘戦での体格的劣勢を補う目的で開発された。

    あくまで、陸上戦闘が主体の二足歩行のメカであるので、アニメのように空を飛ぶとか、そんな非現実的なことはできない。
    現在、着脱可能な飛行パックの研究が行われているが、重力をコントロールして航行する巨大な宇宙艦とは違って、引力に引っ張られる物体を長時間宙に浮かせるのは技術的にはかなり厳しいのが現実。
    目下の移動手段は、目野自動車が開発した専用キャリアにより陸路を移動するか、オスプレイ2か日本空軍が開発した最新鋭のC4輸送機による空輸しかない。
    陸路と違い、空輸される場合はたいていが空から放り投げられるパターンとなる・・・。

    ここ八尾にはオスプレイ2が配備されている。
    機体をコフィンセルと呼ぶ運搬用コンテナに拘束して、オスプレイ2に搬入されていく。

    初等部の生徒たちは先に降下ポイントである大和盆地のフットボールセンターへ専用キャリアを回して機体回収の準備を進めているはずだ。
    フットボールセンターとはいうものの実態は廃校を再利用した大和盆地防衛拠点で、大気圏に突入してくる敵を迎撃する任務を帯びている。
    旧校舎の中庭の池の地下にはパトリオットPAC.5 の垂直発射 VLS(※1)が格納されている。



    【東郷】
        「さて、点呼が終わったところで、出発前のブリーフィング(※2)を行う。」

    【ナナ】
        「はい」

    【ナナ】
        「まず、大和盆地上空15000mは、気温マイナス62.7度、気流は南南東へ流れています。」
        「居駒山の上空でオスプレイ2から発進し、高度4000mでパラシュートを開いてください。」
        「高度4000m付近での気流の向きは東に変化しますので山間部に流されないように注意してください。」
        「なお15000mはオスプレイ2の限界高度を超えますので機体の急激な変化で怪我がないように注意してください。」
        「万一、降下ポイントが逸れても地上班が目視で追跡していますしビーコンでも居場所が分りますので救護班が向かうまではその場から離れないでください。」

    【ナナ】
        「では出発!」

    敬礼をし各自は自分が搭乗するオスプレイ2に散っていく。

    【ナナ】
        「各機、全訓練生の搭乗を確認しました。」

    【東郷】
        「わかりました。」
        「出してください。」

    【オスプレイパイロット】
        「了解」



    大阪東大阪市上空12000m

    【オスプレイパイロット】
        「ここからの高度はちょっと厳しいですよ。」
        「揺れるので注意してください!」

    【ナナ】
        「全機に通達、全訓練生は、隼に搭乗し待機。」
        「ここからの高度は揺れるので搭乗に際してはくれぐれも注意してください。」

    【もっちゃん】
        「いよいよね。」

    【フランシーヌ】
        「準備は万端よ♪」

    【シャルロット】
        「私、オスプレイ嫌いっ!!」

    【フランシーヌ】
        「どうしてよ?」

    【シャルロット】
        「だって、すぐ落っこちるもんっ!!」

    【もっちゃん】
        「縁起の悪いことを言わないのよ!」

    【なるみ】
        「確かに先代のオスプレイはよく落ちたわよね。」
        「琉球国がまだ沖縄で日本の領土だったときに3度落ちたらしいよ。」
        「3度目は学校に落ちて多くの児童が亡くなったらしいわ。」
        「その事故が琉球独立の直接的なキッカケとなったって聞くわ。」

    【シャルロット】
        「だいたいねっ!」
        「機体構造上ヘリコプターの形態からヒコーキの形態に移行するとき、航空力学的に宙に浮けない瞬間が生じるのが信じられないのよ。」
        「落ちて当たり前の瞬間が発生するものを無理やり飛ばそうとする発想が理解不能だぁぁぁぁ。」

    【なるみ】
        「シャル落ち着いて」
        「オスプレイオスプレイ2とは、形状が似ているけれど、まるきり違う航空機よ。」
        「ヘリコプターとヒコーキのニュートラル位置での揚力が発生しない時間は、極力起きないように新しい動力と制御技術がつかわれているので安全性は格段に向上しているわ。」


    【シャルロット】
        「ホントなんでしょうね?」

    【もっちゃん】
        「大丈夫よ」

    【フランシーヌ】
        「シャルったらビビリなんだから」

    限界高度を超えた機体が激しく振動する。

    【シャルロット】
        「ぎゃぁぁぁ」
        「落ちて死んだら、みんなを呪ってやるんだから!」

    【ナナ】
        「隼各機へ」
        「AL-TRON(※3)起動!」
        「メインパワー、スタンドアロンへスイッチ。」

    【もっちゃん】
        「さぁ、降下準備のサインが出たわよっ!!」
        「メインパワーをスタンドアロンになさい。」

    【もっちゃん】【フランシーヌ】
        「了解っ!」

    【シャルロット】
        「ぅぅぅ」

    【フランシーヌ】
        「まったく・・・。」
        「担任を追い出す作戦で、自分が一番ビビってやんの・・・。」

    【シャルロット】
        「ぅぅぅ、うるさいっ!!

    限界高度を超えた機体が激しく振動する。

    【シャルロット】
        「★@§♀@♂●★ーーーっ!!!」

    【ナナ】
        「全機、AL-TRON起動を確認しました。」

    【東郷】
        「わかりました。」
        「15000までは?」

    【オスプレイパイロット】
        「あと1分待ってください!」

    【東郷】
        「降下準備続行!」

    【ナナ】
        「隼各機へ」
        「降下50秒前!!」
        「カーゴランプ(※4)、オープン!」

    【フランシーヌ】
        「さて、いよいよだよ」
        「シャルロット、泣くなっ!!」


    オスプレイ2が目標高度に到達した。

    【オスプレイパイロット】
        「長くはもたないから、さっさと行ってくれっ!」

    【東郷】
        「感謝します。」

    【東郷】
        「降下開始!」

    【ナナ】
        「リーダーから隼各機へ」
        「全機、順次 降下開始!!」


    隼を拘束しているコフィンセルは、全開になったカーゴランプから突き出される宙ぶらりの状態となる。
    目の前のパージサイン(※5)が赤から青に変わり、機体は下へ落下を開始する。

    まだ午前なのに空は宇宙が手に届くかと思うくらい黒い。
    その中を重力に引かれた隼は、順次降下を開始していった。

    この時は、また私の機体に細工が仕掛けられているとは思いもよらなかった。


  
            ※1 VLS・・・垂直発射装置(Vertical Launching System)の事。
            ※2 ブリーフィング・・・出発前の説明や打ち合わせを行うこと。
                逆に終わった後の報告や反省会みたいなのをデブリーフィングと呼ばれている。
            ※3 AL-TRON ・・・陸戦を動かすに必要な制御OS
            ※4 カーゴランプ ・・・この物語では輸送機後方の大型扉のことをさしています。
            ※5 パージサイン・・・3個の赤ランプが順次に消灯し、青ランプが点灯した瞬間に切り離される。




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    【1-2- *】 END
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    ■悪だくみ
    登場人物
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    【東郷】
    【ナナ】
    【フクちゃん】
    【まっちゃん】
    【ターニャ】
    【ミーシャ】
    【ナターシャ
    【サッチ】
    【セッちゃん】
    【サダッチ】
    【ノブちゃん】
    【アグスティナ】
    【ブリジット】
    【シャルロット】
    【もっちゃん】
    【なるみ】
    【フランシーヌ】
    【オスプレイパイロット】
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