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アトランティスの亡霊

Ghost of Atlantis

【1-1-4】女生徒との夢の共同生活?

女生徒との夢の共同生活?

    生徒会室別室:クラブ活動費用調達トレーディングルーム

    トレードといえば、株式相場とか為替相場先物市場とかいろいろな種類があるが、この部屋では、銀河間で使用されている敵対勢力の通貨を取引している。
    当然アトランティスでは扱っていない通貨ではあるが、市場規模が巨大なので、アンダーグラウンドのブローカーを通じで闇トレードをしているのだ。

    カーテンを閉めて暗くした部屋には、3台のワークステーションが24時間稼働していた。
    パソコンよりは、安定して稼働するワークステーションのほうが取引には向いているのが理由だった。
    1台のワークステーションにつき、グラフィックカードを2枚刺し、それぞれ16Kハイビジョンモニターに接続されている。

    合計6台の巨大モニターが壁に掛けられていたが、節電のために普段は消されている。

    【サッチ】
        「今日は43日ぶりの景気統計の発表日ですね。」
        「何時の発表かしら?」
    ソフトクリームを食べながら脳内時計と壁の時計の誤差をチェックした。

    【ノブちゃん】
        「明石標準で18時16分23秒です。」
    【サッチ】
        「なんでこういつも時間が違うのかしら。」
    【サダッチ】
        「仕方ありませんよ、遥か彼方の銀河の標準時で発表されますから、地球の24時間換算だと毎回ズレできますよ。」
    【サッチ】
        「前回の数値はいくらでしたの?」

    脳内ストレージの記録を検索してみる。
    【ノブちゃん】
        「ぇーと・・・ちょっとまってくださいね。」
        「ぁ、ありました。」
        「前回の結果は、前回比で+5.3%改善となって、相場が上昇しています。」
    【サッチ】
        「今回はどうかしら。」
    【ノブちゃん】
        「噂ではアンドロメダはダイダロス銀河に攻勢をかけているとかで、関連企業の収益が上がっているかもしれません。」
        「なので、ここは前回比プラスとしては?」
    【サダッチ】
        「いくら投入する?」
    【サッチ】
        「そうですね。」
        「現在、わたしたちが生徒会が預かっている各クラブの総資金は、日本円で約2300万円です。」
        「この額は投資に回すことを目的にあずかっていますが、全額投入するのはリスクがありますので、30%だけ
            投入してみてはいかがでしょうか。」
    【サダッチ】
        「あと10分かぁ。」
        「なんか緊張するなぁ。」
    【ノブちゃん】
        「そうですね。」
        「さすが統計祭りと呼ばれるだけあって値幅が大きく振れますからね。」
    【サダッチ】
        「今回はいくらで決済する予定 ?」
    【ノブちゃん】
        「ん~・・・判らないわ。」
        「とりあえず、いけるところまで行ってみて、ヤバそうになったら売り抜けます!」

    壁の巨大モニターに電源が入れられ、スクリーンセイバーが現れた。
    マント君スクリーンセーバーを解除すると、そこにはすでに取引画面が起動しておりチャートが刻々と変化する相場をプロットしている。

    【サダッチ】
        「ねぇ、なぜマント君なの?」
    【ノブちゃん】
        「マント君のマンは万の意味があるので、縁起を担いだだけですよ。」
        「可愛いし。」
    【サッチ】
        「戦闘君はダメなのかしら?」
        「角があって強そうだし。」
    サッチはあんまり興味なさそうだったが、話を合わせてくれた。
    【ノブちゃん】
        「あの気味悪いキャラは大和の恥。 気持ち悪さで目立つけれど、運気が下がるからヤダ。」
        「それに、あの角は、捕食される側の角ですよ。」
    【サッチ】
        「嗚呼・・・そうですわね、いくら知名度を上げるためとはいえあそこまで気色悪いキャラクターだと運気が下がりそうですわね。」
    ・・・思い出して、みぶるいをした。

    【サダッチ】
        「携帯のストラップもマント君だね。」
    【ノブちゃん】
        「これ超レア物なのですよ。」
        「ネットオークションの骨董コーナーで格安で手に入れた。」
        「少量しか生産されていない限定品で、昔は運気上昇のアイテムだったらしいよ。」

    【サダッチ】
        「さて、いよいよ」
    【サッチ】
        「統計の発表ですわね。」

    カウントを読み始める。
    「5、」
    「4、」
    「3、」
    「2、」
    「1、」
    「0!!」

    少し、沈黙の時間が流れた・・・。
    【サダッチ】
        「・・・動きませんね。」
    【ノブちゃん】
        「ちょっとまって、来ました!」
        「買いですね。」
        「多少スリップしましたがロングポジションのキープに成功しました!!」
    椅子をあらためて座りなおし、注文結果を確認した。

    【サダッチ】
        「どこまで上がる ?」
    一同、巨大モニターに映し出されるプロットの推移を見守った。
    【ノブちゃん】
        「まだ上昇しています。」
    【サッチ】
        「70ポイントまで来たらリカクしましょう。」
    【ノブちゃん】
        「りょーかい。お姉さま。」
    取引画面を操作し決済注文の価格を予約した。

    【サダッチ】
        「読み通りでしたね。」
    安堵した表情のサッチにニヤリとしてみせた。
    【サッチ】
        「そうね。」
    笑みを返す。
    【ノブちゃん】
        「しかし部活の経費を投資で賄うなんて寂しいですね。」
    【サッチ】
        「しかたがないですわ。」
    【サダッチ】
        「王立だから予算に限りがあるし、友好国の日本もオバノミクス政策に失敗して国家財政が破たん。」
        「しかも "笑止"高齢化対策で少子化が進んで税収が激減し、普通の学校でさえ予算がままなりません。」
        「また予算の運用が許可されているだけでもマシな方ですよ。」
    【サッチ】
        「そこはさすがにアトランティス治外法権に感謝ですわね。」

    【ノブちゃん】
        「はい、リカクしました。」
        「今回はざっとだいたい600万の利益です。」
    価格が設定目標に到達したことで決済注文が成立した。

    【サダッチ】
        「30%も投入したのは大きかったですね。」
        「これで今期半年分の経費は捻出できましたわね。」
    ハイタッチで今回の戦果を祝う。

    【サッチ】
        「みなさん、おつかれさまでした。」
        「はい、ジュース。」

    【サダッチ】
        「ねぇ知ってた?」
    【ノブちゃん】
        「何が?」
    【サダッチ】
        「このジュースは今でこそ税込550円だけれど、昔は1本120円で売られていたそうよ。」

    【サッチ】【ノブちゃん】
        「えっ!?」
        「うっそー!!」

    【サダッチ】
        「めちゃ昔、デフレが長く続いてその打開策としてインフレを誘導する政策を行った結果インフレには成功したけれど国債金利が急上昇してその利払いで国家財政を圧迫した上に国債で予算を調達しようにも札割れを起こすなどして、それらの影響で円の相場は急騰。」
        「一時は、1ドル400円代にまで届いたそうよ。」

    【サダッチ】
        「政府は市場介入しようとしたけれど、介入資金を得るに必要な債権の販売が不調に終わり、効果的な介入を行って円の価値を維持することもできなかったらしいです。」
        「政府は、日本/中国/統朝との通貨スワップ協定により100億ドルの資金を借りようとしたのですが、突如として中国と統朝は通貨スワップ協定の破棄を宣言して通貨の融通を拒絶したんですよ。」
        「日本は結局はデフォルトに陥ってしまった。」
        「そのあおりで日本の銀行に頼っていた統一朝鮮も連鎖的に通貨危機に見舞われ破綻。」
        「まぁ日本が破綻した理由はほかにもいろいろ複合的に絡まってるんだけれど、根本的な原因は日銀が政府ファイナンスを実施したのと、少子化対策に無策だったために税収が減る一方、その不足分のツケを私たちが背負ってるってわけよ。」


   
    【サッチ】
        「ぅ~ん、なんだかよくわからないけれど、オバノミクスはどこかで聞いたことあるかも・・・。」
    【ノブちゃん】
        「お姉さまも世界を震撼させた"オバノリス"クスショックって授業で習ったでしょっ。」

    【サダッチ】
        「現在の円は1ドル300円台で安定しているけれど、原材料の輸入コストが高いのでジュースが550円なのよ。」

    【サッチ】
        「へぇー物知りなのねぇ。」

    【サダッチ】
        「委員長が国内情勢に興味なさすぎるのよ。」

    【サダッチ】
        「そもそも知識はナノストレージにダウンロードしているんぢゃないの ???」

    【サッチ】
        「オホホホ・・・容量節約のため、使わない知識は外部に放り出しちゃってるの。」
    【ノブちゃん】
        「お姉さまは脳内ストレージは何に使ってるのよ?」
    【サッチ】
        「それは、ないしょよ♪」

    【サッチ】
        「さっ今日は帰って明日は、資金の配分を検討することにしましょう。」
    【サダッチ】
        「はーい。」
    【サッチ】
        「私は先に職員室に戦果を報告に行くから、PCの電源確認と戸締りをよろしくね。」
    【ノブちゃん】【サダッチ】
        「りょうかーい。」

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